第153層 新たな第一人称
この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。
様々な名称が出てますが、作者は全てオリジナルだと勘違いしてます。
作品も作者も駆け出しですので、作品と共に作者の成長も見守ってあげてください。
「ミライが気を失ってる数十分の間で、セーナと話してたのよ。1人称が僕だと、なんか言葉が弱く感じるなーってね」
「いや、それは別に関係ないんじゃ……」
ナトレの言葉に反論するミライ。
僕と言う言葉遣いは、地上世界の昔からの癖のようなのであって……。
とにかく、僕は僕で問題ないと思うのだが……。
ミライは不満を持ちながらも、さらに2人に質問を投げ掛けた。
「じゃあ、もし僕を言わなくなったとして……他に何て言えと?」
ミライの言葉に、2人は目を瞑って考え込んでしまう。
いや、そこはまだ考えてないのかよ……。
ミライは、しばらく2人の様子を伺た。
すると、今まで黙っていたセーナが、新しい何かを発見したかのように発言した。
「ねぇ、俺様……なんてどう?」
「いや、言いたくないよ!そんなの……」
「良いわね!それ」
ミライの批判を押しつぶすナトレの発言だった。
「えー嘘だろ……」
そうミライは呟き、思わずナトレに冷ややかな視線を送ってしまう。
そんな視線をよそに、ナトレは完結付けるかのように言葉を放った。
「それじゃ、今から僕を封印で、俺様ね。救出作戦が成功するまで俺様ね」
「そんなの僕は認めない!」
ミライは強い口調で言葉を返した。
どうして僕がそんな事を……。
口調変更を否定するミライに、ナトレはゆっくりと近づいた。
そして、ミライに何かを差し出しながら言葉を掛けた。
「まあ、俺様は確定として、これ飲んでみて」
ナトレに手渡されたのは、お猪口に入れられた液体だった。
色はセーナの光の反射でよく見えないが、臭いはどんなに鼻をお猪口に近づけても無臭である。
ミライは嫌な予感を感じながらも、そのお猪口の中身をグイッっと飲み干した。
……普通の水を飲んだような感覚で、のど元を通り過ぎていった。
何だ、ただの水か。と、そう思った瞬間だった。
「……うっ、うえっ……うわっ、うわうわうわうわ……」
ミライは、うろたえながら声を出した。
……その液体はうわを連呼するほどの不味さだった。
時間差で、苦味と辛味を足して、3倍したような味が口元を襲ってくる。
その味が襲ってきた瞬間に、目の動向が大きく開き、体全身が火照る。
ミライは、この液体に対する疑問をナトレにぶつけた。
「なんなんだ!何を飲ませたんだ!」
ミライの言葉に、ナトレは冷静に言葉を返す。
「それは、言ってみればステータス増強薬ね。私手作りのハイポーション。一応臭い消せただけでも、十分評価して欲しいわね。そしてなんと、その1杯で2500リピ!」
「高っ!」
ナトレの乗りに、思わず純粋に言葉を返すミライ。
ナトレは笑顔で言葉を続ける。
「それで、ミライが僕を使うたびに、この薬品飲ませるから。力ずくでもね」
ナトレの不敵な笑みに、ミライは不安を隠せず苦笑い。
……一体これからどうなるんだ……僕。