第27層 出発
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
だいぶ遅めの朝食を食べ終えて、ミライたちは宿屋の玄関前にいた。
「本当にもう行くの?」
扉越しからネルロスさんは、心配しているように言い、ミライの方を見る。
「準備も出来てるし、ミライも問題ないと言っているから大丈夫です!」
ミチは、はっきりとした口調で言った。
ミライも、ネルロスさんを見てうなずく。
ネルロスさんは、まだ不安そうだ。
正直言って、まだ大丈夫か分からない。
でも、ミチと考えが一緒だから無理にでも行こうと思った。
「早く解決できれば、この町も早く平和になるから。だから今日で良いんです」
ミチは、自分の考えを主張し、ほほ笑んでみせる。
「そう、なら止める気はないわ。気をつけて」
ネルロスはそう言って、笑顔を3人に向けた。
「じゃあ、行って来ます」
ユミルは、そう言って笑い、先に歩き出した。
「ちょっと先行かないでよー。じゃ、また来ます」
ミチもそう言って、ユミルを追いかけて行った。
「本当に大丈夫?」
ミライが別れを告げる前に、ネルロスさんが聞いてきた。
「心配ないです。2人がいれば何とかなりますよ」
「そう」
ミライの言葉に、ネルロスもほほ笑む。
「それじゃ、行ってきます」
ミライはそう言い、軽くお辞儀をして2人を追いかけていった。
「行ってらっしゃい」
ネルロスは、そう言って3人を見送った。
ミライは、少し歩いた所で後ろを振り向き、宿屋を見る。
ネルロスさんは立っていたが、まだ心配しているのか、表情は曇っていた。
そこまで心配しなくても良いのに…まあ、うれしいことだが。
そんなことを思いつつ、ミライは先に行った2人の方へと、走って向かうのだった。
ミライたちは、市場を通り、広場を越えて、町の北の出口を出た。
町を出てから、町の方を振り向いてみると、それなりに綺麗な町並みが見える。
そして、町の入り口には『ビナンケ』と言う、看板が建てかけてある。
ミライは向きを戻して、これから行く先の道なき道を見る。
目的地は、最初にここに来たときに見えた、巨大な木。
そこに進むためには、整備されている道とは違う道を、歩いて行かなければ行けないらしい。
巨大な木の前には、巨大な迷路のような森もあるとか。
とにかく、これから長い旅になりそうだ。
今思えば、全てはあの横穴から始まったんだっけ…。
ここは、どこなのだろうか。
そして、この2人も同じような洞窟から来たのだろうか。
まあ、色々考えても仕方ないか。
少なくとも、この世界もそんなに悪くない。
そう色々思いながら歩いている時だった。
突然、どこから来たのか分からない3人組が、ミライたちの行く手を阻んだ。
「おい!持っている荷物全部持って行け!」
3人組の1人の男がそう言った。
脅しようだが、小型のナイフをちらつかせている。
ただ、ミライたちは、呆然としている。
恐らく、考えていることは僕と同じなのだろう。
そして、ミライは3人の考えを代表するように言う。
「何も持って無いように見える僕らを、何故脅すんだ?」
そのミライの言葉で、6人の中の空間は一時的に止まったのだった。