設定にない?
「っていうか、マージ、お前はどうして覚えてないの?」
「いや、だから、俺も、騎士になりたいから」
ドヤってもダメです。
「騎士ってマナーもしっかり学んだ人間にしかなれないんじゃなかったかなぁ。剣が強いだけじゃ、兵士にしかなれないんじゃないかなぁ」
マージの顔が青ざめた。
「ええええーーっ、聞いてないよっ!」
聞いてない、じゃなーっいっ!
「誰に騎士になる方法教えてもらったんだよっ!」
「父だ。父は、強くなれ、強くなって、強くなって、強くなれば騎士になれるって」
……うん、間違いない。
兄4タイプだな。
「まぁ、それも間違ってはないんだけどね」
フレッドが笑った。
「人の頭10個分くらいとびぬけて強ければ特別に騎士になれることがないことはないけど、10年に一人もいないよ?それよりマナーをきっちり抑えて、人よりも優れた剣の腕さえあれば、騎士になる道は大きく広がる。騎士の中でも、数名しか選ばれない、皆のあこがれの近衛騎士になることだって夢じゃないよ?」
騎士にすらなる気ないから、近衛騎士も全く興味ないんだけど。
「近衛騎士になれば、学校を卒業した後も、一緒にいられるね」
にこりと私とマージとサーシャに向けてほほ笑むフレッド。
「はぁ?第二王子の近衛騎士になれってことか?」
マージがいやそうな顔をする。
はい。私も似たような顔をしているはずです。何が悲しくて黒い王子のそばにずっといなくちゃいけないんだ……。
「違いますよ。兄……第一王子、将来の陛下の直属近衛騎士です。この国の騎士の中のトップですよ」
ニコニコと笑うフレッド。
「おお、国のトップか、それは確かにかっこいいな!」
「っていうか、フレッドどういうこと?」
「ああ、僕の夢は、兄の近衛騎士になることなんです」
え?
「兄は本当に素晴らしいんですよ。僕も兄の力になりたい。そのためには、相続争いの種になるような第二王子なんて身分はいらない。臣下に下ったあと、兄のそばにいられる近衛騎士になりたいんです。兄を苦しめようとする人たちから僕が兄を守る」
ニコニコと笑うフレッドに、私の心の中は大荒れだ。
何それ。ゲームんときそんな設定あったっけ?なかったよね。第二王子(発狂死)の設定に……。
「ブラコン……」
なんて。
フレッドが私の顔を見た。
「ふふ、リザークほどではありませんよ」
何?
私のどこがブラコンだというのだっ!
「きっと、リザークのお兄さんの何人かは将来近衛騎士に選ばれるんじゃないかな?お兄さんと一緒に働けるようになるんだよ」
「!それは、いいかも!」
思わず目を輝かせた私を、フレッドが勝ち誇ったように見る。
「ブラコンめ!」
と、目が語っている。
ち、違うもんっ。兄たちがシスコンなんだもんっ。
そ、それに……。
第一王子(獄中死)と元第二王子(発狂死)が一緒にいる職場なんて、ただの地獄ではありませんか?一応、ゲームの舞台である高等部卒業後で死の18歳を通り過ぎてフラグを回避した後だとしても……。ヒロインがいる限り、いつ何時フラグが復活するかわからないから、遠くに行くんだ……。
いつもご覧いただきありがとうございます。
時々更新忘れます。すいません。
……あ、感想嬉しいです。
誤字脱字反映させてませんがありがたく受け取っております。
反映させ方が難しくて途中でやり直し喰らってから挫折してます……(´・ω・`)簡単なようでまとめてやろうとするとネックになるところがいっぱいある……。また時間のある時に頑張ります。




