第183層 救出へ
この作品の作者は、文章表現レベルが現時点で3/無限です。
様々な名称、場面が出てますが、作者は全てオリジナルだと思っています。
作品も作者も成長過程ですので、あまり期待はしないでください。
この世界の星々の光が消え始め、空がだんだん明るくなってきた。
「……そろそろか」
ミライは一言呟き、自分の体の上に乗る2人の手足をそっと降ろす。
そして、寝息を立てて眠るセーナを起こさないようにゆっくりとその場で立ち上がった。
「よっと」
ミライは常温の氷のベッドから降りて、メニュー画面を開く。
そして、慣れた手つきでアイテム欄から掌サイズの甘いパンを取り出し、口に運び始めた。
今まで氷だと思っていたが、バリアの原型って何なんだろう。
20度前後が常温の氷って……まぁ、いいか。
食事中の会話なんてあるわけないので、たった一個のパンはあっという間に無くなった。
「いただきました」
頂きますを言い忘れたので、ミライは一言で感謝を言い表した。
さて、どう攻略しようか……。
真剣な眼差しで街中央にそびえる宮殿を見つめる。
あの場所のどこかにいるミチを救い出さなければいけない。
たとえ、どんな過酷な状況や戦いが待ち受けようとも。
「さて、早いに越した事はないか……」
ただただ呟き、アイテム欄から愛用の竹箒を取り出す。
そして、箒の柄の部分でさらさらっと地面に文字を書いていく。
出来るだけ大きく、分かりやすく、単純に『すぐ戻って来る』と。
これだけ大きく書けば、さすがに気づくだろう……。
ミライは一筆を終えて、2人の眠る姿を見つめる。
2人とも気持ち良さそうな寝顔を浮かべている。
そんな微笑ましい光景を見ていたら、嫌でも顔がにやけてしまう。
ただ、そんなにも長く笑ってもいられない。
幸せそうな光景に背を向け、ミライは『ミチの囚われた場所』と言うなの現実に体を向けた。
宮殿を見ているだけなのに、様々な記憶がよみがえって来る。
そのほとんどが、不の記憶でミチの事。
この記憶を不から幸に変えなければいけない。
そのためにも、あの王に勝つ!
ミライは箒を逆手に持ち、しっかりとした口調で眠る2人に挨拶をした。
「行ってきます」
「行ってらっしゃい」
……背中から、まさかの返答が帰ってきた。
ミライは体をビクッとさせ、それから溜め息混じりに笑みを浮かべる。
一体、いつから起きてたんだよ……。
色々考えながらもミライは、後ろを振り向く事無く町に向かって歩き出した。
少し歩いた先で左手を挙げて、背中の彼女に礼の意を示した。
その後、ミライは勢い良く街に向かって走り出したのだった。
まだ納得いってない文を投稿してすいません。
こんな筋場面は良いから、早くメインを書かさしてください。