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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
85/217

第85層 螺旋滑り台

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 「これか……」

 「これだよ……たぶん」

 「うわー面白そう!」

ユミル、ミライの真っ暗な反応に対して、ミチは実に楽しそうだった。

 今、3人が目の前にしているのは、恐らくセーナがここから脱出するために使ったであろう物だ。

 その形を言い表すのは難しいが、例えるなら、螺旋階段の階段が滑り台に成っていると言った所だろうか。

……これ、滑るのか?

「でもさ、この滑り台に付いてるこれって何だろう?」

ミライは、螺旋滑り台の異様な光沢を指差して言った。

「……これ、甘い香りするわよ!お菓子で出来てるんじゃないの?」

 ミチはいつの間にメルヘンチックになったんだよ……と、心のうちに抑えとく。

「まあ、あの大軍が集めた蜜か、樹液じゃないか」

ユミルが冷静に推理して、一瞬だけ入り口の方のバリアを見る。

「まあ、何でも良いわ。とにかく行きましょうよ!」

ミチは滑り台を見て、ミライたちを見て、にっこりと笑う。

 2人はその笑顔に対して苦笑いでしか返すことが出来なかった。

 それもそのはず。

ミライたちがこれから乗ろうって思っている滑り台には、気休め程度の小さな安全処置の外枠があるだけなのだ。

 少し勢い良く滑れば、すぐに滑り台外にジャンプ!なんて事になってしまう命がけの滑りがこの先に待っているのだ。

なのに、ミチのように笑顔だなんて出来るわけが無い。

 「……なあ、他の道にしないか?」

とうとうユミルが、この言葉を切り出した。

「他の道が在るならね。私は、バリアを解除しての百戦錬磨は嫌よ」

「それ使い方間違ってる気がするけど、まあ、戦うのは僕も反対」

 ユミルの気持ちも分からなくないが、ここはミチの考えに乗っておく。

 だって、あの数と戦闘をするなら、まだ滑り台滑ったほうが安全な気がするでしょ。

「……しかたない。滑るか。この危険な滑り台を……」

ユミルは、そんなに考えることも無く腹をくくったようだ。

「じゃあ、考えが変わらないうちに行きましょ」

そうミチは言って、突然1本の長いロープを取り出した。

「……それ、何に使うんだ?」

ユミルは、ロープを体にくくり付けているミチに対していった。

「え、生きるも死ぬも運命共同ってことよ。ほら、ミライもユミルも結んで結んで!」

「……はいはい」

そうユミルは返答して、ミライにどうにかしてくれと表情を見せてくる。

 僕は、首を横に大きく振り、ミチから受け取った縄をユミルが結べる分を余らしつつ、腹辺りを巻いて硬結びをした。

そして、ユミルにロープを渡す。

 ユミルは、無言で受け取り、腹に余ったロープをくくりつけた。

 ユミルの表情は全く冴えていない。

 「よし、じゃあ行くわよ!」

 「おー」

ミチの元気の良い声に2人は暗く掛け声を合わせ、今後の展開に身構えたのだった。

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