第171層 台無しの液体
この作品は、文章表現レベルが3/1000Lvの作者の書いた作品です。
様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。
作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。
「で、この子はモンスターじゃないって?」
セーナは苦笑いを浮かべる。
「そう。僕らと同じところから来た普通の女の子。……だよね、イロエ」
ミライの問いかけに、イロエはこくりと頷く。
イロエは当然、言葉を理解してるし話す事もできる。
ただ、無口なだけだったのだ。
それにしても、本当に気づいてよかった……。
「気づいたのは良かったのだけど、……はい、これね」
そうナトレは苦笑いを浮かべながら言って、ミライに例の成長薬を手渡した。
ミライはその薬を苦笑いを浮かべながら手で受け取る。
「え、あ……言ったっけ」
「言ったわよ」
セーナとナトレは楽しそうに声を合わせた。
しかし、もう飲まないと思ってたのに……不覚だ。
ミライは覚悟を決めて薬の入ったビンを口元に当て、ビンの角度を上げて液体を口内に流し込んだ。
「ふはー。相変わらず不味い!」
前回よりも不味くなった気がするが、きっと気のせいだろう。
まあ、薬の味なんて今はどうでも良い。
ミライは屈み、よく見るとセーナよりも背の小さいイロエに視線を合わせ語りかけた。
「で、イロエ、職業は?」
ミライの問いかけにイロエは何も答えない。
イロエはただただミライの顔をジーっと見つめる。
そして、ゆっくりと人差し指でミライの鼻下を横になぞり、その人差し指をミライの目元に持っていく。
「……ん?」
ミライは行動の訳が分からず、首をかしげた。
だが、イロエの一言で全てを理解するとになった。
「ち」
「……え?なっ」
視界に入るイロエの人差し指には、真っ赤な液が付着していた。
ミライは思わず鼻下を手で触ってみる。
ベトッという嫌な感触を感じると共に、視界に3人の女が入った。
一人は無表情、他二人は苦笑い。
……かっこ悪……俺様。
「ふふ、せっかくカッコイイ場面が台無しね」
ナトレは小笑い混じりに言った。
「本当に駄目なのね。えっちいの」
そう言って冷たい視線を向けてくるセーナ。
それが分かってるんだったら、その裂けたTシャツを着替えてくれよ……。
そう思っていたら、目の前のイロエがぽんぽんっとミライの頭に手を置いた。
「……ありがとう」
その小さな全裸の子悪魔優しさに、ミライは悲しみと惨めさを感じるのだった。