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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
110/217

第110層 案内人ナトレ

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 だいぶいた後、最初に間を断ち切ったのはミライだった。

「あのー、手を振って呼び止めたのは、町がどの方角にあるか聞きたかったわけなんですけど……」

ミライは言葉を詰まらせ、セーナの方を見る。

 こちらの視線に気づいたセーナは、目を細めて、にーっと歯を見せて威嚇いかくのような姿勢を見せてくる。

 あの口から、「ガルルルルルル……」と言葉がれてきそうだ。

 そして、再び目線をミライかららしてきた。

 その行動に、ミライは再び苦笑い。

「近くの町はあっちの方角なんだけども、それよりも君、このへん間欠泉かんけつせんを見なかったかしら?」

少し低めの声で、女性はミライに聞き返した。

「あ、たぶんそれは……」

そう言ってミライは、右手を空に向かって真っ直ぐ伸ばすと、空中に向かって水魔法を発動した。

 イメージ通りの水柱が、上空に向かって飛んでいく。

 その光景を女性は見てつぶやいた。

「なるほどね。遠くで見えたのは、その水魔法だったのね……」

「飲めるんで、いくらでも持っていってください」

「あれをすくうというの?」

女性は笑みを浮かべて、上空を見ながら言った。

「いや、あれを……」

ミライが上空を見上げて話し出したときだった。

 上空から戻ってきた水がミライをおそった。

「おっ……ぐ、ゲホッゲホッ……」

 ミライは下を向き、水を吐き出し、むせた。

 水が入って、鼻のおくが痛い。

「大丈夫?直撃ちょくげきだったようだけど」

心配そうに女性が見つめる。

「大丈夫です……当たるの二度目なんで……」

 直撃は初めてだったけど……。

ミライの言葉を聞いて、女性は「ふふ」と笑う。

 セーナからも少し声が聞こえた気がする。

 少し間が空いてから、女性は笑顔を戻し、話し始めた。

「私の名前はナトレ。町まで案内あんないするわりに、水を分けてほしい」

「魔力のきない限り、いくらでもあげますよ。魔法使いのミライです。」

笑みを浮かべながらミライは言った。

「ミライ。私も敬語けいごを使わないから、君も使わないで」

「分かった」

ミライの即答そくとうに、ナトレは笑みを見せる。

 前にもこんな考えの人が居たから、敬語を使わないのもれた。

「ここに日陰ひかげもあるし、ここでしばらく休憩きゅうけいね、セーナ。2人の関係もゆっくり話してほしいし……」

そう言って、ナトレは微笑ほほえむ。

 その微笑みに、ミライとセーナは苦笑いを浮かべるのだった。

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