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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
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第6層 職業員転送

この作品の作者は、文章表現が現時点でLv1/無限です。

様々な名称、場面が出てますが、作者は全てオリジナルだと思っています。

作品も作者も成長過程ですので、あまり期待はしないでください。

「ふむふむ。なるほどー」


 ネロは腕を組み、僕を見ながらそう言った。

 そんなに難しいこと想像したっけ?


「どうにか成りますかねー?」


 ネロの考える表情が、妙に気になったので声をかけた。


「何がー?」


 ネロはそう聞き返すと、こちらに向かってフワフワ降りてくる。


「何がって、職業ですよー出来そうですか?」


 こちらに向かってくるネロを、目で追いかけながら言った。


「え、何も感じない?もうあなた、立派な『魔法使い』よ?」

「えっ……こんな……物なんですか?」

「ええ。ご想像のとおりよ。と言うより、あなたの想像がこれだけだったのよ?」


 まじめ表情でで答えてくれる所を見ると、これが、僕の思う魔法使いらしい。

 全く俺は何を想像したんだ?と言いたくなるぐらい見た目も中身も何も変わっていない。

自分の頭の中で整理する限り、服装や手に持つ武器なども想像しなきゃダメだったらしい。

 もしかして、魔法などもここで想像しないとこの先ずっと発動できなかったりして……。

 そんな事を思っていると、ネロが説教のようにミライに言葉を投げかけてきた。


「不満そうね?でも、あなたは何も考えなかった。服装とか、どんな魔法を使うとか……全くと言っていいほど考えてなかった。だからそうなったの」


 ネロの言葉の強さに、ネロの表情を見ることが出来ない。


「すいません。自業自得、ですよね」

「分かればいいわ。あと、ここで全てが決まるのじゃないのよ?この先で変えようと思えばいくらでも変わるわ。安心しなさい」


 そう言われてネロの表情をようやく見れたが、笑顔だったのでホッとした。


「そういえば、他にも魔法使いっているんですか?」


 名前であれだけ被るのがダメだったのに、職業はすんなりし過ぎた気になっていたのだ。


「いないわよ。被りはもちろんなし!」


 そう言われて妙な優越感に浸された。

 僕だけが魔法を使えるなんて……。


「でも、近い部類はたくさんいるわね」


 笑顔で言葉を続けるネロ。


「大魔道士や黒魔道士、魔法剣士や……まあ、一番凄そうなのが……」


 ここまで聞いた時点で、優越感って何だっけ?見たいな感じになった。


「一番凄いのは?」


 熱は冷めたが、一番凄いと言うものはやっぱり気になるので、興味津々な人のように聞き返した。


「インフィニティーブラックカオスネクロマンサーキングヴォルスセクリペンス、バスターヴォルケンシュタインブリザードエンペラーウォール、マイクロソフトウエアーサイバーグラディション魔道士?……だったかしらね」


 長すぎるわ!と、心の中でツッコミを入れておく。

 誰なんだよ、こんな無駄な想像力の塊のような職業名作ったのは……。

しかも、それを職業化して覚えているネロさんって……。


「お疲れ様です。いろんな意味で」


 色々考えて、こんな感想の返答になった。


「あら、それはどうも。意外と反応薄いわねー。一応ほんとにいるのよ」


 予想外の返答に、がっかり気味なネロ。

 きっとあの名前が出来てから、ここに来た人たちに話してきた王道の話題ネタだったのだろう。

 ネロは少し上のほうに飛んで行き、モニターをいじりはじめた。

 今思うのもなんだが、これからいったい何が始まるのだろう。

それよりも、あの人どうやって飛んでいるのだろう。

 そんな事が考えられる、無音の空間が少しばかし続いた。

 急に静かになるのも悲しい物だなと、この時思った。


「あのーどうでもいいんですけどー、名前とかの上限ってあるんですかー?」


 無音空間を断ち切れるように、何となく質問を遠くの方に投げてみた。


「基本的に上限と言う上限は無いわよー。たぶんこの先もー。あとー今、転送装置起動させたからー。時間も無いし、中央の四角いパネルに乗っといてー」


 だいぶ上の方から、ネロの言葉が帰ってきたが……それよりも、転送装置?


「これか?」


 ミライは言われるがままに、四角く囲ってあって少し回りの床より高い床の中心に立った。

 空中からこちらへとネロは向かってくる。


「もうすぐ飛んで行くから覚悟しててね。あと、場所はランダムだから」

「ランダムって……大丈夫なんですか?」

「うん、たぶんだけどね。運が悪かったら、空の上とか真下には針とかあるからね。か・く・ご!しててね」


 すばらしい笑みが、ここまでに恐怖だと感じたことも無いだろう。

 若干耳障りな騒音と共に、ミライの体が透け始める。

 ネロさんは、まだ何か言っているようだ。

全くと言っていいほど聞こえないが……。

 そして、転送装置は完全に作動し、視界は真っ暗になった。


 「……から、がんばってきてね」


 まあ、この言葉が聞けたから良かったのだろうか。

そう思いつつ、暗闇に続く転送空間を飛んでいくのだった。

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