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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
124/217

第124層 悪人の再生魔法

この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 「ねぇ、僕……何か言うことある?」


ミライが2人に聞いた言葉は、2人の表情を曇らせる者だった。

 ナトレとセーナは顔を見合わせて苦笑いを浮かべている。


「そうねぇ、思い当たることがあるなら、言ってみれば?」


ニヤリとナトレは作業を止めて、笑みを浮かべながら言った。

 やっぱりあれは夢じゃなかった。

腹をくくるしかないか。

 「ふうー」とミライは大きなめ息をついて、2人を見てミライは言った。


「その……昨日は、悪かった!」


手を合わせて少し頭を下げて言った。

 2人は笑うかと思えば、完全に無表情だった。


「なに?ミライくん何か悪いことしたの?」


ナトレのくん付けに、ミライは妙な鳥肌を感じる。


「え、あの、これ……」


ミライは服を手前に引っ張り、服の赤いしみを強調させて2人見せる。

 ナトレとセーナは苦笑いを浮かべる。


「その鼻血がどうかしたの?」


セーナは苦笑いのまま首をかしげて言った。

 鼻血だと言う事は完全にばれているようだ。

 一体2人は何を考えているんだ……。


「あのー、さくを練らずに許して欲しい……です」


ミライはどんどん弱気になっていく。

 考えれば考えるだけ、2人の思考が分からなくなっていく。

 魂の抜け始めてるミライに、ナトレが言葉を投げかけた。


「少なくとも、私たちは何も怒ってなんか無いわよ。むしろその逆」


「はぁ……。え?」


ミライは口を空けて硬直こうちょくする。

 一体何を言ってるか訳が分からない。

 固まるミライに、セーナが笑みを浮かべながら言葉をかける。


「鼻血の原因は何?少なくともミライじゃなくて私達よ。分かる?」


「さっぱり分かりません」


「ミライが好き勝手私達を……となったら殺すけども、今回は違うでしょ」


ナトレの助言に、ミライはようやく我に返った。

 そして、苦笑いを浮かべて頭をく。


「何か知らないけど、助かったー」


ミライは安堵あんどの溜め息をついた。


「触られたことは気に食わないけど、罪が無い人間を怒るような小さな心じゃないのよ?お姉さんはね」


腰に手をあて胸を張りながら、笑顔でナトレは言った。


「私は起きてすぐ、反射的に殴っちゃったけどね」


セーナも胸を張って言った。

 いや、何かおかしいし……。

 ミライは体をあちこち見渡すが、殴られた場所は分からない。

 そのミライの姿を見て、「フフフ」とナトレは口を開いた。


「大丈夫よ。ミライの体は、私の再生魔法で治したから」


「再生魔法?」


ミライはナトレに聞き返した。

 どおりで、セーナとの戦闘で折れた小指の痛みが治ってるわけだ。


「そう、壊れた部分や物を治す能力よ。ミライやセーナとは違って元々ここにいる私だけども、それでも使えるキャラは使えるのよ」


「ふーん。再生魔法ねぇ」


「ミライの破いたセーナのパンツも私が治したのよ?」


「ちょ、ちょっと!」


ナトレの言葉に、セーナが慌てふためく。

 ナトレはニヤニヤしている。

 なんだかんだで凄い人なんだなナトレって……。

 ナトレは足元の魚の焼け具合を見て、2人に声を掛けた。


「ちょうど焼けたところだし、朝ごはんにしましょ」


「分かった」


ナトレに言葉を返して、ミライは2人の元へと歩き出した。


「そういえば、僕の鼻血跡消したのって?」


「2人でよ。ペロペロとめてね」


「ええっ!?」


驚いてミライは顔を真っ赤にした。


「ナトレ、何冗談言ってるのよ!」


セーナも少しほほを染めて、ナトレに対して強めに言った。


「いいじゃない。ミライいじるの楽しいもん」


満面の笑みを浮かべながら言うナトレ。

 全然この人凄い人じゃない。むしろ酷い女だ!

 そう思いながらも、2人の朝食の手伝いをしに行くミライであった。

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