第169層 人型モンスター
この作品は、文章表現レベルが3/1000Lvの作者の書いた作品です。
様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。
作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。
ナトレの言うレア種のモンスターは、俺様には到底理解しがたい格好だった。
……理解しがた過ぎて、直視できない。
外見は、ほぼ完全に人型だ。しかも女の子。
そこまで長くない小豆色の髪でポニーテール。
後ろ髪は一纏めに赤球髪飾りで束ねられ、肩まで垂れ下がっている。
そして何かを察知するように、あほ毛がピンと跳ねている。
人と何等変わりない顔つきの中、眼鏡という人間の装備品が備わっていた。
体つきも、普通に人の手足が備わっている。
だがしかし、明らかに人には装備されないアイテムが彼女には備わっていた。
それは、髪に隠れるように付いている、いかにも硬そうな角だ。
武器としては使われないようで、垂れ下がる髪と平行に2本伸び下がっている。
そして、もう一つ明らかに目立つのは、背中から左右に生える漆黒の翼。
その翼は鳥の翼というよりは、悪魔の翼。
翼の素材が何で作られているか、この目ではさっぱり判断できない。
……しかし、直視できない理由は角だの翼だのではない。
「……何で裸なんだよ」
ミライは、そのモンスターから目を逸らしながら呟いた。
そう。そのモンスターは女体で人型でありながら、全裸なのだ。
上も下も何も身に纏ってない。
セーナ位の少女なので、上から下までスレンダー……。
……って、何を思ってしまってるんだ俺様は!
「レアモンスターなら、逃げられる前に倒すわよ!」
セーナは威勢よく言い、数十メートル先のモンスターに向かって走っていった。
ナトレは何を考えているのか、薄ら笑みを浮かべるだけで戦闘に参加する気は無いようだ。
……俺様は苦笑いという笑みを浮かべるだけで、戦闘に参加する事ができない。
ミライの心理を見破ったのか、ナトレは棒立ちするミライに声を掛けた。
「モンスターが裸なのは当然だと思うわよ?」
「でも、裸でも体毛とかで隠されてるもんじゃ……」
「確かに、あの子は成長すれば獣毛が良い感じに隠してくれるわ。でも、あの子はまだ幼いわね。あれだけ小さいのは始めてみたわ」
ナトレの言葉に疑問しか浮かばない。
成長した姿はどれだけ大きいんだよ……。
それに良い感じに隠れるって……。
考えれば考えるだけ、ナトレに笑われる気がする。
ミライは吐き出したい疑問を腹に留め、大きな溜息で誤魔化した。
それを見てナトレはフフッと軽く笑い、セーナの方へと目線を送る。
俺様もセーナとモンスターの戦闘を見つめる。
「ライトビーム!」
セーナの高らかに叫ばれる魔術は、華麗にかわされてた。
セーナの魔術の速さも異常だが、あのモンスターの速さも異常だ。
速すぎて目で追う事で精一杯だ。
どんなかわし方をしてるかなどは、全く確認できない。
……しかし、あれだけ素早い動きを見せていたモンスターが、突然ピタッと動きを止めた。
セーナは、そんな動きを見落とさずライトビームを放つ。
そのセーナの魔術の発動と同時に、モンスターは空気を引っ掻く様に、大きく右手を振り下ろした。
と、その瞬間だった。
モンスター側から、目で捕らえられるほどの空斬刃が放たれた。
それによりセーナの放った光が大きく進行を左右に逸らし、そして……。
「キャッ!」
セーナの大きな叫び声と同時に、セーナの体が宙に舞った。