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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
27/217

第27層 出発

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 だいぶ遅めの朝食を食べ終えて、ミライたちは宿屋の玄関前にいた。

「本当にもう行くの?」

扉越しからネルロスさんは、心配しているように言い、ミライの方を見る。

「準備も出来てるし、ミライも問題ないと言っているから大丈夫です!」

ミチは、はっきりとした口調で言った。

ミライも、ネルロスさんを見てうなずく。

ネルロスさんは、まだ不安そうだ。

 正直言って、まだ大丈夫か分からない。

でも、ミチと考えが一緒だから無理にでも行こうと思った。

 「早く解決できれば、この町も早く平和になるから。だから今日で良いんです」

ミチは、自分の考えを主張し、ほほ笑んでみせる。

「そう、なら止める気はないわ。気をつけて」

ネルロスはそう言って、笑顔を3人に向けた。

「じゃあ、行って来ます」

ユミルは、そう言って笑い、先に歩き出した。

「ちょっと先行かないでよー。じゃ、また来ます」

ミチもそう言って、ユミルを追いかけて行った。

「本当に大丈夫?」

ミライが別れを告げる前に、ネルロスさんが聞いてきた。

「心配ないです。2人がいれば何とかなりますよ」

「そう」

ミライの言葉に、ネルロスもほほ笑む。

「それじゃ、行ってきます」

ミライはそう言い、軽くお辞儀をして2人を追いかけていった。

「行ってらっしゃい」

ネルロスは、そう言って3人を見送った。

 ミライは、少し歩いた所で後ろを振り向き、宿屋を見る。

ネルロスさんは立っていたが、まだ心配しているのか、表情は曇っていた。

 そこまで心配しなくても良いのに…まあ、うれしいことだが。

そんなことを思いつつ、ミライは先に行った2人の方へと、走って向かうのだった。


 ミライたちは、市場を通り、広場を越えて、町の北の出口を出た。

町を出てから、町の方を振り向いてみると、それなりに綺麗な町並みが見える。

そして、町の入り口には『ビナンケ』と言う、看板が建てかけてある。

 ミライは向きを戻して、これから行く先の道なき道を見る。

目的地は、最初にここに来たときに見えた、巨大な木。

そこに進むためには、整備されている道とは違う道を、歩いて行かなければ行けないらしい。

巨大な木の前には、巨大な迷路のような森もあるとか。

とにかく、これから長い旅になりそうだ。

 今思えば、全てはあの横穴から始まったんだっけ…。

ここは、どこなのだろうか。

そして、この2人も同じような洞窟から来たのだろうか。

まあ、色々考えても仕方ないか。

少なくとも、この世界もそんなに悪くない。

 そう色々思いながら歩いている時だった。

突然、どこから来たのか分からない3人組が、ミライたちの行く手を阻んだ。

「おい!持っている荷物全部持って行け!」

3人組の1人の男がそう言った。

脅しようだが、小型のナイフをちらつかせている。

ただ、ミライたちは、呆然としている。

 恐らく、考えていることは僕と同じなのだろう。

そして、ミライは3人の考えを代表するように言う。

「何も持って無いように見える僕らを、何故脅すんだ?」

そのミライの言葉で、6人の中の空間は一時的に止まったのだった。

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