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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
73/217

第73層 悪夢顔

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 ガクッ……みたいな感じで倒れてから、少し時間が経って、ミライは目を覚ました。

そして、ミライはその場で立ち、周りをキョロキョロ見渡す。

「2人は……まだ寝てるか」

 まあ、あの拳は受ければ分かるが、相当痛い。

 町のときよりもレベルの上がった拳なので、考えただけで恐ろしい……。

 しかも、技名を言わなかった感じから、通常攻撃と言ったところか。

「さて、回復させますか。アイテムは沢山有るし……」

ミライはメニュー画面を開きながら呟く。

 ミチもユミルも、悪夢を見ているような苦い表情をしている。

 ミライはメニュー画面から、回復薬と魔力回復薬を取り出し、2本とも一気に飲み干す。

 どちらも一本100mlぐらいなので、5本までなら簡単に飲みほせる。

「うっううう……」

突然ユミルが卑屈な声を上げた。

 どうやら悪夢から生還したらしい。

「ユミルー。おい、ユミル!」

「うう……ミライ……腹……減った」

「腹痛いんじゃないんかい」

ミライの軽い突っ込みに、ユミルは笑顔を見せる。

 なんだか久しぶりにユミルの笑顔を見た気がする……気のせいだろうが。

 そういえば、フロアが明るくて気がつかなかったけど、もう夜だったのか。

 ユミルがお腹を鳴らし、こちらに何かを目で訴えてくる。

寝転んだ状態のままで……。

「分かった。わかったよ。飯は俺が作るから、自分で回復しててね。あと、ミチも頼む」

「俺よりも寝ぼすけさんが居たんだな」

「まあ、無理やり寝かされたんだから無理も無いだろ」

「たしかにな。ミライも一撃食らったのか?」

「町で一回食らってて良かったよ。そして彼女は逃げてった」

 2人は笑いながら会話する。

ほんの数時間前の戦闘がなかったかのように。

「さてと、いつつつ……」

ユミルは起き上がると、一撃食らった箇所を手でさすった。

「大丈夫か?」

「大丈夫だ。そんな事より回復させないとな」

ユミルは、まだぐったりしているミチの方を見る。

「よろしく頼むよ」

そうミライは言って、ユミルに回復薬を強めに投げた。

 ユミルは簡単にキャッチして、一気に飲み干した。

「ぷあー!ミライも飯任せた。それと……」

ユミルが一回言葉を切って、ミライの顔を見て、鼻下を擦ってみせる。

 まさか……。

ミライは不安を過ぎらせながらも、鼻下を手でそっと触ってみる。

手には、半分乾ききって、ねっとりとした赤い液体が付着していた。

 恐らく自分から見て、右の穴からの物だろう。

「相当、激しい戦闘だったようで」

ユミルのにやけ顔が、わざとらしくて苛立つ。

「ご想像にお任せします」

でも、否定できない自分である。

 ユミルは、わざとらしく笑いながらミチの方へ近づき、メニュー画面を開く。

ミライは、ユミルの笑いには一切触れず、メニュー画面を開き、今日の献立を考えるのだった。

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