きっと、ギャップと勘違いで出来てる~堀田と斉木~(旧題:自分の尻尾を追い掛ける犬ってバカワイイよな)
「あ。痛そ」
寧ろ無神経な声で呟き、丈ばかりひょろりと伸びた頼りない男子はやけに可愛い絆創膏を押し付けて去った。
次に会った時は「喉痛む?」と、またもや可愛い包み紙の飴をくれた。
通りすがりの見知らぬそいつは、同じ部に入って話してみれば、人懐っこく愛嬌はあるが、竹刀を持つのがやっとな臆病者で。
幼馴染みを好きなクセに何年も空回ってるバカ。
そんなバカな堀田に惚れたあたしは、きっともっとバカなんだけどね……。