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無表情少女とついてく魔物  作者: カボチャ煮
2/2

サポーターと突然の戦闘

[プレイヤー名 ユキ]



[認識完了 ユキ様、おはようございます]




頭の中で、知らない声が響く




[意識を取り戻しました、忠告、目を開けない事をオススメします。瞬時に戦闘を行う確率82%]



戦闘…?とりあえず目を開けなければ良いのか



[はい、私の説明を受けてからの方がよろしいかと]



…貴方は誰ですか?夢にしては声がハッキリと聞こえる



[いいえ、これは現実です。私はユキ様のサポートスキルです]



夢じゃないのか、意味がわからない



[私を作った方が、ユキ様のいた世界とまったくの別世界へ転移させました]



へぇ…続けてください



[了解、ユキ様はこれから役職名を決めてもらいます。決定した役職名で獲得するスキルや技に違いがございますのでご注意を]



[では、選択肢を表示します]




すると、頭の中に次々と文字が並べられていくのがわかった


初めての感覚に気持ち悪さを覚える、沢山の言葉が一斉に流れ込んできて吐きそうだ



「いっ…」



ズキッと痛みが走り、思わず目を開けてしまった


そういえば、目を開けたら戦闘になるって…




大きな赤い瞳と目が合う


目の前に見たことのない生物が熊肉を補食している




[ファイア・ゴブリンが現れました、戦闘開始です]



また頭の中で声がした


その瞬間、ファイア・ゴブリンという名の生物が襲いかかってきた



ガタッ

「っ!」




急いで机をひっくり返し、盾にした



ファイア・ゴブリンは持っていたナイフが机に刺さり、抜けなくなっている事に苛立つ




今のうちだ


コッソリと机から抜け出し、ファイア・ゴブリンの視外へ移動する




[役職名を、選択してください]



今はそれどころじゃない



[役職名を、選択してください]



あの



[役職名を、選択してください]



同じ言葉だけが頭の中で流れる



正直鬱陶しいので黙っていてほしい、けどどんな役職がいいかなんて私には全然わからない


 


「…任せます」



[オート選択、ランダムを開始]




「ギィヤア!!」




ナイフが抜け、また襲いかかるファイア・ゴブリン


焦らず、森での狩りを思いだした



相手を自分に襲いかかる獣に例えればいいんだ、なんだ対処なんて簡単だった




[…暗殺者に決まりました、これでよろしいですか?]



「え、あっなんでもいいです」



ファイア・ゴブリンからの攻撃を避けながら乱暴に答える


暗殺者ってなんだろう




[スキル、見透しを獲得]


突然、目の前に赤い光が見えた


急な変化に驚き、咄嗟に距離を取る




ボウッッッ



「!」



すると、赤い光から炎が現れた



「ギィッ!」




ファイア・ゴブリンは悔しそうに顔をしかめる




「…え、火が」



今のはなんだ



[解、ファイア・ゴブリンのスキル、発火です。ダメージは10程度となります。]




沢山起こる出来事に頭を痛める



しかし、まずは自分を殺そうとしている相手をどうにかしなければならない



偶然、足元に昨日つかった肉斬り包丁を見つけた



ゆっくりと拾い、ファイア・ゴブリンに刃を向ける




「…」



にらみ合い、ピリピリとした空気が流れる





「ギイィ!!」



最初に動き出したのはファイア・ゴブリンだ



ユキは相手の行動をよく見て、スッと横に避ける

…そして、刃をファイア・ゴブリンの背中に容赦なく突き立てた



「ギィアァッッ!!」



苦しみながら、空気と化して消えていく



…よく見れば、消えた場所に小さな石を見つけた




[ファイア・ゴブリンの核(小)です]




取り敢えず倒せた事にほっとし、ユキは安堵のため息を吐いた







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