序章登場人物紹介
『藤室湊斗』
読み書き特化とはいえ英語ができるという理由で留学生交流クラスであるSクラスに配属された本作のメイン視点。黒髪黒目で外見上はあまり目立たない。魔術適性『情報統制』を持つ。
彼に関する情報は多くがネタバレとなるので紹介できることが殆どない。
「こちらからの申し出を蹴った以上,何か変な事を言ってくることはないだろうしな」
『望月有栖』
金髪に青い目の少女。湊斗より2つ下の学年なのだが,飛び級してこの学年に。
魔術師として天才とも言うべき才能を持っているが,その他の分野にも秀でている。
物語開始時(3月下旬)では13歳なのだが年齢不相応な振る舞いが目立つ。
湊斗とは有栖がここに入学式した時(要するに約7年前)から交流がある。
純英国人の母を持つ,英3:日1のクォーター。便宜上の留学生扱いとなっている。
「ちゃんと時間前に来ているのね,感心感心」
『シャルロッテ・アドラー』
多くが謎に包まれた中性的な黒髪の少年。少年? 今回の件で性別も本当に男なのか疑わしくなっている。
魔術適性は不明。湊斗の魔術でも判別できないため,何らかの手段で妨害しているか,そもそも持っていないかのどちらかである。
血の文化祭事件だったり,情報売買だったりで,湊斗や有栖とは関わりがある。
「他人も,自分も気づいていない,そんな自らの一部分に気づいてほしかっただけです」
『本田』
情報科教員。有栖とは性格的に馬が合わない。理事棟侵入の際に,教員パスの情報を利用された。
「藤室か。どうしたんだ?卒業式も終わったろうに」
『ハリソン・アームストロング』
最初の犠牲者。本編中に一切の記載は無いが魔術適性は『安定航路』であるろ安全どころか最初にお亡くなりになるなんて……。
「あんま変なことするなよ!?」
『春宮さくら』
詳細設定は未定。ただ常識枠というか苦労人というか,そんな感じになりそうである。
「それにしても良く調べましたね。私の知る限りだと,記録にも残されていないはずなのに」
『織原葵』
湊斗とは中等部で同じクラスだった。別にクラスを率いるタイプではいなが,自分のグループではかなり元気。紺野瑞稀とは中等部ではクラスが違うながら共に体育祭実行委員を務め,その縁で仲良くなった。
「つまり好きな人ってことー?」
『紺野瑞稀』
湊斗とは初等部で同じクラスだった。織原葵とは中等部ではクラスが違うながら共に体育祭実行委員を務め,その縁で仲良くなった。くじ引きで体育祭実行委員となった彼女だが,織原葵と出会えたため不満はない。基本的に自分から動くタイプではない。
「まァ,変に言いふらすような人じゃないよ,葵も湊斗も」
『花山清和』
湊斗とは中等部で同じクラスだった。理由は不明だが外国人を嫌っている。有栖も例外ではなく,密かに反旗を翻そうとしている。
「湊斗を巻き込んだのはクラスで一番信頼出来そうなのがお前だからだよ」
『林田誠一郎』
湊斗とは初等部で同じクラスだった。花山清和とは幼馴染。花山清和とは異なり外国人を嫌っている訳ではないが,場の雰囲気に流されがち。
「俺も幼馴染の肩を持つとするよ」
『アルトゥール・スズキ・ペレイラ』
名前通り熊のような印象を受ける橙色の髪をした少年。少年と言うには貫禄があり過ぎるが便宜上少年,と。
魔術適性『身体狂化』を持つ。いかにも格闘戦に特化しており現状のSクラスで純粋な前衛は彼くらい。
新高1とは思えない貫禄がある。
「どうやら他にもいるみてぇだな」
『アーキル・アーリム・アッラーム』
織原葵が気になる生徒として挙げた少年。黒い肌と白い髪のコントラストが映えている,とは織原葵の評。
序章での会話シーンはない。
『レティシア・ヴィレガス』
