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八月十三日のお題:『闇』

 嫌い。


 疑われるようなきみも。疑うようなあたしも。


 小さな事から心の闇が広がって、マイナスな感情に支配されている。


 なにも信じられない、信じたくない。


 きみの屈託のない笑顔さえ、偽りにしか見えない。


 そんな時、それを否定した大きな手。


 優しく包み込む肩幅に、精一杯甘えた。


 まるで、白い絵の具でシンプルに飾ったみたいに、いとも簡単にきみはあたしを幸せにした。


 それだけなのに、あたしは不思議と、涙を止められなかった。

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