桜の木の下で想う
いつか交わした約束抱え 歩き始めた夜の道で
空に浮かぶ月が寂しそうに 微笑んだような気がしたんだ
僕の心はもう空っぽで 唯一残った君の言葉
「桜をまた一緒に見よう」 叶わなかった最後の言葉
そびえ立つあの日と同じ桜の木 独りで眺めた僕は
君の声が聴こえた気がして 桜に寄り添った
空に舞い散る夜桜の姿に ふと涙が溢れてきたんだ
どうして儚いものはこうも 愛しくて美しいのでしょうか
微かにまだ聴こえる君の歌が まるで君が此処にいるようだ
「散っても、君の傍にいるよ」と言われているような気がして
「また来年も一緒に見ようね」 空を見上げ呟いて
その日を待つように 眠るように 僕はそっと目を閉じた