中学では魔術を利用し自身を頂点としたヒエラルキを築き上げ,自身に歯向かう生徒や気に食わない生徒を片っ端から排除していた。イジメられていた生徒が自殺した事を契機に退学処分,その後表園学園高等部へ。
魔術適性は『陣頭指揮』。隠蔽しているため本人を除いて誰も知らない。
紺野瑞稀が顔合わせしたその日に目に止まった人物として挙げた。
「嫌よ,そんなの」
『レイン・フリスハイラー』
湊斗たちが高等部1年に上がるタイミングで大学4年生となった先輩。
魔術の腕だけは確かなのだが,正確に難ありである。有栖は気づいていないが,相手が女性であれば基本的に好意全開ムーブをかましている。
何者かの計画の上で動いているらしい。後日談まで出番は無い予定。
「事実上俺のだよ!」
『ノエル・フランソワ』
明るいムードメーカーとして振る舞う綺麗な緑髪の少女。一方で向こう見ずな面も持ち合わせる。
魔術適性『分裂増殖』を持つが,その難易度から本人は殆ど扱えない。今後の成長に期待。
その魔術適性は本人と湊斗を除いて誰も知らない。
「行けるよ,ノエル!」
『落合裕信』
現状取り立てて個性が明らかになっていない生徒の1人。セリフがあるだけマシと言えるのか……。
少し気障というか,カッコ付けがちの傾向がある。
「質問。どんくらいかかるんだ?」
『リチャード・ラヴィーン』
表園学園に高等部から入学する新1年生。薄い青色の髪が目立つ少年。魔術適性『事実解明』を持つ。
早い段階から有栖に目をつけられているが,その理由は英語を母語としているため。
実はサブカルチャーへの造詣が深く(美化表現),魔術が使えるとなってウッキウキである。
「ん?てことは俺……天才!?」
『金子』
古典の教員。血の文化祭事件にて(結果的に)生徒を暴走させた過去がある。処分を避けるため,湊斗と有栖には逆らえない。
「こ,これでいいんだな?」
『エミリオ・ガルーラ』
有栖に呼び出され図書館探索に駆り立てられたうちの1人。魔術適性は『空中闊歩』。空を歩けるようになるらしい。
「おう,任せな」
『アイビー・クロフォード』
魔術適性『植物使役』を持つ赤ピンクの髪色の少女。英語が母語という理由で有栖に目をつけられた3人のうちの1人。
基本的には真面目だが,年相応でもある本作では珍しい一般人枠のはず。
「こんなところで会うなんて,驚きですわね」
『理事長』
表園学園の理事長。本名は誰も知らないしそのことに誰も違和感を覚えない。
脳幹を破壊されたところから何事もなく復活を果たしたことからも,超常的な存在であることが窺える。学園に魔術師を擁しており,毎年の失踪事件,その黒幕でもある。
「コレは……面白くなってきましたねぇ。良いですとも! こちらには,コレがありますからぁ」
『白髪』
何故か東京にいた表園学園の制服を身に纏う人物。1-Sにそんな人はいない。
色々と画策している模様。
「いよいよ大詰めか。私も最期の仕事に取り掛からなければな」
『総理大臣』
白髪に従う爺さん。別に小物ではないが,大物でもない。可も不可もない人物だが,政界で生き残るだけあって優秀ではある。白髪の力を封じた要因となった人物を恨んでいる。
「そうですね。であれば私も行動致しましょう。……手始めに軍部に連絡すべきですかな」
『土御門』
ネームオンリー。白髪の力消失に関係があるらしい。詳しくは不明だが,文脈的に本名は『土御門蓮弥』だと推測される。
『ウォン・アジュン』
平たく言えばイケメン。このクラスどころか,学年,学園で比較しても1番,あるいはそうでなくともトップクラスの美形だろう。人間としてのスペックも割と高い部類で纏まっており,無事に入学式を終えれば,学園の人気者待った無しと思われる。少しやる気なさげだが。
