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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
106/217

第106層 PT文通

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 大砂漠の中、ミライは1人立ちくしていた。

 1歩前に進もうにも、目的となる道や物や町が見当たらないのだ。

「どこ進もうかなー」

ミライはつぶやきながら、前後左右、ぐるりと見渡みわたした。

 見渡したところで、広がるのは、ほぼ同じ景色なわけで……。

 そして、どの方向から自分がぐるりと見渡し始めたのか分からない始末。

「うーん」

ミライは声に出して悩むほど追い詰められていた。

 下手に前に進めば、あの奥に見える骨のようになってしまう……。

「よし、決めた」

そうミライは叫んで、前へと進みだした。

 目的地は、少し奥のしかばねまで。


 ミライは、歩く足の1歩1歩が砂に埋もれていきながらも、確実に前へ前へと進んでいった。

 歩いている途中で、着ているパーカーのフードをかぶることにした。

 強い日差しが痛く感じたからだ。

「あつい……そして、あの骨どれだけ遠いんだよ!」

暑さに怒りを覚えつつ、言葉を吐き捨てるミライ。

 少し奥のほうで見えたはずの骨の大きさは、いまだに小さいまま。

 まるで全然進んでないようだ。

 フードを被っているので、汗の量が尋常じんじょうじゃない。

 汗を流すのにともない、手元の水分も減っていく。

 手元にあった水を入れてた布袋も、もうだいぶ軽くなった。

 ミライは、どんどん重くなっていく足取りの中、何となくほうきでも取り出そうと、メニュー画面を開いた。

 そして、メニューに異変を感じて、足の動きを完全に止めた。

「なんだ?」

 ミライが見つめるのは、上の大きな区切りの枠の、左からアイテム、術技じゅつぎ、の次の場所にあるPTと言うわくだ。

 そのPTと言う枠が、少し周りの色と違う色で光っていたのだ。

 ミライは久しぶりにPTの画面を押した。

「うわっ……なんだ!?」

ミライはPT画面を開いてすぐにおどろいた。

 何故なぜかミチのPT登録がされたままである。

 登録したら、解除するまで残り続ける設定なのだろうか。

 ただ、その事に驚いたのではない。

 驚いたのは、その下の見たことも無い機能。

 簡単に言うと、PT内のやり取りが出来るメール機能と言った所だろうか。

そこにミライあてのメールが来ていたのだ。

9件もの数が……。

そして、PTはミチしかいないわけで……。

 ミライはメールを1件1件開けて、読んでいった。

「ねえこんな機能あるんだけど知ってた?」

「私は砂漠に居るみたい。近くに変な町が見えるわ。」

「ねえ、返事返してよ!てか、早く気づきなさいよ!」

「生きてる?」

「ねえ、生きてる?」

「まさか、死んだりなんかしてないよね?」

「死んでたら、ミライの名前見えないはずだもんね……」

「私、町の前に着いたんだけど、何か怖くて入れないわ。」

「町の中で待機してます。早く返事返してください。心配です。」

 ミライは、ミチの文をすべて読み、大きくため息をついた。

 よかった。

ミチは無事に生きているみたいだ……。

 ミライは、ミチに返す言葉をうでを組みながら考える。

そして、考えをしぼってから、PT枠の一番下にある「メールを送る」ボタンを押した。

「うわっ!」

ミライは再び大声を出して驚いた。

 ボタンを押した瞬間に出てきたのは、メニュー画面の底に、垂直すいちょくに広がる画面だった。

 画面にはパソコンのキーボードのように、英数字と、かな文字などがめられていた。

 驚いたのは、そのキーボード画面の異様いような大きさだった。

 この画面の適度な大きさ作るのにも、れが必要になるのか……。

 そうミライは考えながらも、ミチへの文をローマ字打ちで書いていく。

「心配どうも。そんな事より、ひまそうだな。っと」

ミライは自分の打った文字を読み直してから、送信ボタンを押した。

 返事の送られたミチの表情を想像すると、少し笑みが浮かんでしまう。

 ミチの返事を楽しみにしつつ、ミライは少し軽くなった足を動かし、まだ遠くの方に見える屍を目指して歩くのだった。

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