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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
42/217

第42層 軽い戦闘、進化する魔法

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 「お、お帰りー」

暖炉でユミルがお出迎え。

恐らくだけど、あの場での心境や状況を言わされるだろう。

ユミルのこちらに対する目を見れば分かる。

そんな目線に、苦笑いを浮かべつつ、暖炉のそばへと近づいた。

 「着替えるから、こっち見ないでよね」

ミチは2人に対して、目を細めながら言った。

ミチのお着替えタイムのようだ。

 メニュー画面は、もの凄く便利だ。

どんなに汚い物でも入れてしまえば、次出すときは必ず綺麗になって出てくる。

さっき使った食器なども、洗わずにメニュー画面にしまった。

 服なども、しまってしまえば、次出すときには汚れや傷などが綺麗に無くなって戻ってくる。

だが、同時進行で入れ替えと言うものは出来ないらしい。

つまり、一瞬だが、全裸状態になるということ。

その状況を、ミチはお気に召さないらしい。

 まあ、当然だが。

「はいはい、早くしてよね」

ミライはそう言い、ミチに背中を向けた。

ユミルもミライの動きを見て、ミチに背中を向ける。

「絶対に見ないでよね!」

「へいへい」

ミチの2度押しに、ユミルは軽く返事を返す。

 ほんの十秒、火の子が弾ける音以外は、何も聞こえない空間が出来る。

「もういいわよ」

ミチはそう言い、2人はミチの方向へと向きを変える。

 ミチの姿は、黒白のチェックのパジャマ。

 夏の学生服より可愛いかもしれない。

そんな事を思っていたら、隣にいるユミルが突然倒れた。

 ユミルの横には、燃やすのに使う牧が落ちていた。

「いつつつつ…、何すんだよ」

ユミルが、ミチに対して言う。

 一瞬過ぎて何が起きたのか、ミライにはさっぱり分からない。

「自分の胸に聞いてみれば?」

ミチが強気に出る。

「何だ、ばれてたのか・・・」

ユミルは微笑みながら言った。

 ユミルの顔の鼻下には、赤い液体が、ゆっくりと垂れていた。

 この男、どうやら覗き見犯のようだ。

「何故分かったんだ?」

「誰でも分かるわよ!」

「僕でも分かる」

ユミルはそう言われて、何かを察したように、自分の鼻を触る。

そして、触った指を見て、笑い出した。

「生理現象には、逆らえないか」

笑いながらユミルは言う。

「黙りなさい!許さないんだから!」

ミチはそう言い、牧をメニューから取り出し、ユミルに向かって投げる。

ユミルは、投げられた牧を右手でキャッチする。

「ハハッ!二度も同じ攻撃がつ…ぐはっ」

ミチの3撃目がユミルに命中する。

「フン!口ほどにも無いわね」

ミチはそう言って、メニュー画面から寝袋を出し、暖炉の反対側の方へと向かう。

ユミルは、負けたオーラを背中から出しながら、ぐったりと倒れている。

ミライはそんな状況を、ただ苦笑いを浮かべることしか出来ないのであった。


 ミチはもう、スヤスヤと寝袋で眠っている。

ミライは、そんなミチの姿を見ながら、自分の布団に包まり、暖炉の側でぼーっとしていた。

 しばらくすると、ユミルが負けから立ち直ったらしく、ミライの隣へと、ゆっくり歩いて座った。

「よう。・・・寝ているときは、こんなにおとなしいのにな」

ミライに軽く声を掛け、ミチの方を見て、呟くようにユミルは言った。

「この時ぐらい、おとなしくないとね」

ミライはそう言い、2人は軽く笑う。

「寝込みを襲ってやろうか」

ユミルは呟いた。

「寝起きでも勝てないと思うよ」

「違いねえな」

2人は笑う。

 さすがにユミルも懲りたようだ。

 ふと、ネロさんを思い出し、一番消したい存在だろうなーと思いつつ、ユミルの方を見る。

ユミルはそんな視線を察して苦笑いを浮かべる。

 少し時間がたち、ユミルが口を開いた。

「ミライに2つ聞きたいことがあるんだが・・・」

「何なりとどうぞ」

「おまえ、モンスターの声が分かるのか?」

ユミルの言っていることが、いまいち分からない。

ユミルが言葉を続ける。

「昨日、あの強力なモンスターと戦ったとき、ミライが会話してるように見えたんだが・・・」

「うん、あいつ…しゃべってたけど?」

「俺には、ミライの声しか聞こえなかった」

ユミルの言葉に、ミライは驚いた表情を見せる。

「え、聞こえなかったの?」

ミライはユミルに聞く。

ユミルはうなずき、口を開いた。

「俺には聞こえなかった。たぶんミライのあの呪文が、強化されて聞こえるようになったのだと思う。あくまで予想だが」

「アペンシスか・・・」

ミライは呟くように言って、その言葉に対して、ユミルがうなずいた。

「まあ、悪い効果でもないし、今後役に立つだろうな。で、もう一つの方に移るのだが・・・」

ユミルの言葉に対してミライはうなずき、身構える。

「ミチとトイレ行ったとき、どうだった?」

「やっぱりきたか」

「やっぱりってなんだよ!」

2人は、笑い出す。

「で、どうだった?」

ユミルが、しつこく聞いてくる。

 こいつ、根っこからのヘンタイの様だ。

「現実では、おいしくないイベントだった」

あえて率直には言わなかった。

「なーんだ。羨ましいイベントなのにな」

ユミルは残念そうに言った。

もっとしつこく聞いてくるかと思ったが、これ以上の質問は無かった。

「さて、そろそろ寝るとしますか」

ユミルはそう言って、立ち上がる。

ユミルは、一つため息をつき、掛け布団出して、その布団に体を包める。

「じゃ、おやすみ」

ユミルは、ミチともミライとも少し離れた場所で、そう言って横になった。

「おやすみなさい」

ミライも軽く挨拶を交わす。

そして、大きなあくびと深呼吸を同時に行う。

 しばらく体育座りの状態でぼーっとして、うとうとと、眠気に教われ始める。

「・・・バリアー」

ミライは小声で呟き、昨日と同じように、暖炉を中心として相当の距離を囲むように、バリアを4方向に張り合わせる。

 高さは昨日よりも無い気がする・・・。

 上も塞がないと・・・。

そう思いつつ、バリアで天井に蓋をした。

そして、ミライは眠気に逆らわずに、草の地面に横になってから眠りにつくのだった。

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