第59層 目の前の大樹
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
「ついに、ここまで来たか」
ミライは、大樹の幹を手のひらで感じながら言った。
「長いようで、短い旅だったわね」
ミチは過去を思い出すかのように、大樹の上の方を見ながら言った。
「ユミル、大丈夫か?」
ユミルの表情が、なんだか暗かったので、声を掛けてみた。
「あ、ああ。大丈夫だ問題ない。しっかし、でかいな」
ユミルはそう言って、大樹を見上げる。
2人とも大樹を眺めていたので、ミライも釣られて大樹を見渡した。
大樹の幹は、地面の方から緑の苔に侵食されて、大樹の幹自体が緑だという捉え方も出来ないこともない。
相変わらず、大樹の枝や葉になる上の部分は雲がかかっていて見えない。
結構な黒雲だが、雨は降らないようだ。
「ねえ、そういえばさ…ここに何しに来たんだっけ?」
ミチが不思議そうに聞いてくる。
「それを聞くか?」
ユミルはミチに対して軽く返した。
「ここのモンスターの脅威からビナンケの町を救うこと」
ミライは大樹を見ながら、はっきりとした口調で言った。
「そうだったわね。じゃあ時間も無いし、中に入るわよ!」
ミチはそう力強く言うと、周りを見渡してから、歩き出した。
そして、左回りに大樹の幹をたどって、少し歩いた場所で立ち止まった。
「ミライー、ユミルー、入り口あったー」
ミチは遠くの方で叫んでいる。
「ほら、ユミル、行くよ!」
ユミルが大樹を見て、ぼんやりしていたので、ミライはユミルの背中を軽く叩いてやった。
「ああ、なんかすまねえな」
ユミルは何故か謝ってきた。
「どうしたユミル?まあ、いいか。ほら、ミチが待ってる」
ミライの言葉に、ユミルは軽くうなずく。
そして、2人はミチの元につき、ミチの見ているところに目線を向けた。
大樹の少し高い位置に、大きな穴が開いている。
「え、どうするの?」
ミライは思わずミチに聞く。
「そんなの、バリアを足元から、ね!」
「了解」
ミチの言葉を聞いて、すぐに理解した。
バリアを地面から出して伸ばし、3人をエレベーター方式であの穴まで上げるということ。
ただ、3人をあの高さまで上げれるのだろうか・・・。
そう思いつつも、3人は、その入り口の真下で固まって立つ。
さあ、行こうかと思った時、突然ユミルが、ユミル自信の顔の頬を両手で叩いた。
パチンパチンと、2回大きな音が鳴り響いた。
「よし!行こう!」
その行動と言動に、ミチはポカンとしている。
ミライはユミルに、笑顔を見せてつけてやる。
ユミルはミライに、明るい笑顔を返す。
どうやらユミルは、何か吹っ切れたようだ。
「さて、バリア出すよ。足元滑るから気をつけろよ」
ミライは軽く2人に対して注意を払った。
2人は、ただただうなずく。
そして、ミライは集中して、バリアを足元から出すのだった。