表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
129/217

第129層 一人街へ

この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 町が見えてから、さらに歩いて数時間。

辺りはだいぶ日が落ち始めた。

 そして、町まであと少し……と言うより、街の目の前まで3人は来ていた。

そこで3人はめていた。


「何で街に入らないんだよ。ナトレもセーナも」


「怖いから」


ミライの強い問いかけに、セーナは即答した。


「少なくとも水がある分には、この街の中より、砂漠の方が安全といったら安全なのよ。だからミライ、街に行く前に水を置いていってね」


ナトレは冷静に解釈かいしゃくして一言つけた。

 ナトレの言葉に、ミライはもの寂しそうに言葉を返した。


「それは良いけど……何だかなー」


「あら、一人だと怖いの?」


ナトレは笑みを浮かべながら言い返した。


「それもある。ただそれ以上に……」


「それ以上に?」


セーナが聞き返す。

 ミライは一呼吸置いてから、呟くように言葉を吐いた。


「何だか急に1人になると思うと、寂しいなーっと思って……」


「あら、言ってくれるわねぇ……」


ナトレは苦笑いを浮かべながら、言葉を返した。

 そう。この2日ほどだったが、相当濃い内容のものだった。

 色々あったが、ここまでよく楽しくこれたほうだったと思う。

 そんな色々の原因のような2人と、こんな早くに……。


「そんな顔するぐらいなら、私達と一緒に残れば良いじゃない」


ナトレは少し寂しそうな目線を向けて言葉をミライに向けた。

 ナトレの言う事は、確かに正当で、一番安全かもしれない。

でも、ナトレから街に関する謎の情報を聞いた以上、この街からミチを連れ出したいのだ。

 何せミチは、かれこれ2日も街で待っているじゃないか。

例えどんな危険な場所でも、待たせているなら、行かなければならない。

 決心をつけてミライは、2人に対して笑みを浮かべながら話し出した。


「……うん、僕は行くよ。街の中で待っている仲間がいるんだ」


「そう。私は町の近くでゆっくりしてるから、何かあったら合いに来れば良いわ」


「ふん。厄介やっかいな男が消えてくれて清々するわ」


セーナは腕を組みながら、ミライに背を向けて言った。

 そんなセーナに、ミライは何かを思い出したかのように声を掛けた。


「あ、そういえばセーナ」


「な、何よ?」


「PT登録しておこうよ。人数制限無いだろうし」


「別にそれぐらい良いわよ」


そう会話を交わして、セーナとミライはメニュー画面を開き、PT登録をお互いにした。

 PT登録するナトレの手つきは手馴れていた。


「ありがとう。何かあったらメール出来るから」


そう言ってミライは、笑みを浮かべてセーナに見せる。

 そんなミライの姿に、セーナも笑みを浮かべながら言葉を返す。


「ふん。ミライも頑張りなさいよ。私のライバルとして!」


そんな突然のライバル宣言をミライは笑って受け入れ、顔を真剣な表情に戻す。


「それじゃ。バリア、バリア、バリア、バリア、バリア!……ウォーター・プレス!」


素早く作り出されたバリアのケースに、大量の水が入り込み、飛び出していく。

 当然近場にバリアのケースを作ったので、3人に勢い良く水が襲ってくる。


「これだけあれば大丈夫でしょ」


「もっと大きくしてくれても良かったのに……泳げるし」


ナトレは濡れた事を怒る事無く呟いた。


「横幅は広くしたんで……」


ミライは、残念そうな表情を浮かべるナトレに対して、苦笑いを浮かべながら言った。

 そのミライの言葉に、ナトレは嬉しそうに微笑む。

 ……どれだけ泳ぎたいんだ!

そう思いながらミライは、2人やバリアの方向ではなく、大きくたたずむ街の方に体を向けて、言葉を放った。


「それじゃあ、またどこかで」


「ええ、また」


「行ってらっしゃい」


そのナトレとセーナの言葉に、右手を大きく上げて見せながら、ミライは街の方へと歩いていったのだった。





 ……そして、街の前。

確かに言われた通り、街の周りを液体がおおいかぶさっていた。

 その光景は、夕暮れ時のせいか、紫色の毒々しい液体に見える。

 殺されると聞かされるので、何だか入りづらい。

でも、ここまで来た以上引き下がるわけには……。


「……さて、行こうか」


そうミライは呟き、街を取り囲む液体に右手から突っ込むのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