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ア・ホールド・ダンジョンズ!  作者: オレン
第二章(上) 束縛された水の街
100/217

第100層 レッツワープ!

この作品は、文章表現レベルが1/1000Lvの作者の書いた作品です。

キャラ名が被ったりしますが、作者はオリジナルだと思っています。

様々な表現が含まれますが、話の内容と、作者の成長を見守ってください。

 小石や砂利が敷き詰められた、幅の広い大きな道。

その周りを木々一つ無く、草丈の低い若緑色の大草原が取り囲む。

弱い風でもなびく大草原は、緑の穏やかな大海原にも感じ取れる。

 上下左右、人の居る気配など全くしない大草原を歩く2人の男女。

「結構歩いたけど、まだ着かないのかよー」

ほうきを振り回しながら言う、魔法使いミライ。

「きっともう少しよ。日が暮れるまでに着けばいいけど」

ミライに前向きな言葉をかける、両手武器使いミチ。

 2人は突然のめぐり会わせで仲間になった関係。

 始まりは違っても、向かう目的は同じ仲。

「ほら、あれじゃない?」

そう言ってミチは、進んでいる道の先を指差す。

そこには、空に向かって伸びる光が見えた。

その光の輝きは強く、塔が光を放ってるようにも見える。

 いかにも、ワープゾーンがりますよと主張しているようだ。

あの光の大きさなら、もっと前から見えてても良かったような気もするが……。

「ワープしたらどこに行くんだろう」

ミライは呟く。

「分からないけど、ネロさんが居る所でしょ。ほら、早く行こ!」

そう言ってミチは、光の塔に向かって走り出す。

「ちょっと!待てよー」

元気なミチをミライは追いかけていく。

 前で走るミチの濃い金色の長髪が揺れる。

 風呂もまともに入ってないのに、どうしてあんなにさらさらしているのだろうか。

まあ、風呂に入ってないのに臭くない僕が思うことでもないのだが。

 2人は一本の道を元気良く走っていく。

 この先、どんな困難が待っているか分からないのはわかっている。

 でも、ミチとならやっていけそうな気がする。

 だから、僕は支えていかなきゃいけない。

 目の前を走る、元気な主人公のような彼女を。


 「これ……だよね、きっと」

ミチは、目の前の光景を見ながら言った。

「たぶん、これしかないだろ。先に道無いし……」

 2人の目の前に在るのは、光を放った謎の台座。

 大きさは、10人ぐらい乗れる位の大きさだろうか。

目の前の台座を前に、ミチが疑問を言った。

「これってさ、乗るのよね。乗ったらどうなるんだろう……」

「最初のときみたいに、体が消えて移動するんじゃない?」

「服とか消えちゃったりして……」

緑のワンピースを手で少し伸ばしながらミチは言った。

「まさか無いだろ。たぶん……」

 個人的には消えてくれても……。

 まあ、体も消えるから、結果見えないわけで。

「とりあえず、乗るわよ」

そう言ってミチは、ミライの左手をつかんだ。

 握られたときに、少しドキッとしたのは気のせいって事にしておこう。

 ミチはミライを引っ張り、2人は輝く台座の上に立った。

「……何も起きないわね」

「うん、何も……」

2人は顔を合わせて、不思議そうな顔をした。

 もうこのまま何も起きないのでは……と思った時だった。

 どこからとも無く、懐かしい響きの声が聞こえてきた。

「あ、やっと来た来た」

「ネロさん!?どこに……」

ミライは突然の声に驚く。

 聞こえてきたのは、お姉さま的美声のネロの声だった。

「届けてるの声だけよ。まあ、とにかく、こっちに来てもらおうかしら」

「行くってどうやって?」

ミチは、聞こえて来るネロの声に対して聞く。

「ちょっと、待っててね。今飛ばすから……」

「飛ばす!?」

ネロの声に、2人は声をあわせて返す。

「いくわよ。レッツワープ!」

ネロの声は、2人の声を完全に無視して言った。

「ちょっと待って、まだ心の準備が……」

ミライが言っている途中で、ワープ機能が発動された。

 突然、足で地面を踏んでいる感覚が無くなった。

「え」

「は」

ミチとミライの、情けない驚きの声が響く。

 足元には、今までの明るい光とは裏腹の、真っ暗な闇が広がった。

 これは……落ちるな。

「きゃああああああああああああああっ」

「うわあああああああああああああああああ」

ミチとミライは、突然現れた穴に吸い込まれるように落ちていく。

 風圧で、ミチのワンピースが、大きくめくれ上がる。

 ワンピースの上下は完全に一枚でつながっていて、腰の方で何か止めていたわけでもないので、一瞬完全にくれ上がった。

 それを必死に、ミチは前の方を両手で押さえる。

僕の手をつないだまま……。

 ミチの体温が上昇しているのが、僕の手を伝って感じ取れる。

 そして、僕も体の妙な火照ほてりを感じる。

「ミチ!手を放せええええええ」

ミライは風圧の中叫ぶ。

 しかし、ミチは全く気づかず、スカートを押さえ続ける。

 そして、そのまま足元から風圧を感じながら、2人は穴の闇の中を落ちていくのだった。

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