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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
171/217

第171層 台無しの液体

この作品は、文章表現レベルが3/1000Lvの作者の書いた作品です。

様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。

作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。

「で、この子はモンスターじゃないって?」


セーナは苦笑いを浮かべる。


「そう。らと同じところ(地上)から来た普通の女の子。……だよね、イロエ」


ミライの問いかけに、イロエはこくりとうなずく。

 イロエは当然、言葉を理解してるし話す事もできる。

ただ、無口なだけだったのだ。

 それにしても、本当に気づいてよかった……。


「気づいたのは良かったのだけど、……はい、これね」


そうナトレは苦笑いを浮かべながら言って、ミライに例の成長薬を手渡した。

ミライはその薬を苦笑いを浮かべながら手で受け取る。


「え、あ……言ったっけ」


「言ったわよ」


セーナとナトレは楽しそうに声を合わせた。

 しかし、もう飲まないと思ってたのに……不覚だ。

 ミライは覚悟を決めて薬の入ったビンを口元に当て、ビンの角度を上げて液体を口内に流し込んだ。


「ふはー。相変わらず不味い!」


前回よりも不味くなった気がするが、きっと気のせいだろう。

まあ、薬の味なんて今はどうでも良い。

 ミライはかがみ、よく見るとセーナよりも背の小さいイロエに視線を合わせ語りかけた。


「で、イロエ、職業クラスは?」


ミライの問いかけにイロエは何も答えない。

 イロエはただただミライの顔をジーっと見つめる。

そして、ゆっくりと人差し指でミライの鼻下を横になぞり、その人差し指をミライの目元に持っていく。


「……ん?」


ミライは行動の訳が分からず、首をかしげた。

 だが、イロエの一言で全てを理解するとになった。


「ち」


「……え?なっ」


視界に入るイロエの人差し指には、真っ赤な液が付着していた。

 ミライは思わず鼻下を手で触ってみる。

ベトッという嫌な感触を感じると共に、視界に3人の女が入った。

一人は無表情、他二人は苦笑い。

 ……かっこ悪……俺様。


「ふふ、せっかくカッコイイ場面が台無しね」


ナトレは小笑い混じりに言った。


「本当に駄目なのね。えっちいの」


そう言って冷たい視線を向けてくるセーナ。

 それが分かってるんだったら、その裂けたTシャツを着替えてくれよ……。

 そう思っていたら、目の前のイロエがぽんぽんっとミライの頭に手を置いた。


「……ありがとう」


その小さな全裸の子悪魔優しさに、ミライは悲しみとみじめさを感じるのだった。

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