第148層 脱獄への思い
この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
エクトリーヌは本当にいい人だな……。
そう思いながら、ミライは今一番思っている心情を声に出した。
「あのさエクトリーヌ」
「ん?どうした?」
「僕さ、いち早くここから出たいのだけど……」
ミライの言葉に、エクトリーヌは少し困った表情を見せた。
そして、一呼吸置いてからエクトリーヌはミライに語りかけた。
「何故、いち早くここから出たい?」
「捕らわれた仲間を助けたいから」
ミライは、淡々だが重圧のある口調で答える。
エクトリーヌも表情一つ変えずに、ミライに言葉を向ける。
「正直、仲間を助けたいと思うものは、この中に沢山いる。俺もそうだ!……だがな、それは時が来るまで無理だと言っておく。1つは、この牢からの脱出方法が無い。どんな強者が揃っても、レベルが1では檻の柵にも、周りを囲む大きな壁にも、傷1つ付けられないんだよ。それに……」
「そんなの、やって見ないと分かんない」
「俺たちはやった!だが無理だった……」
エクトリーヌの表情から、脱力感が見えた。
ミライは少し周りを見て、エクトリーヌに質問を投げた。
「エクトリーヌ。この中に魔術師は?」
「そんな女みたいな職業は……って、まさか」
エクトリーヌは、何か考えが浮かんだかのように、ミライを見つめた。
ミライは、回復中の左足を引きずりながら立ち上がり、声を張って発言した。
「僕たちの負かされた相手は、少なくとも水隷術師と言う魔術師だった。そして、それは僕も同じ魔法使いだ!……少しその辺の壁から離れて」
そうミライは言って、牢の左四隅の壁を指差した。
エクトリーヌも指示を出し、牢の左四隅から囚人達を離させた。
「僕は1日でも早く、彼女の笑顔が見たい!……燃盛る変化球!」
ミライが呪文を叫んだ瞬間、四隅に向かって、大きな炎の玉が放たれた。