第79層 明るさ
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
「ミチ、どうした?」
ミライは火を出すイメージを止めて暗闇の中聞き返した。
「あと1分、いや30秒で良いから」
やはり、ミチの声は遠いところから聞こえてくる気がする。
声が小さく聞こえるのもあるのだが、何より今までに無いトンネルの中で叫んだときのような響きで、こちらに声が伝わってくるのだ。
「もう良いわよ。早く明るくして」
ミチの声が、近場で聞こえる。
「今明るくする。フゲネス、フレイム……」
ミライは、小声で呪文名を言った。
すると、その声の大きさに合った小さな火の玉が、ミライの手平の上で弱く光を出した。
なんだかイメージより大きさが小さい気もするが……。
「……やっぱり暗いな。今までが明る過ぎたんだけど思うけど」
自分で出した火を見て、純粋な感想を呟くミライ。
数分前は、昼間のような明るさだったから、まあ暗く感じるのは仕方ないか。
「んで、何でミチはもう着替えてるんだ?」
ユミルがミチに対して言った。
ユミルの言葉を聞いて、ミライもミチの方を見る。
確かに、そこにはパジャマ姿のミチがいた。
あまりに暗くて、パジャマの色はオレンジにしか見えない。
「別に良いじゃない。真っ暗だったんだし」
「まあ、良いんだけど……」
ミチの言葉に、ユミルは言葉を軽く返した。
その時だった。
ミライの点した弱い炎が、完全に消えてしまった。