好みのタイプ
午後は、制服から体操服に着替えてから、第七訓練所へ。
もともと、制服は騎士の隊服簡易版みたいな形なんで、剣を振るために着替える必要はないんだけど、レンガ運んだり詰んだり、疲れて倒れこんだりなんだりで、午前中は見事に制服が砂だらけになったので着替えることになった。
制服は女子も男子もズボン。騎士科を目指してる女子もいるためそうなっている。違いは、首元のタイだけ。女子はリボン。色でクラスが分かる。
あ、でもダンスやマナーの授業用のドレスはあるんだよ。
体操服は、男女とも同じ。
っていうか、学年やクラスが分かる目印もない。兄曰く、そのほうがスパイがしやすいからだそうだ。
おい、逆にスパイされないように分かりやすくした方がいいんじゃないですかね?いっそのこと、背中にでっかく、クラスと名前書いて縫い付けようか?
え?スパイされる方が間抜けなんだ?ちゃんと顔見て誰が誰か覚えることなど基本中の基本……。
そ、そうですか。お父様。
そうね。社交界では名前が出てこないのは、致命的な落ち度ですものね……って、そうですね、お母様。
って、じゃぁ、なんで制服は学年とクラスが分かるようにしてあるのでしょうか。
上のクラスが下のクラスを馬鹿にするため。
ひゃいっ。お兄様の言う通りです。
……怖い。
あ、そんなこんなで体操服にきがえまs……。
ん?マージ、何じーって見てるんだよっ。
「リザーク本当に男だったんだなぁ」
あ?
「とはいえ、体操服着ちゃうと、本当に男か女かわかんなくなるなぁ」
あああ?
「なんだよ、女じゃなくてがっかりした?もしかして僕みたいな顔の女子が好みとか?」
マージの顔の前で小首をかしげて見せる。もちろんにっこり笑う。あ、男だけどお母様直伝、気になる殿方ができたら口元はこう笑うのよを実行してみた。我ながら、あざとい幼女から少女に育ったのだ。これくらいお手の物だよ。むははは。
「!」
うっわー。
赤くなりおった。
まじか。引くぞ、おい。
後ろに3歩後ずさる。
「ち、違うからなっ。俺の好みは、リザークみたいななよなよした男じゃないっ」
じゃぁ、がっしりした男が好みなのかよっ!二次創作腐界は大丈夫だけど、リアルで、自分の身に降りかかるのは勘弁してくれっ!いや、差別があるわけじゃないよ。私が関係ないなら応援もするけど……。
「おふくろみたいな人が好みなんだ!」
なんですとぉ!
マ、ザ、コ、ン。
ふっ。
嫌いじゃないよ。そういう男。母親のこと大事にできない男よりはよっぽど好感度高い。
だが、いいか、好きな女の子ができても決してそのセリフは言うんじゃないぞ?
……っていうか、元気がないと言っていたけれど、大丈夫なのかな?
「リザークやフレッドはどういう子が好みなんだ?」
フレッドが困った顔をする。
そりゃそうだ。王子といえば、自由恋愛の末結婚っていう道よりも、いろいろ考慮した上での政略結婚っていう可能性が高そうだもん。
……っていうか、大丈夫だよ。
「きっと、好きになった人と結ばれるよ」
ヒロインが第二王子ルートに乗れば、相思相愛だから。うん。そう恋愛に対して悲観的になることないよ。
と、慰める気持ちで肩をぽんぽんと叩いた。
いつもありがとうです。
マージ、お前、何をしげしげと確かめたのだ……(´・ω・`)
本日2本目ですよ。




