第179層 激しい攻防
この作品は、文章表現レベルが3/1000Lvの作者の書いた作品です。
様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。
作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。
「ライトビーム!」
「魔水の激圧!」
セーナとミライの魔術同士がぶつかり、芸術的な美しさを魅せながら大きく弾けた。
互いの魔術力は、ほぼ同レベルらしい。
「まだまだ、燃盛る変化球!」
ミライは叫び、無数の火の玉を宙に浮かべた。
ミライはその火の玉らを両手で操作し、空高くに舞い上げた。
その行動を見て、ナトレは苦笑いを浮かべて言葉を投げた。
「何を考えてるつもり?」
「その内分かる!」
ミライはそう言い返して、セーナに向かって突っ走った。
その時セーナはニヤリと表情を変化させる。
「そろそろ本気でいくわよ!ライトファースト!」
セーナは聞き覚えの無い魔術名を言った。
確か、どこかで1度は聞いたことはあるのだが……。
あの時のあれは、どんな技だったっけ?。
そうこう思いながらも、ミライはセーナの方に向かって走っていく。
魔術では、いつまで経っても勝負が付かない。
近距離戦に持ち込むしか……。
「……ライトスティック」
セーナは願うようなモーションを取り、そう言った。
細く輝く光の柱がミライ上空に数本出来上がる。
そして、勢い良くミライに向かって無雑作に放たれる。
今まで見てきたものよりも、数倍も速いスピードで……。
思い出した! 〈ライトファースト〉は速度上昇か。
「ぐっ……」
だが気づいた頃にはもう遅く、ミライは柱2本分のダメージを受けてしまった。
ミライ残りHP 640/728。
ダメージほど痛みを感じないのは、恐らく今まで飲んできた9本の薬のせいだろうか。
しかし、唯ですら相当なスピードでかわすのもやっとなのに、これからどうしろと。
ま、戦闘中に考えてても仕方ない。
「まだまだ!俺様も本気で行こう。リクシブ!」
そうミライは天に手を掲げ叫び、自分の上空で火の玉を破裂させた。
……今の技は、ただの〈燃盛る変化球〉。ダミーである。
ナトレには、ばればれだろうがセーナは少し身構えているので、成功だろう。
さて、少しは魔術に迷いが出てくれれば、隙が出来るのだが……。
「魔術反射!……氷壁の猛攻」
ミライは、目の前に造り出した氷壁をセーナに向かって飛ばす。
……〈瞬間裏移動〉。
「それくらい、ライトビーム!って、キャッ」
セーナはミライの回り込みに気づき、驚いた。
そして、振り向き様に魔術を発動しようとする。
だが、もう遅い。
ミライは不敵に笑みを浮かべ、〈燃盛る変化球〉を発動した。
「セーナ!……くっ」
ナトレはセーナを呼び、目線を合わせて飛ぼうとするが多量の火の子に阻まれた。
先ほど空に飛ばした火の玉が、分裂し、数を増やして戻ってきたのだ。
……空に放ったのは、追跡型の火の玉。狙いはセーナでなくナトレ。
「キャッ!」
セーナは3発の火の玉を受け、爆風で吹き飛んだ。
そして、先ほど放った氷の破片がセーナを追撃。
どうやら、セーナの放った〈ライトビーム〉に打ち勝ったらしい。
これは想定外だが、ラッキーだ。
セーナ残りHP 480/620。
ナトレ残りHP 4950/5000。
ナトレのダメージは少ないが、ダメージ以上に痛むように仕向けたから、そう簡単に動けないはず。
……この勝負、勝てる!
そうミライが確信した、その時だった。
突然自分の視界から、ナトレの姿が消えた。
と、思ったら両腕にもの凄い圧が掛かり、ミライの体が徐々に宙に浮いていく。
「フフッ。私もあなたと同じで、あの薬を飲んで行動してるのよ?」
がっしりとミライの両腕を固定しながらナトレは言った。
しまった、そういえばそうだった……。
ミライはジタバタとナトレの腕から逃れようとするが、レベルの差もあってか全く意味が無い。
そして、遠くに吹き飛ばされたセーナがゆっくりと立ち上がる。
「やってくれたわね。さて、反撃開始よ!」
そうセーナは言って、白い歯を見せながら笑みを浮かべ、折れ傘を持ち構えるのだった。
セーナのHPと、ミライの飲んだ薬の本数が曖昧です。
何か手違いがあれば、書き直したいので何所からでも報告お願いします。
指定があり、魔術名の「・」も抜きました。こちらの方が見やすそうですよね。