第66層 思い出力の電光石火
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
ミチは、目の前のブラックアビリーたちを次々と切り裂いていく。
電光石火と言うのは、きっと目の前の光景のことを言うのだろう。
2体目、3体目と、目の前の敵を切り裂いたと思うと双剣が炎をまとい、4対目から全て燃やし尽くした。
そして、ミチはまた叫んだと思うと、このフロアの外周を走り、幼虫たちを次々と燃やしていった。
ミチは止まらない。
止めることが出来ない。
そして、元々転がっていたモンスターの死骸が、今一瞬で倒されていったモンスターの死骸と区別が出来なくなた頃、ようやくミチの動きが止まった。
「はあ、はあ……」
ミチは呼吸を乱している。
確かに体力と魔力の使いすぎだが、その他にも息を乱れさせる原因がありそうだ。
まあ、聞いてはいけない気がするから聞かないが……。
「ミチ、一体何があったんだ!」
ミライの考えを反するように、ユミルはおもむろにミチに聞いた。
「芋虫には色々思い出があるのよ……」
ミチは大声で元気に言ったつもりだろうが、表情は死んでいた。
よくない思い出だろうが、一体何があそこまで……。
ミライは考えるよりも先に、ユミルの少し高い位置にある方を2回強めに叩いた。
「まあ、火事にならなくて良かった。それよりも、先に進もうか」
ユミルは、にやけ顔で言った。
ユミルも聞いてはいけないと察してくれたらしい。
「そうね。先に進まないとね。まだ続いてるみたいだし」
ミチは、このフロアの入り口とは反対側の方にある、出口らしき場所を見ながら言った。
「結局分からなかったな、この明るさ」
ミライはフロア全体を見渡しながら言った。
「まあ、いいさ。ミライそんな事より、これより先魔法解除するなよ?」
ユミルが苦笑いを浮かべながら言った。
そして、ミライはユミルの目線を追っていった。
目を向けたのは戦闘前に仕掛けてた入り口のバリア。
もの凄いドスドス揺れている。
良く見ると、バリアの向こう側に数え切れないほどのモンスター。
嘘だろ……。
思わず苦笑いを浮かべてしまう状況だった。
僕の苦笑いを見て、ミチも後ろを振り向いた。
きっと、見た後の表情は苦笑いだろうな……。
「さてと、見ててもしょうがないし、先を目指そう!」
妙な空気を断ち切るため、ミライは2人に対して明るく言った。
そして、2人の視点を変える為に、入り口のバリアの後ろに倍の大きさのバリアを追加した。
ミライの言葉に、ユミルは目を合わせて肯いた。
「じゃあ、進みましょうか!」
目の色も、顔つきも、元に戻ったミチがいつも通り元気に言った。
やっぱりミチは、こうではないとね。
ミライの表情は、ミチ同様、柔らかくなった。
そして3人は、モンスターの死骸と体液だらけのフロアを後にするのだった。