1/7
『序章-旅の前奏』
広大無辺な宇宙のなかで、無数の生命が静かに生い立ち、繁栄し、消えていく。この星空は、多くの人間にとって孤独と虚無の象徴のように思えるが、実際には、まだ発見されていない無数の物語を秘めている。
彼は、忘れ去られたり、まだ見つかったことのない生命を探し求める渇望を持っていた。彼は、すべての生命がそれぞれ独自の歌を持っていると信じており、すべての旅が記録されるべきだと考えていた。
今回の彼の視線は、地球から7000光年離れた「創生の柱」に注がれていた。人類が現在観測している限りでは、それはガスと塵埃からなる巨大な構造で、無数の星のゆりかごである。しかし、彼はその星雲の奥深くに、知的生命体の気配を感じ取っていた。
「7000光年彼方の星雲にも、まだ見られていない物語が隠されているようだな」と彼はつぶやき、声は平静だったが、隠しきれない好奇心がにじみ出ていた。彼の眩しい金色の瞳は、探求欲に満ちた光を放っていた。彼は特別な使命を帯びているわけではなく、単に解き明かし、記録し、そしてその独特で輝かしい物語を见证したいという純粋な願望があるだけだった。
「この星雲に存在する知られざる真実と触れることのなかった生命を、私が探求するのだ」彼は独り言をつぶやくと、すぐに出発した。新たな旅が、ここに幕を開ける。