「……ねえ,本当にこんなことがあると思う? いきなり全員の呼び出しなんて,普通はありえないよ」
『ノア・カッバーニー』
後ろで結んだ水色の髪が印象的な,丁寧な物腰の生徒。あまり長い時間では無いが,公私がはっきりしているのか,個人間の付き合いを避けているようだ。
魔術適性が未だに判別不可能なレアな生徒の1人。
「僕は,ありえない事をやってるからこそのこの状況なんだと思いますよ」
『ベステ・エルマス』
留学組としては異例の初等部からの留学生。ここまで来て本当に留学生と言えるのかはおいておく。
魔術適性は『盛福呪歌』。基本的に文字通りの適性だが,彼女自身がちょっとしたイレギュラー。無意識下でのことだが,彼女は初等部の音楽祭で歌に魔術が込めていた。
人付き合いに精を出すタイプではない──ベステは単にしたくても出来ないと思われる。
「こっち……」
『アイリーン・ディアマンディス』
呼び出された先の理事棟3Fホールで少しだけ登場。
捜索のような真似をしなかったのは第6感か何かかもしれない。
「残念。それだけだと不正解だぞ」
『理事棟に来た危険な女』
暗殺者さん。受けた依頼は嬲りながら1-Sを殺し尽くすこと。結果が揃っていれば,過程の一切は問わないという条件に飛びついた。なお,なんか死んだ。
「まだまだ若い命を摘む……それも恐怖を自覚したその瞬間に!これ以上のことはないわね」
『カタリナ・シュワルツ』
何か語れる程出番がない。序章でやったことはクリシュナ・パタックの結界を強化したことくらい。
「【事象増幅】」
『クリシュナ・パタック』
魔術適性『悪逆浄化』を持つ山吹色の髪をした少年。正義感を持っており,悪を滅することに憧れを持っている。
「後方射撃は俺に任せろ」
『村井澪』
表向きの気は強いが実は優しい系女子,というやつ。それは魔術適性の『生命増幅』にも顕れている。生命力を増幅させ自己治癒能力を高めることが可能。所謂リジェネ効果ではあるが,通常の治癒魔術に効果の上乗せとして使うこともできる。
「回復は私がやるね」
『ツァオ・シーハン』
目立った活躍があった訳ではないが,人死を前にしても何事もなく行動できる状態にいた事は留意すべきかもしれない。
「藤室君? まあ,貴方の想定通りでしょうね」
『三上晴哉』
去年の失踪者,石橋涼太の親友。魔術師として何か長けているということはないが,積んだ研鑽に嘘はなく魔力制御能力は優秀である。
「安心して,少なくとも1-Sの味方だよ」
『峰岸』
陸軍第五遊撃隊の小隊長。理事棟の騒動で行方不明になったとされているが,どうなったかは誰にでも察せるというもの。なお,歴史が違うため陸軍の構成も当然異なることを忘れてはならない。
「突然で申し訳無いのですが,この状況について説明して頂きたく」
『ジョバンニ・ジョルジアンニ』
よく目立つ赤い髪の少年。表面上はレインと似た印象だが,その中身はまるで別物。無論女好きであることに変わりはないが……
また,銃などの兵器にも多少知識がある。理由は不明。
魔術適性『道具製造』を持つ。材料があれば,あるいはなくとも簡単なものは作れる便利系な魔術適性。
「敢えて読まなかったんだよ,空気を軽くするためにってやつ?」
『■■■■(シャルロッテによく似た少女)』
何をしたか知らないが死刑判決を受けていた模様。表では執行前に変死した扱いだが,シャルロッテのスペアのようなものになっていた。違う歴史を歩んでいるため,当然法律も違うことは忘れてはいけない。
『桑田一花』
一昨年に失踪した蔵元愛莉の親友。状況からして無謀にも理事長に挑み敗北したと思われる。
「……今どういう状況?」
ネームドは全員取り上げたはず……




