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七月十一日のお題:『プール』

 ぽつり ―― 雫が一滴、足元に落ちる。


 上から落ちたけど、別に雨が降ってる訳じゃない。


 ただ、きみがあたしの前にいるだけ。


 ただ、きみがあたしより、少しだけ背が高いんだから。


 夏のプールは相変わらずの賑わい。


 うまく泳げないあたしは、きみのつきそい。


 こんなとこにいれば、ちょっとは涼しくてもいいのに。


 あたしの体温は、みるみる上昇していく。


 理由は、夏だからってことにしておこう。


 いくらプールの近くでも、夏なんだから。

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