第124層 悪人の再生魔法
この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
「ねぇ、僕……何か言うことある?」
ミライが2人に聞いた言葉は、2人の表情を曇らせる者だった。
ナトレとセーナは顔を見合わせて苦笑いを浮かべている。
「そうねぇ、思い当たることがあるなら、言ってみれば?」
ニヤリとナトレは作業を止めて、笑みを浮かべながら言った。
やっぱりあれは夢じゃなかった。
腹を括るしかないか。
「ふうー」とミライは大きな溜め息をついて、2人を見てミライは言った。
「その……昨日は、悪かった!」
手を合わせて少し頭を下げて言った。
2人は笑うかと思えば、完全に無表情だった。
「なに?ミライくん何か悪いことしたの?」
ナトレのくん付けに、ミライは妙な鳥肌を感じる。
「え、あの、これ……」
ミライは服を手前に引っ張り、服の赤いしみを強調させて2人見せる。
ナトレとセーナは苦笑いを浮かべる。
「その鼻血がどうかしたの?」
セーナは苦笑いのまま首を傾げて言った。
鼻血だと言う事は完全にばれているようだ。
一体2人は何を考えているんだ……。
「あのー、策を練らずに許して欲しい……です」
ミライはどんどん弱気になっていく。
考えれば考えるだけ、2人の思考が分からなくなっていく。
魂の抜け始めてるミライに、ナトレが言葉を投げかけた。
「少なくとも、私たちは何も怒ってなんか無いわよ。むしろその逆」
「はぁ……。え?」
ミライは口を空けて硬直する。
一体何を言ってるか訳が分からない。
固まるミライに、セーナが笑みを浮かべながら言葉をかける。
「鼻血の原因は何?少なくともミライじゃなくて私達よ。分かる?」
「さっぱり分かりません」
「ミライが好き勝手私達を……となったら殺すけども、今回は違うでしょ」
ナトレの助言に、ミライはようやく我に返った。
そして、苦笑いを浮かべて頭を掻く。
「何か知らないけど、助かったー」
ミライは安堵の溜め息をついた。
「触られたことは気に食わないけど、罪が無い人間を怒るような小さな心じゃないのよ?お姉さんはね」
腰に手をあて胸を張りながら、笑顔でナトレは言った。
「私は起きてすぐ、反射的に殴っちゃったけどね」
セーナも胸を張って言った。
いや、何かおかしいし……。
ミライは体をあちこち見渡すが、殴られた場所は分からない。
そのミライの姿を見て、「フフフ」とナトレは口を開いた。
「大丈夫よ。ミライの体は、私の再生魔法で治したから」
「再生魔法?」
ミライはナトレに聞き返した。
どおりで、セーナとの戦闘で折れた小指の痛みが治ってるわけだ。
「そう、壊れた部分や物を治す能力よ。ミライやセーナとは違って元々ここにいる私だけども、それでも使えるキャラは使えるのよ」
「ふーん。再生魔法ねぇ」
「ミライの破いたセーナのパンツも私が治したのよ?」
「ちょ、ちょっと!」
ナトレの言葉に、セーナが慌てふためく。
ナトレはニヤニヤしている。
なんだかんだで凄い人なんだなナトレって……。
ナトレは足元の魚の焼け具合を見て、2人に声を掛けた。
「ちょうど焼けたところだし、朝ごはんにしましょ」
「分かった」
ナトレに言葉を返して、ミライは2人の元へと歩き出した。
「そういえば、僕の鼻血跡消したのって?」
「2人でよ。ペロペロと舐めてね」
「ええっ!?」
驚いてミライは顔を真っ赤にした。
「ナトレ、何冗談言ってるのよ!」
セーナも少しほほを染めて、ナトレに対して強めに言った。
「いいじゃない。ミライいじるの楽しいもん」
満面の笑みを浮かべながら言うナトレ。
全然この人凄い人じゃない。むしろ酷い女だ!
そう思いながらも、2人の朝食の手伝いをしに行くミライであった。