第47層 明日への作戦会議とあの時の少女
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
「ついに着たわね」
ミチは、目の前の光景を見ながら言った。
3人の目の前に現れているのは巨大な森であった。
木の1本1本が規格外の大きさだ。
だが、目的の大樹はまだまだ先で、まだ大きく見える。
そして、森の雰囲気が夕暮れのせいかもしれないが不気味だ。
入り口は何となく分かるが、1本道と言うわけでは無さそうだった。
この場所に来るのに、ほぼ一日掛かった。
途中で、モンスターとの戦闘が数回あったが、そこまで苦戦はしなかった。
むしろ、良い経験値稼ぎとなった。
「今日は、ここで休みましょ」
ミチが冷静に言う。
2人は、ただただ肯く。
そして3人は、夕食作りと、各自明日への準備を始めるのだった。
夕食の焼きチーズパンを食べ終え、ミチのトイレも昨日のように済ませて、ミチが着替え終わった後。
3人は、今後の作戦会議を立てていた。
「だーかーらー、前戦なんて無理だって」
ミライは強く主張した。
ミチの提案は、自分自身は後方から回復の援助で、ミライが前戦で魔法を放つと言う案だった。
その提案に、もちろんミチは賛成で、ミライは大反対。
ユミルは、別にどちらでも…と言った感じだろうか。
確かにミチの回復術は便利だ。
今日あった戦闘の中で実感した。
戦闘中の回復は、戦闘を有利に運べるようだった。
ただ、魔法使いが前戦?
聞いたこと無い話だ。
どんなゲームでも、魔法使いは後方から遠距離特殊攻撃!
まあ、魔術師前戦が無いというわけではないが・・・。
大体、ステータスが違いすぎる・・・。
「あっ」
ミライが呟いた。
「どうした?諦めが付いたのか?」
ユミルが笑みを浮かべながら言ってくる。
「いや、みんなステータス見せ合おうよ」
ミライはそう言って、自分のステータス画面を出す。
2人に見えるように、少し大きめの画面にした。
ミチとユミルは、ミライの言を疑問に感じながらも、ステータス画面を出す。
「3人の体力と防御力に注目ー」
そうミライは言って、自分の体力と防御力をの場所を指差す。
ミライの体力は522で、防御力は280。
ミチは、1553の、488。
ユミルは、2233の、520。
「おわかりいただけただろうか?」
「ミライが弱すぎるね」
ミライの問いに、ミチが笑顔で返す。
少し心が痛いが、魔法使いだから仕方ないと自分に言い聞かせる。
「確かにレベル差も有るかもしれないけど、やっぱり職業でステータス変わるんだよ。僕が前戦に行ったところで、死にやすくなるだけだって」
「なるほどねー」
ミライの説明に、ユミルが納得の声をあげる。
ミチも諦めた表情をしている。
この考えは否決された。
「まあ、仕方ないわね。じゃあ、私とミライが後戦で、ユミル一人で前戦ね」
「却下!俺一人だったら持たないって・・・」
「そこは私が援護するから!」
「却下だ!」
こんな感じで、3人の作戦会議は長々と続くのだった。
作戦会議も終わり、ミチもユミルも完全に寝てしまった。
会議結果は、結局ほぼ今まで通り。
変わったのは、危なくなったらミチが下がって援護するが追加されただけ。
2人はスースー眠っている。
だが、ミライはどうしても眠れなかった。
ミライからの目線で、少し奥の草陰に何かが居るのだ。
魔法で燃やそうかとも考えたが、一応こっそりアペンシスを掛けた。
すると、相手はミライと同じ挑戦者なのだが、レベルが43と異常に高い。
ミライとのレベル差13。
魔法打たなくて良かった・・・。
そんな事を思いつつ、いつも通り5面にバリアを張った。
だが、妙にあの草陰が気になって眠れない。
ミライは、じーっと草むらを見続けた。
しばらく見ていると、ついに草陰の中にいる者の正体が分かった。
「あっ」
ミライは、その正体に思わず声を上げた。
出てきたのは、ビナンケの町でミライを瀕死まで追い込んだ、あの依頼時のすれ違いの少女がいた。
名前はセーナね・・・。
セーナの格好は前と同じだ。
そして、セーナは草陰から出たと思うと、夜の森の中へと消えていった。
何がしたいんだろう・・・。
ミライは、深く考え込もうとする前に、凄い眠気に襲われた。
「いいや。ねよう」
ミライは呟くと、その場で横になり、深い眠りに付くのだった。