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遥かに遠き、英雄譚  作者: 鈴汐 タキ
二章 最強を目指す者
37/38

星の導きは望みを見ゆ ー6ー

 戦闘スタイル、それは人によって異なるだろうが、確かなものとして、全員が得意な距離を持っている。


 例えば、俺のように魔法が不得手な奴。

 遠距離や中距離での戦いが出来無い代わりに、近距離での戦いに特化させる。

 膂力や速度、技術や小技を使い自分の刃が届く範囲に相手を引き摺り込んで戦う。


 逆に、ノインや師匠のような魔法師。

 彼等は距離を取り、高火力の必殺を相手に叩き込み自分達の領域を守りながら戦いを続ける。


 相反する二つの戦闘方法。

 だからこそ、多くの人は前衛と後衛が均等になるように行動する。

 中には師匠達のような短文、省略の魔法が可能で、さらには固有を有して、一人でも対処が出来る例外もいるが、殆どはそうだ。


 現に俺も普通はノインという後衛と組む事が多い。分析に魔法支援、彼女は多彩すぎるが、それでもバランスが取れているからだ。


 しかし、今は違う。

 この場にいるのは俺とクオン。

 奇しくも共に近距離での戦闘を得意とする同士。

 故に、近づけなければ、相手に傷を負わせる事ができない者同士。


 当然、自分達の弱点は把握している。だから、対魔法師や、対魔獣といった手段を日頃から考えていた。恐らく、クオンもそうだろう。


 だが、そんな俺達が一歩も動けず、接近する事さえ許されていなかった。  


「はっ!どうしたよ!そんなもんかよっ!!」


「くっそ、、!」


「大判振舞いやね!」


 血の刃が絶えず、俺とクオンに降り注ぐ。

 三日月状になった斬撃のようなそれは、液体だったとは思えぬほど硬く、剣で払うと砕けるようにして溶けていく。

 一つ一つは二十センチにも満たない物だが、いかんせん数が多く捌くの全武をもっていかれる。


 さらには。


 地に溢れ溶けた斬撃は流れるようにニコライの元に帰り、再び飛来する。最低最悪な循環。

 隙が見えず、捉えられず、防ぐ事で手一杯にされていた。


「あっはっはっは!!最高だなおい!ほらおかわりだ、"血刃"(ブラッド・レイン)!」

 

「またっかよっ!!」


「まさに湯水の如く、って感じやねっ!」


「お陰様で、燃料はそこら中に散らばってるからなぁ!!!」


 斬っても斬っても埒が明かねぇ。

 イタチごっこが続いたるだけ。

 何が嫌って、ニコライの言う通り素材になってる血はそこら中に飛び散っているって事だ。


 起き上がったニコライが死体をどうやって回収していたのか、そのカラクリが今の現状。

 どうやらアイツは血を操る術を魔族化によって手に入れたらしく、その力を持って、血の斬撃を放ち、周りの死体を回収していた。


 考えるまでもなく、固有魔法に類する術だ。

 こんなポンポン使えるようになるモンなら苦労しねぇのになっ!


「っ!!」


「リオ君っ!」


「擦り傷だ……!」


「……。」


 飛来する斬撃が喉元を裂きながら通過して、刺すような痛みと同時、身体を襲う脱力感。

 厄介な事に、斬撃にあたった部位からは血が奪われていくらしい。

 裂かれた箇所から血が流れているのを見ると、継続的な効果では無さそうだが、極悪な性能だ。


 明らかに押されてる俺をみて何か言いたげなクオンだが、手を借りる訳にはいかねぇ。私怨だろうが、明らかに俺よりクオンに過剰な攻めがいってる。

 上手くいなしているが、こちらを助けに来て均衡が崩れてしまうような事があっては元も子も無い。


「ははぁ!男の方は限界かぁ?騎士にしちゃあ修業とやらが足んねぇんじゃねぇかぁ?」


「好き勝手、言い、やがって、クソ野郎……!」


「良いねぇ、流石は護国の従者様ってか?ほら、凌いで見せろや!"血刃"(ブラッド・レイン)!」 


「っ!舐めんな!」


 再び前面の四方八方から襲いくる血の刃。

 飛来する速度が対応できる程度なのが救いだが……ニヤついた、下卑た様子とは裏腹に攻勢のタイミングが上手すぎるっ。

 いつぞやのノインの魔法と違い、繋ぎ目を的確にニコライが潰してくる。後付けで貰った魔法の癖に随分と慣れが早い。ほんと、固有魔法は便利で羨ましいなっ、おい!


