マージ将軍?
「そ、そうだよな……流石に、Sクラスを追い越せるわけないよな」
「だ、だけど、Eクラスに勝つことはできるんじゃないか?」
うんうん。目標はその辺りが妥当でしょう。
「何言ってんだよ!勝てるに決まってんだろ?」
マージが自信満々に口を開いた。
おい、その自信はどこから来た。
「だって、Fクラスには俺がいるんだからな!」
どやっ……たよ。
マージがめちゃどやった顔をした。
しぃーん。
「ぷっ。くくく、マージ、面白いねぇ。でも、そういう根拠のない自信って、最終局面ではめっちゃ力になるって言うよ?マージは将軍向きの性格かもしれないねぇ」
フレッドが笑う。
「お、おう!俺、将軍になれたらなりたいなっ!」
照れたようにマージが笑った。
いやいや、フレッドもどうしていいのか分からないから場を和ませようとしただけだと思うよ?
「私、約束したんです」
サーシャが私の顔を睨むように見た。
え?何かした?何もしてないよね?!
気のせいかな?
すぐにサーシャは先生の顔を見る。
「一緒に高等部に行こうって……。だから、高等部へ進学するためならどんなことだってします。だから、ご指導よろしくお願いしますっ」
サーシャがぺこりと頭を下げると、やる気を失いかけていた生徒たちの気持ちも引き締まった。
「お、俺だって……勉強がよくできるからお前は高等部へ行けるよって……両親が僕に期待をかけてくれてる……それを裏切りたくない」
ふおう。両親の期待を裏切れない……か。うん、うん、分かる。頑張れ。
「私も、私も……高等部に進めなければ、中等部を卒業すると結婚させられるんだもん。そんなの嫌っ!」
うわー。切実な事情だ。よっぽど結婚相手とか嫌な感じ?
「僕は、高等部へ進めなければ廃嫡されてしまうかも……」
重いよっ!重い!
何、高等部進学って、そこまで人生左右させちゃうの?
「はいはい。最初に言ったでしょう?私は、みんなが出来損ないの駄目な人間だなんて思ってないって。スタート地点がここなだけ。大丈夫、目標をしっかり持ってそれに向かって仲間とともに努力できれば、必ず、必ずほしいものは手に入ります」
ババァーンと、ソフィア先生が再び第一訓練場を指さす。
クラスメイトの顔が一斉にそちらに向いた。
「順位が1位のクラスの生徒は高等部進学のための加点がされます」
え?
まじか。
個人じゃなくてクラスの順位が進学に関係するの?
いやいや、私、高等部には進学しません。
……するきないです。加点いらない……
「「「「頑張ろう!」」」」
あああ、円陣組んだよ。なんて、ノリのいいクラスなんだよっ。
右にフレッド、左にマージ、がっつり肩を組まれて逃げ場がない。やる気、出さないとだめですか?いいですよね?その、クラスの足を引っ張らなければ……。
「一人はみんなのために」
先生の言葉に、生徒たちが続ける。
「「「みんなは一人のために!」」」
……ぐああああ、ごめんなさい、ごめんなさい、私がみんなの足を引っ張っちゃ駄目なんですよね。でも、でも、死にたくないぃぃぃぃっ。
そう、足を引っ張らないように、その、クラスの真ん中位をキープできるように頑張るから……涙目。
読んでくれてありがとう!
とりあえず、今日からお昼の12時と、しばらくは定時に予約投稿入れときます。
あと、コメディ作品に関しては、こうして時々……いや、時には頻繁に、あとがき書いたりするので、邪魔に感じる人はごめんなさい。またなんか書いてる。程度で飛ばしてくださって問題ありません。
小説内容の補完とかじゃないですので。突っ込みいれることはあるけど……。あとは、時々、更新ペースとかのお知らせ書いたりしてます。それくらいです。
でもって、一応書いておくと、
私が名前を覚えられないので、兄1、兄2みたいな書き方になってます。
兄1が長男アルフ、兄2が次男ヴェール、兄3が……覚えられない、助けて……。
( ゜Д゜)