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この時間だけ貴方に恋してる。

作者: 七瀬

私の朝は、通学電車に揺られながら学校に通う事。

同じ時間に同じ車両に乗り、同じ制服を着た女の子たちが乗っている。

私が通う学校は、 『女子高』だ!


電車で20分と駅に降りてから徒歩10分のところに学校がある。

私の名前は 『川村 音葉』現役の女子高生17歳。


そして、私と同じ電車に同じ時間同じ車両に乗り合わせてくる彼。

スーツ姿でカッコイイ。

たぶん、20代後半かなと思わせる大人の男性。

何時も、電車に乗って座れたらカバンから1冊の本を出して。

あれって小説なのかな? 小さな本を読んでいる。

目で文字を黙々と追ってる姿もカッコイイ。


彼の横顔や仕草、手の指先まで素敵だなと感じる。

私は、 『名前も知らないこの彼に恋してる。』


雨の日は、満員電車になって彼も座れたとしても席を年配の方や

子供連れのお母さんに譲っていることが多い。


彼のそういう優しさがまた 『私の恋心を募らせる。』


毎日、平日は必ずといっていいほど一緒になる。

なのに、、、私は彼に一言も未だ話かけれないでいる。


彼には好きな人がいるのかな? 彼女がいるのかな? 

ひょっとしたら? 結婚して奥さんや子供たちがいるかもしれない。

そんな妄想をめぐらしながら...彼の事を私は見ていた。

 

なんだかんだと私は彼を1年半近く、遠くから見続けている。

たまに、目が合う事もあるけど...? 彼は私に興味がないのか?

気にもしていないようで......。


私も、仲がいい友達に彼の事を話していないし誰にも知られていなかった。

でも、何か私の様子がおかしいと思った1人の友達が私に聞いてきた。


『ひょっとして? 音葉、あの人の事好きなの?』


...と私の耳元で話してきた。


ヤバい! バレた!? 私が彼の事を好きな事が...どど.どうしよう??


その後、その友達が私にこう言った。


『私も、あの人の事が好きなんだよ~!』

『えぇ!? そうなの?』

『結構、彼モテるんだねぇ~ 他にも彼の事が好きなうちの学校の子とかいる

みたいだし!』

『そうなの?? 知らなかった...。』

『まぁまぁ、落ち込まなくていいんじゃない? 彼女いないみたいだし! まだ

私たちにチャンスがあるって事だよね? 私たちも一緒に頑張ろう~!』

『ううん』


私は思った! この子に、こんな風に言われて......。


『彼をこの子に取られる!?』


私はどうしたらいいのか?

やっぱり、思い切って 『告白』しかない!!!

私は、今の彼との関係を壊されたくないだけ? 

それとも私は彼と付き合いたいのかな?


『もう、自分の気持ちがわかんなくなってるよ~』


でも、でも、、、何もしないで、あの子に彼を取られたらと考えたら...?

やっぱり 『告白』しようと決めた!!!


私は、はじめて彼に話しかけた。

彼は、私が話しかけてきてキョトンとしていたけど......?


『あのう? 話したい事があるので、お時間いいですか?』


...私は少し小刻みに震えながら彼に話した。

彼も 『いいよ。』と答えてくれた。


駅を降りて、近くの公園のベンチに腰掛けて話をした。

そして、私から思い切ってズバット彼に言った。


『私! 前から貴方の事が好きでした。良かったら私と付き合ってください!

お願いします!!!』


私は気合を入れて、彼に言った。

彼の返事は、、、意外な答えだった。


『ごめん。俺、男が好きだから。所謂、【ゲイ】なんだよ! 女性に興味がな

いって言うか...? 他にも君と同じ制服の女の子に告白された事があったんだ

けど...? 断ったんだよね! それに今、付き合っている男の子がいるんだ! 

今は、アイツの事だけ考えていたいから 本当にごめんね! じゃ!』


...と言って彼は先に帰ってしまった。

私は、何も言えず、、、そこに少しいたと思う。

頭の中が真っ白になって、後の事は覚えてない。

どれぐらい、あの公園のベンチにいたのかも......?



彼の予定外の答えはびっくりしたけど......?

今は、彼に告白して良かったと思う。

気持ちがスッキリしたからだ!

次の恋がまた出来そうな気もする。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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