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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
155/217

第155層 利点と欠点

この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。

様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。

作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。

 3人は焚火を横に円陣形に座り、ミライ強化プログラムの話を始めた。

最初に口を開いたのはナトレだ。


「さて、とにかく時間はあまり無いのだから、とっとと本題に移るとして……」


ナトレは、げんなり弱ったミライに目を向ける。

 ミライは本題に移る前までに、俺様のくだりで8杯もの液薬を飲んでいた。

さすがに、液薬の妙な感じには慣れないが、俺様を使う事に抵抗は無くなった。

 ミライは目をうつろにしながら、ナトレに言葉を向けた。


「で、俺様は一体何をすると……」


ミライの言葉に、ナトレは右手で待ったとばかりに手を広げて見せて、話し出した。


「行動に移す前に、ある程度知識を身に着けてもらわないといけないの。まずは、ミライ、あなたの利点ね」


 俺様の利点……。考えてみても、意外に思いつかないものだ。

腕を組み考えるミライを見つめながら、ナトレは話を続けた。


「ミライの利点は、様々なバリエーションの魔法を放てる事。そしてそれの狙いの的確さ。そして発動スピードに似合わない、絶大な威力。……はっきり言ってセンス的才能ね」


「……そんなに褒められてもな」


弱った表情を明るくして、照れくさそうに言うミライ。

 ナトレは表情を変える事無く、話を進める。


「まあ……バリエーション以外は、今のセーナの方が上手うわてね」


「当然よ!」


セーナが自慢げに言葉を放った。

 セーナが強くなったのは認めざるをえない。でも何か悔しい……。

 ナトレは、しょんぼりするミライを軽く笑いがらも口を動かす。


「で、利点の次は欠点ね」


その言葉の後、少し空気が固まり、ミライは固唾をむ。

 ナトレは少し考えた後に、ミライの方をしっかり向いて話した。


「あなたの欠点は、魔法使いならではの元々のステータスの低さ。そして、エロ的展開に弱い事」


「……はい?」


ミライは自分の欠点に違和感を感じて思わず言葉を返した。主に2つ目。

 ナトレは薄ら笑いを見せて、口調を強めにミライに言葉を向けた。


「あなた、そういうの見てられないでしょ」


「いや……そんな事は無い」


ミライは男として言葉を返した。

 そんな弱点、あってたまるか!

 そんな思いの中、ナトレから言葉を向けられた。

 

「じゃあ、セーナの方を向いて」


ミライは言われるままに、セーナの方に体ごと向いた。

 セーナは相変わらずの白Tシャツ1枚である。

ハの字の女の子座りで、俺様に気を使ってか手で股元をシャツの裾で隠している。

 そんなセーナにナトレは言葉を掛けた。


「セーナ、体育座り。足若干開いて」


そんな注文セーナは受け入れるわけが無く、ナトレに言葉を返した。


「そんなの、見られてるって分かってるのに嫌よ!」


「お願いよ。あなたの弱点、話さないであげるから」


 その言葉にセーナは無言になった。

そして……ゆっくりと座る姿勢を、ナトレの言ったとおりに形を変えた。

 ナトレは目線をミライに変えて言葉を放つ。


「ミライ、目をつぶらない!逸らさない!……すぐに分かるんだからね」


ナトレの言葉で、ミライは無意識に瞑る目を開く。

 目の前に映るのは、泣きそうになりながら顔を赤く染めて、体育座りをするセーナ。

 細く美しい両足の間に見えるのは、間違いなくセーナの下着である。黄色の縞パンである。

 こんな展開……全然……何とも……。


「こんな事して、一体何になるって言うんだ!……うっ」


ミライは叫んだ後に、鼻に手を当てた。

 一瞬、鼻から何かが出てくるかと思ったからだ。

目を逸らせば、ナトレに見破られるが……この状況、セーナも泣きそうだし。あーどうすれば……。

 そう思った瞬間、背中からどしっと何かがのしかかって来た。

そして、ミライの耳元にナトレがささやく。


「あなたの利点欠点にもう1つ共通してあるの。……それは、優しさよ」


ナトレは胸をギュッとミライの背中に押し付ける。

 俺様の体温がどんどん上昇していく。もう……無理。

 ミライは自分の鼻から流れ出る液体を、拒む事無く流した。

周囲を包む明るさに、液体は赤色を反射させて、ポタポタと地面に垂れ落ちる。

 こうしてミライは、自分の欠点を受け入れる事になったのだった。

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