Misstake
※マグネット原則は人々が勝手に作った造語です。例えば、「あげぽよ」とかみたいな類のワードです。
また、この物語はフィクションです。
物語中の人名、場所は実在するものではないのでご安心下さい。
1.Misstake
私のクラスには狭山という名前の生徒がいた。狭山はルックスも頭も全て完璧だった。定期考査では毎回頂点に君臨し、先生からも一目置かれていた。
狭山は漫画でよくいるような天才キャラとは違い、性格も良かった。
しかし、私はそれが怖かった。
いつも素直で優しくて神のような狭山がずっと怖かった。
これは私の性格が歪んでいるからだろうか?
それとも私の考えが可笑しいのだろうか?
ある日、私は狭山に話しかけられた。
「安藤さん、少しいい?」
って、ためらいもない真っ直ぐな声で。
「ここでは言えないことだから、
裏の焼却炉の所でいい?」
焼却炉…嫌な予感しか抱けない。
私は燃やされるのか?狭山に?
私は狭山に言われるがままついて行った。久しぶりに見た焼却炉は一年イベントの学校見学の時より格段にボロくなっていた。
「ごめんね、こんな所に連れて来させて。」
私は焼却炉を視界の端にいれ、
いつでも走れるように全神経を集中させた。
「安藤さん、僕と付き合って下さいっ!」
私は全神経が緩む感覚がわかった。
頭ではお辞儀をしている彼のつむじを見つめながら、なんでこいつこんなに髪がサラサラなんだろう、とか考えていた。
全て夢だと思った。
「う…嘘でしょ…。冗談よしてよ…。」
私は蚊の鳴くような声で言った。
頭を上げた彼は真っ直ぐと私のことを見ながらはっきりと言った。
「そんなことない。僕は本気だ。
安藤さん、君がすごく好きだ。」
そこから先はよく覚えてない。
なんかフラフラする頭で家に着いてお母さんに心配されたとこから鮮明に記憶がある。
(告白の返事…私…なんて言った…?)
この出来事が二日前の事である
※こんにちは、初めまして。
宇佐見 遥です。
ここで、マグネット原則の公式を理解しておきます。
SwithN NwithS
優しいwith乱暴
雨with太陽
チョコレートwithキムチ
安藤with狭山
的な。