「くっ、つっ!」


「…………まずいなぁ。」


「良いねぇ、この力。もっと早く使っておけば良かったなぁ!」


 先程よりも苛烈になった攻めに、どうしたって押されてしまう。それに比例するように身体の傷が増えていき、疲労感も倍増していく。

 クオンとニコライ、両者の声をかろうじて耳が拾うが、安心させる事も、強がって見せる事も出来ない。


 ただひたすらに良いように嬲られ続けるだけの時間。死ぬほど屈辱だが、挽回の手立てが一切見当たらないっ。

 魔力切れにより身体崩壊。それを頼りに耐えることに希望を見ていたが、そもそとが核を十個も取り込んでいる奴だ。かなり薄い筋でいつになるか検討がつかないし、このままじゃ、確実に先にやられるっ!


「"敏捷強化"(クイックネス)ッ!……"身体強化"(レイズ)ッッ!」


「ま〜だ粘んのかよ……。テメェはついで何だよ、とっととくたばれやっ!」


 身体を襲ってくる痛みに歯を食い縛り、活路を見出すべく振るう腕を加速させる。

 状況は変わらず最悪続き。それでも。


 思考を止めるな。

 腕を休ませるな。

 身体を動かし続けろ。


 諦める、なんて簡単な道に逃げてたまるかっ!


「……その目、鬱陶しいなぁ、おいっ!"血刃"(ブラッド・レイン)、あ〜んど、|"血槍"《ブラッド・ファング》っ!」


 何が逆鱗に触れたのか。

 血の刃の奥、ニコライの手元に創り出される、切先が鋭く尖った槍。近接戦を挑んでくれるなら、有難く乗ってやるが、残念な事に、陣から出て浮いてる槍も刃の雨に紛れて飛んでくるのだろう。


 危険度は降り注ぐ雨とは段違い。

 あんなモン当たれば肢体を貫かれて、一気にお陀仏決定。勘弁してほしいよ、全く。


「テメェみたいな何も知らねぇ餓鬼が嫌いだ。諦めなきゃいつか叶うなんて思ってるその甘っちょろい態度、反吐が出そうだぜ。……世の中はそんなに甘くねぇんだよっ!!」


「くっ……そっ!」


 何を言ってるか。こっちこそ阿保な物言い過ぎて反吐が出る。知ってるからこそ、諦める理由になんねぇだろうが。が、そんな事を言い返す暇も無も無く。

 吐き捨てるような言葉の終わりを合図に射出された血の槍は、真っ直ぐにこちらを目掛けて飛んでくる。


 あぁ、不味い。

 躱わせない。

 捌けない。

 

 二つに一つだ。

 血の刃に身を晒して槍を叩き斬るか。

 血の槍に身を抉られる覚悟をするか。


 加速する思考とは真逆、時間の流れが遅くなったかのような感覚に陥る。

 それでも、解決法が浮かぶ訳でも無く、唐突に身体が軽くなるわけでも無く。


 ただ、無情にゆったりと時間が過ぎ、槍が俺の腹をつらぬ――、


「――、八重垣流(やえがきりゅう)・三の太刀、枝垂れ桜。」


「――なっ!?ぐっぁ!!」


「……、まじ、かよ…。」


 く、寸前。クオンの澄んだ声が聞こえ。

 そして。


 ――斬撃が、全てを切り裂いた。


「やーと、ウチから気ぃ逸らしてくれはった。」


 刃を振るったのは一度のみ。

 たった一つの斬撃がブレて、何重にも重なっていたかのように拡がり、血の刃を、血の槍を、そして、ニコライすらをも切り裂いた。

 異常な光景に、さっきまで絶命の危機にあった事すら忘れて呆けてしまう。


 八重垣流。

 当然だが聞いた事のない流派だ。クオンの家名と同じところを考えると、一子相伝に値する体系なんだろう。だが、俺はその技に驚いたわけじゃない。


 驚いたのは、()()()()()()()()使()()()()()


 今の斬撃は当たり前だが、魔法が使われている。

 斬撃を飛ばす、までは理解が出来る。

 魔力を乗せれば、俺だって真似出来ない事はないからだ。ただ、その後の増幅した斬撃。

 アレは無理だ。どう足掻いても通常の魔法で出来る術じゃない。

 さらに言えば、クオンの一連の動きには陣が見えなかった。特殊な手順で、異常な結果を生み出す。

 固有魔法の最たる特徴だ。俺の勘違いでなければ、だが。


 …………聞いた事が無い。

 人間以外の種族が自らの種族特性の他に、固有魔法を有するだなんて。

 固有魔法はこの四百年、いや、それより前の残っている記録でも、人間にしか発現しない唯一の天恵だとされているのに。

  

 なにがどうなっている……? 


