第21層 難しい依頼
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
「まあ、こんな事があっての」
「で、この町を救えということね」
ミチの言葉に、町長はうなずく。
切り返しよくやったミチ!と僕の心の中にとどめておく。
と言うのも、数回にわたって同じ話が町長の口から出ていたのである。
あまりの話の長さと重さで、隣のユミルは完全に右手を付き、眠っている。
「で、私は救う気満々だけど、あなたたちはどう思う?」
ミチは、ミライとユミルにそう聞いた。
ミライは、ユミルの肩を左人差し指で強めに突き、ユミルを起こした。
「正直、死と隣り合わせだから…ねえ」
「もちろん、それに見合った報酬を出そう。10万リピオンでどうかの?」
ミライの軽い批判に、町長が答えた。
10万リピオンと言う言葉に、ミライとミチは驚いた表情を見せる。
「俺は助けるに賛成だ。報酬も良いし、それより俺たちならいけると思う」
寝起きとは思えないユミルの発言だった。
気がつけば、全員の目線が、ミライに集中している。
「多数決の通りです。それで、どうすれば良いんですか?」
ミライはそう答え、町長に目線を向ける。
「それはまた後日話をすることにしよう。その時資金も持ってくる。おお、自己紹介がまだじゃったの」
何かを思い出したかのように言い、席から立ち上がる町長。
「わしの名は、リケード・ガープ。ガープでよい。では、また明日こちらに伺うとしよう」
「ミチです」
ガープの自己紹介の後、ミチは名を名乗り、席から立ち上がる。
「ユミルです」
「ミライです」
ユミルもミライも、ミチと同じ行動を取る。
ガープは、何も言わず、少し軽い表情をして、食堂を出て行く。
「じゃあ、私は町長さんを送ってくるわね」
そう言って、ネルロスも立ち上がり、ガープについていく。
そして、玄関の扉が開いて閉まる音が、無音の食堂に響き渡った。
「ふわー。終わったー」
そう言って、ミチが崩れるように席に着いた。
「て、本当に行くんだよね。死んだりしないか?」
ミライも本音を漏らしつつ、席に座り、腕を机の上で組み、そこにあごを乗せる。
「死んだら、ねえ…」
ユミルも席に座って呟く。
「ところで、よく寝起きで賛成なんて言えたな」
ユミルに向かって、未来は聞いた。
「あれは…何となく言葉が出てきた」
ユミルの言葉に、2人は笑い出した。
それに釣られてユミルも笑った。
「さて、今日はどうする?何する?」
ミチは、何か行動しないと落ち着かないようだ。
そして、3人は今日の空白をどう埋めようか、しばらく考えるのだった。