第102層 100枚コイン
この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。
キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。
様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。
ネロの言葉を聞いて、2人の動きが瞬間的に止まった。
ミチはネルロスをずっと口を開けてみている。
「……じゃあ、一体どうしたら!」
ミチは一歩前に出てから、少し強めに言った。
「そうねえ……とりあえず、進んでもらうしか無いわね」
ネロはそう言うと、地面の方までゆっくりと下りてくる。
「いつになったら出れるのよ……」
ミチは下を向き、独り言のように呟いた。
「あなたたちの頑張り次第。今はそれしか言えないわね」
そう言いながら、2人に近づいてくるネロ。
ネロはゆっくりと歩いて、ミチの前で立ち止まった。
こうして見ると、ネロの背の高さがはっきりと分かる。
ミチの背の感じから見ると、僕よりも背は高いだろうか。
「そういえば、あなたが拾ってきたもので、脱出に役立てるアイテムがあったわね」
そうネロは、ミチに向けて言った。
その言葉に、ミチは顔を上げる。
「あなたが、勘で持ってきた、ロンギコロンからの戦利品のコインよ」
ネロの言うロンギコロンとは、最後に戦った裏ボスのような者。
あいつには、嫌な思い出があるだけだが……。
隣に居るミチは、ネロの言葉を聞くや否やメニュー画面を開きだした。
そして、ミチは、手のひらに円状のコインのような物を2枚取り出した。
どこかで見たような気がする……。
「そうそう。それよ」
ネロは、そのコイン上のものを見て言った。
「これが脱出とどんな関係が?」
そうミチは聞く。
「説明するのは難しいけど、簡単に言えば、そのコインを100枚集めれば1つだけ願いが叶うわけよ」
「つまり、100枚集めて『この世界から生きて脱出したい』と言えばいいと」
ミライはネロに対して言う。
「そう言うこと」
そう言ってネロは肯き、再び宙に浮き上がって行った。
そして、空中でぴたりと止まり、振り向いてこちらの方を見る。
どうやら、あの場所が、ネロの話す定位置のようだ。
「で、本題に進むわけだけど、2人は次のエリアに進んでもらうわ。でもその前に、少しだけ準備と説明が要るのよ。そのために、ここに呼んだわけ」
ネロは両腕を組みながら言った。
それにしても、ネロさんの服装、目のやり場の困る格好だな……。
そういえば、説明は前にも……。
ミライは前の出来事を思い出して口を開いた。
「質問は最後にするので、説明お願いします」
ミライは少し笑みを浮かべて言った。
「ふふ、覚えていたのね。ついでに復唱もしとく?」
「面倒くさいので遠慮しときます」
やる気なさそうに言って、ミライは笑った。
ふと、隣のミチを見ると、口を空けてネロを見ていた。
話に付いて来てないのではなく、話の空気に付いて来れてないようだ。
「最初にネロさんに会ったときも、こんな感じだったんだよ」
ミライはミチに対して小声で言った。
「ふふ、まるで私の時とは別人だわね」
ミチはそう言って、ミライに笑顔を見せた。
「では、話すわよ。1回しか言わないから、ちゃんと聞いてね」
ネロの問いかけに、2人は肯くのだった。