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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
61/217

第61層 下から上

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 ユミル、ミライと足を伸ばし、大樹の幹に手を伸ばして付いて、体重を大樹の方に傾けている状態。

 この状態まで来るのに、若干だが時間が掛かった。

と言うのも、ミチが肩に足を乗せず、あの状態になったためだった。

 2人が足を伸ばそうとして少し揺れると、ミチが揺れの恐怖でクロスした足でミライの首を絞めてしまうのだ。

 そうなったら、ミライは苦しいのに、ユミルは気づかない。

ミライは苦しいが、手は動かせないし、口はミチの手で塞がれてる。

まさにミライは、完全な地獄と化した2段目の立場だった。

 そして、2人が立ち上がった後、ようやくミチはミライの首を開放した。

「じゃあ、私が登るわね」

そう言って、ミチは両足をもぞもぞ動かしたり、手をミライの顔から放したりした。

 頼むから、ミチ、あんまり股を首に押さえつけないでくれ・・・。

心の中で叫び、顔の温度上昇を気にしていたら、温度上昇の原因の動きが止まった。

「ねえ、ミライ。1秒でいいから、手を放してくれる?」

ミチは、いつもより小さな声で言った。

 ミライは、ミチが手でミライの口元を押さえる中、口をもごもごさせ、しゃべろうとする。

「・・・・っは。無理言うなよ!まあ、1秒ぐらいなら・・・」

ミライの気持ちを分かってくれたのだろうか、ミチの手が、ミライの口から目の方に移動したので、言えた。

「お願いね。じゃあ、ミライのタイミングでいいから掛け声お願い」

そう言って、ミチは手をミライの頭の上に移動させた。

 体重は完全に大樹の方に向けている。

 怖いが、やるしかない・・・。

「いくよ。せーの!」

ミライは掛け声を言い切った瞬間、幹を軽く押して、一瞬だけ手を離し、両手を横に広げて、また大樹に両手を伸ばして態勢を立て直した。

 手を放した瞬間、ミチが力をこめたのか、頭に凄い重さを感じた。

 態勢を立て直して、体か凄く軽くなったと思ったら、すぐに上から3段目の重荷が降ってきた。

 ミチの両腕がミライの首を絡めて、ミライに若干のダメージを与える。

 ミチの手か交差するのが、ミライの首の後ろ。

つまり、ミチは態勢を立て直し、ミライを前方から抱きしめるという状態になったのだ。

 ミライの胸の少し下の辺りで、自分のとは違う、鼓動の速さを感じ取る。

それに共鳴するように、ミライの胸の鼓動も速さを増す。

 ミチの貧な胸でも、十分その独特の柔らかさを感じ取れる。

「もうしばらく我慢しててね・・・」

ミチのその優しげな言葉に、目線を少し下に戻すが、すぐに目線を大樹の方へと戻した。

 やはり、ミチの下から目線には、どうしても目を合わすことが出来ない。

それをじっと見てると、まぶしさや魅力に目が泳いでしまうのだ。

 ミチは、声を掛けてから、少し時間を置いてから、一気に上り始めた。

ミライの鼻に、ミチの緑のワンピースが、するすると擦れていく。

 ミチは手を後ろに伸ばして、ミライの肩に足を伸ばして付けた状態でバランスを取る。

 そして、ゆっくりと手足を順番に動かし、3人とも同じ状態に、ようやく成った。

「ミライ!今からミライの腕進んでいくから、覚悟してて」

「了解!何でもいいから登ってくれ」

ミチの言葉に、ミライは感情をこめて返した。

 ミチはゆっくりと、足をミライの肩から腕に移動させていく。

ミライは、ただ耐えて、ミチを下から見守ることしか出来ない。

 下からの光景は、予想できたが、すばらしい物だった。

 スカートの中が丸見えでだが、これは仕方ないんだと、自分に言い聞かせる。

 完全に純白のパンツが見えてしまってる。

だが、ミチから目を放せないので、目線をそらすことは出来なかった。

 ミチのワンピースは、上下が一枚で繋がっていて、背中の綺麗なラインが見える。

 あれ・・・まさか、着けてない?まさかね・・・。

ミライの小さな疑問は、ミチが登りきってから確信へと変化する。

「やったわ!やっと登りきったわ!ほら、ミライ手を伸ばして!」

ミチはうれしそうに言って、ミライに向かって体を限界まで倒して手を伸ばす。

 その時、隙間からミチの胸元がちらり。

何も考えることも無く、片手でミチの手をつなぎ、引き上げてもらう。

「はあ、やっと上がったー」

ミライの登り切った感動の声は、ほぼ棒読みだった。

 色々ありすぎて、頭が少しフラッとする。

「ミチ、ブラ、つけとけよ・・・」

大きな深呼吸をしてからの、ミライの言葉だった。

ミチは、自分の胸元を押さえて理解したのか、頬を少し赤くする。

 ミライは身構えていたが、ミチからの攻撃は飛んでこなかった。

「み、み、みたの?」

今更の気もするが、ミチはオドオドしながら言う。

「見えてないよ」

 胸は、と言う主語を入れずに、ミライは言った。

「まあ、いいわ。ミライ、後ろ向いてて!」

「はいはい」

ミチの注意に、ミライは軽く言葉を返す。

「おーい、ユミルー、今助けるから」

ミライは、バリア上で寝そべってるユミルに対して言った。

 ユミルは、座りながら手を振っている。

 ミライは、画面に持っていたロープを取り出し、ユミルの元まで垂らした。

「ミチ、ユミルを引き上げるよ」

「分かったわ。ミライ、見た借りは返しなさいよ!」

「ここまで来るのに、首絞めてたんだから、おあいこだ」

「…わかったわよ!」

ミチは、ミライに渡されてロープを握る。

「引き上げるぞー!」

ミライはユミルにそう叫び、2人でユミルを引き上げるのだった。

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