「……クオン、あんた一体……。」


「気になるのは分かるけど話は後やでぇ。まだ終わってへん。」


「っ、悪い。……助かった。」


「かまへんよ。リオ君が気ぃ引いてくれな、ウチもちょっとしんどかったしなぁ。」


 ちょっと、ね。

 その言葉は強がりでは無く、むしろ謙遜に違い。

 涼しげな顔で尾を揺らすクオンは傷はおろか、衣服に乱れすら見当たらない。


 ……実力が違いすぎる。以前、会って間もない頃にグリード卿より弱いと見た事があったが、随分と測り違えていた。


 クオン・ヤエガキ。

 彼女は、グリード卿よりも遥かに上にいる。

 つまり、アイゼルでも、いや、この世界においても有数の実力者である事に他ならない。


 この嫌が応にも教えつけられる感覚。自分の実力不足も、離れている距離も。何度経験しても慣れない、嫌な感覚だ。久しく味わったせいか、刀を握る手に思わず力がはいる。


 恥ずかしい話だ。

 ここのところ何とかなってきたせいか、どうにも浮ついていたらしい。

 そうだ、再び自覚しろ。立ち位置を見失うな。


 ()()()()()


 そんでもって。

 それでも、進むと。全てを超えると自惚れろ。


 一呼吸。

 身体の熱を逃すように、大きく息を吐く。 

 よし、もう大丈夫だ。 


「ぐっ、がぁっ、また、てめぇか、くそ女ぁぁ!」

 

「そ、またウチやで。嬉しいやろ?こない美人に構ってもらえて。」


「はぁ、ぐっ、舐めやがってぇぇ!」


「舐めへんよ。(きたな)そうやんニコライはん。」


 殺意に軽口でもって返す言葉の応酬。

 一方はどこまでも余裕が見えて、もう一方はその逆。

 先の斬撃に無防備な身を晒したニコライは、四肢が千切れかけ、至る所に凄惨な傷を負っていた。

 死体、だったはずだが、どうやら痛みはあるらしく、息は荒く、口からは苦悶の声が絶えず漏れていた。


 だがよく見ると傷はゆっくりと塞がっているようで、肩を上下に揺らしながらも、倒れるような素振りは無い。核による膨大な魔力供給。それが、傷を治し続けているのだろう。

 不死身、では無いと思いたい。 


「リオ君、下がっててもええで?」


「っ。大丈夫だ、まだ動ける。」


「……ふふっ。そう?ほな、頼りさせてもらうで。」


「上等っ!――"身体強化"(レイズ)!」 

  

 何が面白かったのか淑やかに笑うクオンを置いて、ニコライ目掛けて剣を抜く。


 こんな所で折れてたまるか。

 強い相手に、格上の味方。

 後は任せます、なんて言った瞬間、俺は死ぬ。


 そんな選択肢を選ぶならとっくに、孤児院で手伝いでもやってる!


「ガキが!テメェなんざ!」


「おっせぇ、よっ!!」


 ゆっくりと俺の方へと向けられるニコライの腕。

 それを踏み込んで切り飛ばす。

 身体の修復が優先なのか、さっき迄の発動速度が無い。それに、分かった事がもう一つ。


「お前、方向決めなきゃ、撃てねぇのか。」


「っ!」


「わっかりやすい顔だなっ!おい!」


 言葉に反応して、歪むニコライの顔。

 図星も図星といったところか、商人の癖して隠すのが下手な男だ。

 上から下へ、続け様に剣を振り下ろし、もう一本の腕も斬り落とし両腕を奪う。


 血の刃に隠れている時は視界が狭まり、さらには対応に全神経を持って行かれてが、ここまで開けてくれれば見える見える。

 さらには分かり易く治ってない腕を向けて来たのだから、違えるはずもなく。


 血の刃、血の槍。奴の固有魔法は腕や手で方向を示してやらないと発動しない。

 仕組みがわかればこっちのもんで、そもそもがただの商人、近づけば二の足を踏む道理もねぇ。


「―――クオン!」


「リオ君、伏せぇ。――八重垣流・一の太刀、一葉(いちよう)!」


「っぶ、なっ!」


「なっ、がぁ!」


 聞こえた声に従い頭を下げる。慌てて下げたせいで尻もちをつくような形になってしまった。


 一葉、そう告げ抜き放たれた斬撃は。

 俺の頭上を通り、そして、ニコライの胴を横一閃

に斬りさく見事な一刀だった。


 抜き打ちと同時にズレたニコライの胴。

 クオンの声が無ければ、俺の腹から上も地面とハグしていた事だろう。

 にしても、俺が強化魔法を使い渾身の力で何とか破損している腕を切っているというのに、野菜でも切るかのように簡単に真っ二つにしてくれちゃって、まぁ。


 散々だが、化け物すぎるだろ、クオン。 

 

