第162層 エメラルドグリーン
この作品は、文章表現レベルが3/1000Lvの作者の書いた作品です。
様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。
作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。
「いただきます!」
「いただきます」
セーナの元気な掛け声で、早朝からの朝食が始まった。
時間帯は、日の光が昇り始めてから1時間ぐらいだろうか。
恐らくこの世界に来て、最も早い朝食だろう。
今日の朝食は、良い香りのカレーライス。
こんな朝早くから食べる料理ではない気がするのだが……。
しかし、そんなの今のカレーを目の前にしてみれば、ささいな疑問に過ぎない。
「ねえ、ナトレ。ここのカレーって緑なの?」
ミライの言葉に、セーナもナトレに目線を向ける。
そう。美しいほどの緑色。
その緑色は拒んでしまうほど輝いて見えるのだ。
ミライとセーナの疑問の表情に、ナトレは明るく答えた。
「普通は茶色よね。私も緑色のカレーを見るのは初めてよ」
「えっ……何それ」
セーナが訳が分からないと言った表情で言葉を返した。
「えーっと、ステータス向上に最適な薬草類を入れに入れたら、こうなったの。体には良いカレーだと思うけど?」
そうナトレは言って、苦笑いを浮かべた。
釣られるように2人も苦笑い。
……朝食が始まったのは良いが、誰もカレーを口に運ぼうとしない。
早くどちらか食べてくれよ……。
3人の睨めっこが長々と続く。
……その睨めっこで、最初に笑ったのはナトレだった。
「……味は?」
ナトレがカレーを飲み込むのを見計らって、ミライとセーナがほぼ同時に聞いた。
ナトレは無理に笑顔を作り、大きく深呼吸をしてから2人に味を教えた。
「あ、意外と普通のカレーよ。……鼻と喉に涼やかな風が通る以外はね」
ナトレの感想の限りでは、ミントカレーと言った所だろうか。
うん、全くおいしそうに感じない。
ナトレは着々と食べ進めるが、後の2人はまだ口にカレーを運べない。
ミライとセーナは再び睨めっこを開始した。
「先食べてみてよミライ」
「そう言うセーナこそ」
互いに苦笑いを浮かべ合い、動こうとしない。
ナトレはそんな2人を見据えて溜め息をつき、苦笑いを浮かべながら話した。
「そのカレーを食べたくなかったら、あの薬でも良いのよ?」
「うっ……」
その言葉に、セーナとミライが緑のカレーを銀スプーンで口に運んだ。
「うはっ。カレー味の歯磨き粉みたいだ……」
ミライは複雑な表情を浮かべて味の感想を言った。
ミライの批判的な感想の中、セーナは驚いた表情を浮かべながら言葉を口にした。
「……私、案外これ好きかも」
「うっそだー」
ミライとナトレの声が重なり、3人は軽く笑い始めた。
……そんな楽しい食事の時間は、悠々(ゆうゆう)と過ぎていくのだった。
あ、作者さんレベルアップです。
この作品と同じで、レベルなんて関係ないのですけどね