第130層 2日ぶりの再会
この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
ミライは液体の壁を抜けて、無事に街に入る事ができた。
街を囲む液体は、触れた温度も、感触も、普通の水と変わらなかった。
……身構えて何だか損した。
「さて、ここはどの辺りなんだろう」
ミライは独り言を呟きながら、その場で街全体を見渡した。
砂漠なので建物は石造りかと思えば、意外にもほとんどの建物が木造だった。
唯一木造じゃないのは、この街で一番高い場所にある、あの宮殿だけだろうか。
ミライは人気の少ない、街の外周の道を歩いて進んでいく。
そして、少し歩いて行くと、この街の大通りに当たると思われる広い道に出てきた。
「うわっ……たけー」
ミライは宮殿を見つめて、ただただ呟く。
大通りをずーっと進んでいった先には、もの凄い段数の階段がある。
その階段を登りきって、やっと宮殿のようだ。
あれだけ高い場所には何があるのかと行って見たいものだ……。
ただ、そんなことよりミチを探さなくては。
「えーっと。どうやって探そう……」
それなりに広い街を見渡しながら、ミライは呟く。
そして、メニュー画面のPT画面のメール機能を思い出す。
……そういえば、どうなっているだろうか?
ミライはメニュー画面を開いて、PTの項目を選択し、ずーっと下の方まで見ていく。
「やばいな……こんなにメール着てたんだ……」
未読件数13……。
ミライは恐る恐る、メールの内容を古い履歴から見て行った。
「………………………………………………ふぅ」
メールを一通り見通して、一息つくミライ。
そのメールの内容はどんな文よりも、ミライに対する心配事の文が多く、際立って見えた。
……なんて返事返そうかな。
ミライがどう返事を返そうが迷っている、その時だった。
「街に着いたら連絡してね……」
すぐ後ろからか聞こえてきた言葉は、ミチから受け取った最後の文章だった。
その冷ややかな、聞き覚えのある声にミライは凍りつく。
何だか、嫌な予感が……。
ミライは恐る恐る、後ろを振り向いた。
そこに見えたのは、紛れも無い、2日ぶりのミチの姿だった。
ミチの表情は笑っているが、眉毛や口元がぴくぴくと小刻みに動いている。
……言うまでもないが、彼女は完全に怒りきってるようだ。
ミライはこの場を切り抜けるための言葉を瞬時に考え、口にした。
「無事に街に着きましたよ…………ミチ?」
「バカ!返事よこしなさいよ!死んだかと思ったじゃない!」
ミチの怒りの鉄槌が、大声となって降りかかってきた。
「ヒィー……ごめんなさい」
無意識で早口で謝るミライ。
「大体なんで私が送ったメールに気がつかないの!」
「それは……その、色々」
「色々って何よ!良いわ、宿でじっくり話を聞かせてもらいましょうか!」
「ヒェーーーーー」
ミチの怒りは治まるどころか、どんどんヒートアップしていく。
そんなミチの怒りを、ミライは変な奇声を上げながら受け止める事しか出来なかったのだった。