第52層 燃え盛る双剣
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
バリアには防音性など無い。
だから、食事中は、バリア外から「ブンブン」と言う音が鳴り止むことは無かった。
3人は、この羽音を話のネタにしながら、食事を進めていった。
もちろん、この状況を回避するための作戦も考えながら。
「ごちそうさまでした!」
「ごちそうさまでした」
3人は食べ終わると、すぐに立ち上がり、同じバリアの方を見る。
「作戦通りに行くわよ!」
ミチが双剣を構えて言った。
「了解!アペンシス!」
ミライは右手を高く上げて、叫んだ。
が、3人のステータス以外まるで見えなかった。
「敵のステータス見えないんだけど・・・」
「やっぱりバリアが跳ね返すんだな。仕方ないか」
ユミルが残念そうな表情をしながら言った。
バリアで跳ね返す説は、作戦会議中にも出ていたので予定内だ。
「じゃあ、アペンシスなしで行くよ!」
ミライはそう言い、目をつぶり集中に入る。
「フリーズ・スプリンター!」
ミライが呪文名を叫ぶ。
すると、3人を取り囲んでいた5面のバリアは、粗い氷の破片となり、蜂もどきに刺さっていく。
「バリア!」
ミライは、すぐに新しいバリアを張る。
今度は、6面だ。
左右と、後ろと上に1枚ずつ。
そして、3人が向く正面にはバリアが2枚で、真ん中はあえてモンスターが入れるように隙間を作る。
そう、これが3人の考えた作戦だ。
これなら、この数を全て同時に相手しなくてすむ。
ミチとユミルは、作り上げた隙間に向かって走り出す。
バリア内の空間は、だいたい10×10×10の1000立方センチだろうか。
蜂たちが予定通り、1mぐらいのバリアの隙間に入ってくる。
その数1度に4匹程度。
これならいける!
「アペンシス!」
ミライは叫んだ。
「レベルは右から順に30、35、25、33。弱点は火!」
「了解ー」
ミライの言葉に、ミチが軽く返事を返した。
ちなみに名前は、全て「アビリー」。
ミチとユミルは、確実に数を減らしている。
全てが作戦通りに行っている。
と思ったその時だった。
素早く一匹のアビリーが、ミチとユミルの攻撃をかわし、ミライの後ろに回り込んだ。
「やばっ」
ミライは声を漏らし、すぐさま振り向き、火の魔法を放つ。
見事に、アビリーに命中し、アビリーは燃えて消えた。
だが、少し遅かった。
「うああああああああああああああ」
もの凄い痛みに、ミライは叫んだ。
腕の半分ぐらいの太さの針が、ミライの右肩に貫通していたのだ。
針はまだ残っていて、出血が止まらない。
ミライは、足元から崩れるように倒れた。
地面に寝そべって、2人の戦闘を観戦するような形になった。
「ミライ!」
ミチが、倒れたミライに対して叫ぶ。
だが、回復に向かうには、残り50匹は、いるだろうアビリーを倒さなくてはいけない。
「ヒート・ブレード」
ミチは、呟くようにその言葉を言った。
すると、ミチの双剣が燃え上がってきた。
しかも、2段階、3段階と、炎を大きさは増していく。
ユミルは驚いた表情を見せながらも、ライトアタックでアビリーにダメージを与えていく。
ミチも、双剣の炎を4段階まで火力を上げて、アビリーに斬りかかる。
斬られたアビリーは一撃で燃えて消滅した。
あまりの炎の大きさに、近くにいた2匹のアビリーも巻き沿いを食らい、消滅する。
ははは…ミチもあんな技が使えたとはな・・・。
これじゃあのときの試合は、お互いに抑えあってたのね・・・。
ミライは、ミチとの戦闘を思い出しながら、気を失うのだった。