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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
88/217

第88層 空中の戦略

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 「バリア!」

ミライは落ちていくなか、とっさに大きなバリアを目の前に作り出した。

3人は、バリアの上に勢いよく落ちた。

「いたたたた……ミライ、よく出した!」

ユミルが一息付き、未来を褒めた。

 「落ちまーす」

ミライは次に起こることを予測して、3人に聞こえるように大声で言った。

ミライのバリアを発動させたのは空中。

 重力に逆らえないバリアは、落ちていくのは当然。

「え、何をって、うあああああああ」

身構えてないユミルは、再び大声で叫んだ。

 再び3人は、風を切って落ちていく。

 ただ、ミライは冷静に空中で集中する。

「バリア!」

 ミライは、また3人の下にバリアを張る。

 3人はバリアに叩きつけらられる。

今度は、バリア上に3人が同時に落ちた瞬間に、バリアが反動で地面に勢い良く落ちて行った。

「おいミライ、何を考えてるんだ!」

ユミルが大声で聞いてくるが、ミライは完全に無視。

 今は説明してる暇はない。

 「バリア!」

ミライは叫ぶ。

そして、バリアを作り出してはその上に落ち、バリアと共に地面に向かって進む。

これを何度も何度も繰り返していく。

 少し集中し過ぎて頭が痛い……。

でも、死ぬぐらいなこの程度の頭痛、耐えなくては……。

「バリア!」

 ミライはバリアを少しずつ生産する。

 「なあ、みち。ミライは何を」

ユミルは無言でミライを見続けているミチに対して言った。

ユミルが言った瞬間、また3人は落ちていく。

 「バリア」

ミライの声に張りがなくなってきた。

 「……多分、全員が死なないように必死になってる……」

 「それってどういう……」

ユミルが聞き返そうとしたとき、再び3人の体は宙に浮いた。

 「バリア」

 ミライの作り出すバリアは、どんどん薄さを増して行く。

 「バリアに私達が落ちることによって、落ちていく勢いが一回リセットされるのよ」

 「……ミライ、頭が良いな」

ユミルはミライの行動を理解したらしい。

 3人は地面に向かって少しずつ落ちていく。

 確実に落ちてく勢いを殺しながら。

 「バリア」

弱々しくも、しっかりとした口調で呪文を唱えるミライ。

しかし、今まで通りなら出てくるはずのバリアが出ない。

 「バリア……バリア!」

ミライの声の張りも虚しく、どんどん落ちるスピードを加速させて行く。

……魔力が底を尽きたのか。

もう、駄目なのか……。

そう思いながら、ミライは空中で器用に反転する。

 反転した先には、二人が並んで風の抵抗を受けていた。

「……魔力無くなったよ」

そう言って、にっこり笑うミライ。

 「ミライ!後ろ気をつけろ!」

ユミルはミライを見て叫んだ。

「え?」

ミライが一文字返事した瞬間だった。

 パスンと言う音と、背中に激痛をミライは同時に感じた。

そして、ミライの後を追うように、2人がミライと同じ音を立てる。

ミチとユミルは、隣で寝そべりながら笑っている。

でも、2人の向こう側は完全に空だ。

 一体何が起きたと言うんだ。

それとも、僕らはもうあの世ですか?

ミライは色々考えながら、その場で起き上がり、胡座をかいて座った。

 「あ」

ミライは驚きのあまり声を漏らした。

 足元に広がるのは、巨大なバリア。

さらに、その下全てがバリアで、バリアの層を作り出している。

 「ははははははは……」

ミライは変な笑いが止まらなくなっていた。

生きてる……僕らは助かったんだ!

そう思ったときだった。

 ミチが何かに気がつき、叫んだ。

「ねえ、足場のバリア……動いてない?」

ミチに言われて、二人は足元を見た。

言われてみれば、少しずつ右に移動しているような……。

 「ねえミライ。確かこのバリアの元って」

 「氷だよ。ひんやりしてるでしょ……あ」

ミライは話している途中で今の状況を理解した。

バリアは氷で、ツルツル滑る。

そして、厚さ、大きさが均等なバリアを作り続けるのはまず無理だ。

空中なら尚更だ。

 ……もし、この層を成しているバリアのどれか一枚に、厚さのむらが有ったとしたら……。

ただ、気づいたところでどうしようもできない。

だからミライは、たからに言った。

「下に落ちまーす」

そう言った瞬間、3人は数枚のバリアと共に、地面に向かって落ちるのだった。

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