第87層 綱渡り後半戦
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
3人は無言で縄を伝って下りていく。
誰も弱音を吐くことも無ければ、元気付けることも無い。
ただただ必死にロープをつかむ。
だれかが力尽きれば全員が死んでしまうといった状況。
こんな地獄と隣り合わせの状況がしばらく続いた頃、何一つ会話が無かった所にミチが声を入れた。
「ねえ、地面が見えてきたわね。もうすぐゴールよ」
ミチの言葉に元気のよさは無かった。
地面は最初から見えてたわけだが、地面に生える草木が、はっきりと見えてきた。
ミチはきっとその事が言いたいんだろう。
「がんばろう。もうすぐだ!」
ユミルも元気付けようと、大声で言った。
その時だった。
もの凄い突風が、3人を襲う。
「きゃっ」
ミチは思わず叫ぶ。
3人のつかまるロープは、振り子のように大きく揺れる。
完全にロープに振り回されている。
そんな状況が数十秒続き、それからゆっくりと、ロープは一直線の定位置に戻った。
「何とかなったか」
ミライは、ユミルの先のロープの上の方を見て言った。
3人はホッと胸をなでおろしていた。
その時、今まで重力に逆らっていた手に、重力を感じなくなった。
一瞬、安心のあまりかと思ったが、どうやら違ったらしい。
上の方から、長いロープの先が落ちてくる。
……完全に縄が切れたようだ。
「うわああああああああ」
3人は全く同じタイミングで叫び、真っ逆さまに落ちていくのだった。