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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
117/217

第117層 ホットホットホット

この作品は、文章表現レベルが2/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 「……もう良いわよ」

とがった口調でセーナは言った。

 ミライはその言葉を聞いて、ゆっくりと2人の方に振り返った。

 セーナはナトレの体を使い、かくれていた。

それでも、セーナの服装にホットパンツが追加されたのはすぐに分かった。

 そうやらセーナは2つ目の選択肢せんたくしを選んだようだ。

 今後の状況的には、うれしい方の選択肢……なのか?

その答えをミライはすぐに理解し、ため息と苦笑いが出てしまう。

 そのミライの行動を見て、ナトレもやれやれと首を横に振った。

「さて、そろそろ進みましょ。いくら時間があっても、さすがに勿体無もったいないわ」

ミライとセーナの関係の間に入るナトレが口を開いた。

「たしかに。日が暮れても困るしな」

「ミライ。悪いけど一夜いちやは絶対に野宿のじゅくになるわよ。この距離だとね」

ナトレは砂漠の遠いほうを見て言った。

「食料無いんだけど……」

「食料なら私が持ってるわ。それを分けるわ。もちろん、後々でいいから2人とも代金払ってね」

ナトレは若干笑みを浮かべて言った。

「そのうちね」

セーナは笑みを浮かべながら言った。

「それじゃ、話しながらでも良いから行きましょ」

ナトレの言葉に2人はうなずき、ナトレを先頭に3人は町を目指して歩き始めたのだった。


 あの巨骨から歩き始めてだいぶたった。

と言っても、まだ後ろを振り向けば、大きな存在感を放っている巨骨が見えるわけだが……。

 歩き始めてからの数分間は、様々な話で盛り上がっていたが、それも数分のこと。

 その後は会話も弱りに弱り、とうとう口も開かず、もくもくと歩くだけとなった。

 汗の量が尋常じんじょうじゃない。

それは、左隣ひだりどなりにいる彼女もそうなわけで……。

 歩いてる間、目を合わせるどころか、口すらいてくれない彼女も……。

「あーつーいー!」

全く会話の無かったさびしい空間の中、突然セーナはさけんだ。

「一番涼しそうな格好かっこうに見えるけど?」

ナトレは歩きながら楽しそうな口調くちょうで言った。

 その鋭い指摘してきに、思わずミライは笑みを浮かべる。

 ナトレとミライが歩く中、セーナは突然足を止めた。

「ナトレ。ちょっと……」

ミライの問いかけに、1歩前を歩くナトレも足を止めた。

 ナトレは振り向き、足を止めるセーナの方を見る。

 ミライも複雑な表情のセーナを見つめる。

 そして、誰も動かない時間が数秒間続いた瞬間だった。

 突然、セーナはロング白Tシャツの下にいているホットパンツを勢い良く脱ぎだした。

「ちょちょ、ちょっと」

ミライはあわてて体ごと目線を大きくらした。

 一体、何を突然……。

「ミライ、こっち見なさい!」

セーナは命令口調でミライに言った。

 ミライは黙って、体ごとセーナの方を向いた。

 そこには、ホットパンツを片手に持って立つセーナの姿があった。

 そのセーナは、どんどんミライの方向へ近づいてくる。

「これで良いんでしょ、これで!」

セーナはミライを見上げるように、少し顔を赤くしながら言った。

 戦闘以来の下から目線……。

 そして、戦闘以上の顔の近さと赤さ。

その赤さは、僕にも移ってしまいそうだ。

 ……大体の考えはさっすることが出来た。

「それで良いよ、それで。でも、顔近すぎだ」

ミライの言葉にセーナは、顔の赤さを増してから顔を離して、空を見上げた。

 そして、ちらりと手に持つホットパンツを見て、大空に向かってそのホットパンツを投げ上げた。

 ホットパンツは空中をくるくると回りながら上へ飛んで行き、一番高い位置で、セーナのメニュー画面へと消えていった。

 その光景はどうであれ、このエリアでの一番のセーナの良い顔だった気がする。

 その3人の空間に、一筋の温かな風が横切った。

 そして、セーナの長い白Tシャツのすそがひらり。

 当然、その光景はミライもしっかりと目撃。

「……また見たわね!」

そう言って、セーナはミライに殴りかかる。

「悪いのは僕じゃなくて風だってば!」

そう言ってミライは、走ってセーナから逃げる。

その2人の追いかけっこをナトレは笑いながら見守る。

 そんな温かな風がもたらしたホットな空間は、しばらくの間続くのであった。

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