「お見事、やね、リオ君!」


「……辞めてくれ、自分の事は自分がよく分かってるよ。」


「そう?よぉやってるなぁ、ってほんまに思とるけどなぁ……。」


 声を弾ませ、喜色を浮かべるクオンだが、俺が素直に受け取る事はない。

 

 嬉しくねぇ……。さんざ、実力の差を見せつけられて、喜べるほど馬鹿じゃねぇよ。

 ……俺一人じゃ、手も足も出ずに負けていた。それが、現実だ。


「……とにかく、とっとと核を潰すぞ。」

 

「はいはい、そうしよか。」


「…………てめ、ぇ、ら、……ゆる、さ、ねぇ、……ぞ……俺は、……ニコ……ライ、なんだ、このせ、……かい、…………で、一、番の……商……人なん……」


「まだ話せるのか。」


「すっごいなぁ。素直に感心するわ。」


 流石に核を十も呑み込んだだけはある。

 胴を斬り離しても、まだ、彼の身体は活動を辞めていない。


 赤い核。師匠やノインが調べているが、少し急かした方がいいな。こんなもんが手当たり次第に使われた日にゃ、あちこち混乱の火種がうまれるぞ。


「で、どうやって核潰すん?」


「………………そう、だな。」


 思案しているとクオンから疑問の声が上がる。

 パッと思いついたのは、極致・天剣(ハーキュリーズ・ロア)で一切合切ぶっ飛ばす事。

 ただ今の俺の一撃で行けるのかは不安だ。

 魔力は残っているが、如何せん体力の消耗が酷い。今も頭がガンガン叩かれてるような痛みに襲われているし。


 他に思いつく方法……ねぇ。


「…………全身を斬り―」


「さよか。ほなやろか。ニコライはん痛かったら手上げてなぁ。」


「がぁっ、!」


「……おぉう……。」


 まだ、言い終わっていないと言うに、クオンの刀はニコライの胸を突き刺していた。

 決断力の尖りが凄い。いやほんと、ちょっと引いた。後、その人の手はあっちに二つとも転がってます、クオンさん。


「リオ君は下半身頼むわぁ。な「がぁっ!」んや、ちょっとずつ「ぐぁ、」合体しようとしてるみたいやし、手早く済ますにか「ぁっぎ!」ぎるね。」


「…………りょーかい。」


 時折聞こえる悲鳴は聞こえない振りをしておこう。流石に同情するような奴でも無し、自分の罪だと思って甘んじるが良いだろう。


 クオンに言われた通り下半身に向けて剣を向けると、確かに言う通り少しずつ胴体に向けて動いている。放っておけば、そのうちくっついてニコライが復活するんだろうか。……師匠が見れば嬉々として目を輝かせそうだ。


「……一応、"付与魔法"(エンチャント)っと。」


 念の為に、剣に魔力を纏わせておく。

 魔力喰らい(マナ・イーター)の時は、コレ無しでは核を捉えられなかったからだ。


 あまり、というか、凄く気の乗らない手段で、直視したくは無いが、言い出した以上、仕方なし。

 下半身の部所を剣で突き刺していく。

 時折、鮮血と共に、何かを砕くような感覚が手に伝わってくる。核を潰せているのだろう。


 にしても、夢に見そうだ。

 天剣にしておけばよかった。

 クオンは顔色一つ返ずにズシズシやってるが、俺は無理だ。血や死体には慣れていても、こういうのは、なぁ。


 と、そんな無体な事を数十ほど繰り返していると。


「――っ、なんだ今の声。」

 

「あぁ〜。変なもん釣れたみたいやね。」


 絹を裂くような音が聞こえてきた。

 クオンにも聞こえたらしく、そう返してくるが、どうやら正体を知っているらしい。


 促すように視線をおくると、刀についた血を振るい音のした方へと向けるクオン。

 向けられた先は木々が広がっているが、奥から何かが先の音を放つながら近づいてきている。 

 薙ぎ倒される木々。勢い良く迫ってくるのは一体ではなく複数体。


「魔魚、来たらしいわ。」


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