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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第一章 ホール・ダンジョン
25/217

第25層 信頼と二度寝

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 真っ暗闇な世界。

ミライは、そんな世界に1人立っていた。

誰もいない、何も無い、寂しい世界。

自分の手を見るが、今にも消えてしまいそうだ。

 ただ、何だろうか。

足元と胸元から、力がわいてくるように温かい。

 そして、ぬるっとしている。

ん?ぬるっと・・・。

 「うわっ」

変な感覚を感じて、ミライは叫び、目を覚ます。

 何だ…、あの闇の世界は夢だったのか。

ミライはホッと胸をなでおろす。 

 たぶん外からだろうが、鳥のさえずりが聞こえる。

 そして、足元からは2つの寝息が聞こえる。

 「いいやつらに会ったな・・・」

2人を見て、そう呟くミライ。

そして、ミチの長く甘い香りのする髪を、指でなぞる。

これだけ可愛いなら、足元が唾液で汚されていても憎めない。

少しだけ、ミライは笑みを浮かべた。

 そして、部屋内の無音の時間が、ゆっくりと進んでいく。

ミライは、そんな時間を幸せに感じるのだった。

 

 無音の薄明るい空間の中、左の扉がひとりでに開いた。

 そこからは、ネルロスがゆっくりと入ってくる。

そして、ベッドに上で起きているミライに気づき、少し笑顔になった。

「あら、ようやくお目覚めね。お二人さんはどうする?」

「このままでいいです」

「そう」

 ネルロスは、ゆっくりと歩き、ミライが寝ている所の左の位置の椅子に座った。

「まだ完治したわけじゃないから、あまり無理はしないほうが良いと思うわよ」

「わかりました。でも、ネルロスさん。僕は、いったい何が・・・」

「左腹部損傷および、肋骨の左側の一番下が折れてたわね。そうとう重症よ。いったい何があったのかしら?」

ネルロスは、少し機嫌が悪いように聞いてきた。

 機嫌が悪いのじゃなくて、心配しているの間違えか。

 「少女に、左腹殴られただけです」

 「ふふ、災難なものね」

ネルロスは、目を細めた笑顔でそう返した。

「まあ、ここまで直りが早かったのは」

「この2人のおかげ、ですかね。まあ、ネルロスさんの治療あってこそですけど」

ネルロスの言葉を途中で切り、ミライは軽く笑いながら言った。

「ちゃんと、感謝しておきなさいよ」

ネルロスは微笑みながら言った。

「もう、とっくにしてますよ」

ミライも、微笑みながら言う。

 「その様子だと、もう大丈夫そうね。じゃあ私は、そろそろ仕事の方に戻るわね」

ネルロスはそう良い、椅子から立ち上がる。

「ネルロスさん。ありがとうございます」

ミライは、部屋を出て行こうとするネルロスの背中に向かって声をかけた。

「ふふふ、どうも。治療費と宿代は、後から3人分きっちり貰うからねー」

そう言って、ネルロスは部屋をゆっくりと出て行った。

 ちゃっかりしているなー。

 そう思いつつ、ミライはゆっくりと目をつぶる。

「すー・・・すー・・・」

ミチの寝息が響く。

「すぅー・・・・ぬぅー」

ユミルの寝息と寝言も響く。

そんな静かなオーケストラのような寝息たちを聞きながら、ミライはもう一度、浅い眠りに付くのだった。

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