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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
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第4層 ネロの定義

この作品の作者は、文章表現が現時点でLv1/無限です。

様々な名称、場面が出てますが、作者は全てオリジナルだと思っています。

作品も作者も成長過程ですので、あまり期待はしないでください。

「こんな所……かしらね」


 ネロの大まかな説明が終わった。

 何となくだが、この世界の『定義』が分かった……気がする。


「じゃあ、覚えたか確認のためにもう一度『定義』を言ってもらえる?」


 ネロは空中から降りてきて、僕に近づいてきて言った。


「一つ、この世界は『ホール・ダンジョン』で、地上世界の逆の地下世界のようなものである」


 僕はスラスラと答える。


「よろしい、はい次ね」


 なんだかネロは楽しそうにしている。


「一つ、挑戦者はこのホールダンジョンを好きな職業で冒険する。ゴールは同じなので、冒険内容は挑戦者の自由である」


 僕は、もはや棒読みで言い切った。


「これが実は一番重要なことよ?」


 ネロはそう言うが、これはそんなに気にならない。


「一つ、この世界の1日は、地上世界での6秒である。これはよく分かりません」

「そうね。こっちで10日過ごして向こうで1分。365日過ごしたら36分30秒かしら?」


 ネロは質問にすぐに答えるが、僕の聞きたいことはそういう事ではない。

 僕は、質問の言い方を変えて言ってみた。


「この世界では、一瞬で日が昇って沈むのですか?」

「あー、こっちの世界でも体感するのはしっかり24時間よ。おまけだけど、もちろんこちらの世界基準で、お腹も空くわよ」


 ネロはそう落ち着いて対応する。

 これで、洞窟に入って一瞬で死体になって出てくるというのも説明がついた。

 ある程度の質問なら、答えてくれそうだ。

 僕は、軽くうなずき『定義』を続ける。


「一つ、こちらの世界で死んだ時、死体のまま地上に戻してくれる安心設計」

「うんうん」


 ネロはうなずくが、安心設計ではないと思う。

 せめて屍で返してくれるとか、死亡届をあの洞窟前に届ける、とかでよかったと思う。


「こんな感じですよね」


 僕はそう自信を持って言った。

 すると、ネロは少しむすっとしてこちらに歩いて向かってくる。

そして、僕の前で立ち止まり少し屈んで、下から目線で僕に一言う。


「ちょっとー、後一つ大事な事忘れてるわよ」


 相変わらずのお姉さま口調。

 そして、近くで見て分かったが、相当この人?なのか?まあ、若い。

下手すれば、俺と同じ17歳かもしれない。

 露出している肩から、胸の谷間のほうに目線を送り思わず目線をネロさんから右にそらす。

 ネロはそれを見て、嫌がらせのように目線をそらした先に一瞬で現れて、再び下から目線。

 僕はそれから逃げ出すように目をつぶり、最後の『定義』を言った。


「一つ、ヘンタイは私が個人的に消す。……これ冗談じゃないんですか?」


 僕は当然のように聞き返す。

もちろん目を開けることはしない。


「まあ、最近作ったのよー」


 僕は、ネロの声が遠くの方から来たと思い目を開ける。


「うわっ!」


 目を開けたときに、ネロが僕の目の前に現れたので、思わず後ろに尻餅をついた。


「ふふふ、まあ簡単に言うとねー最近ねえ、増えたのよ」

「何が?」


 尻餅をついたまま、僕は聞き返した。


「女性キャラクターのスカートなどを覗く馬鹿。なんでも出来ると思ったらおお間違えなんだからっ!」

「は、はあ……」

「ちなみに、そのような行為をしてきた挑戦者男女関係なしで、1割ぐらいは消したかしら?レベル差50のモンスターそいつの目の前に送り込んだり、私自ら葬り去りに行ったり……まあ、あなたも気をつけなさいよ?」


 ネロは、薄気味悪い笑顔で言った。

 初めてネロさんが恐ろしく感じた。

 それよりも1割って……男はともかく女って……。

 あと、どうやらモンスターやレベル制度という感じのものあるらしい。

 RPGみたいだな……。


「覚悟しときます」


 僕はそう軽く返答した。

ネロは、それを聞き、笑顔でうなづく。

そして、僕と歩いて距離を置き、また宙に浮き上がっていった。


「さってと、だいぶ話し込んじゃったわね。さて、そろそろあなたの『ホール・ダンジョン』内の名前を決めないとね」


 そう言って、僕の目の前に謎の電子パネルのような物を浮かび上がらせた。


「えっ……なにこれ?」

「それで名前を打ってちょうだい。私ちょっと準備してくるから」


 そう言って、ネロはものすごい高い位置まで浮き上がり、天井付近の画面をいじくりだす。

 また一人、世の変態が消されるのだろうか。

 そう思いながら、自分の目の前のパネルを見つめる。


「さて、諦めてがんばりますか」


 そう僕は独り言を呟き、慣れない手つきで名前を打ち込み始めるのだった。

文字配列のみ書き直しました。

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