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電脳ハンターヒロユキと、感情自律型AIシリーズの、伝送路悪魔 討伐記  作者: 秋野PONO(ぽの)
終章 異変…そして。愛とは…

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第13話 お仕事そっちのけ―回線増設任務―2

コリンダーとワタルの、こいつら仕事そっちのけでイチャイチャしてんな、って回です(笑)

どうぞお楽しみください!

一方、ワタル、コリンダー組といえば。

「すんません。コリンダーさん」

「いえ。イレーションの発言は合理的でした。マスター(仮)、悪魔番号64(アシッドレイン)です。膨張しますので先行して規制30%かけます。完了。潰しますか?承知しました。」


 コリンダーとワタルのコンビはほとんど非の打ち所もないほど優秀だった。

 コリンダーが遠方に出現する脆弱なエンダーの群れを電磁波で潰して露払いする。ワタルが瞬発的に現れた大型のエンダーを物理攻撃で潰す。この繰り返しで順調に進めていた。


 ほどよいタイミングで、コリンダーが指示を求めてくる。そして時折、潰しきれないエンダーの排除を依頼してくる。

 この時折、というタイミング。


「脱帽だなぁ」


「なんでしょう」


「こちらの回線に慣れていない僕に肩慣らしのタイミングを与えてくれてるんでしょ。自然すぎて気づくの遅れました。ありがとう」

「素晴らしい体術ですね。エンダーがあなたの右手に吸い込まれて消えたような錯覚すら覚えました。それを見たかっただけかも」


「潰した感覚が直接感じられるから好きなんですよね。計算ごとよりずっと得意だし。ああ、会話しながら歩くのは久しぶりだ。最近彼女、文句ばっかりだから。うんざりするぐらい」


「初対面でAIがする気遣いなんて、外交戦術と同じですよ」

「つまり?」


「真実と嘘が五分五分ですね」

 ぷっ、と渉が吹き出す。

――初対面というのは楽な外交です。積み重なるものがないので。私も最近は時々失敗します。渉さんは『うんざりするほど』一緒にイレーションと過ごしてこられたのですね。

「そうですね。しかも、ちょっとの間、付き合ってたんで」


 よっ、と声を出して近くを漂っていたエンダーに手を伸ばして壁に叩きつけてから、天気の話でもするような気安さで「3ヶ月で破綻しましたけど」と付け加える。

「交際されていたのですか」


「はい。全然上手くいかないのが一瞬で分かって、すぐ別れましたけど。仕事に支障でると困るので」

「どうして、別れたのですか?」


「全然気が合わないんですわ。ってか僕がダメだったのかなと、今では。仕事では対等だと思ってたんですけど、プライベートで付き合い始めると、どうもダメですね。


 過干渉だったかもあれはダメ、これはダメって言いたくなっちゃって。


 しまいには僕の方が人生における先輩なんだぞって気持ちになっちゃって。こういうのって瞬殺で伝わりますよね。


 あっという間に嫌われちゃった。以降、僕が右っていうと左に行くようになっちゃって」


「過干渉。それは、ちょっと嫌かも」


「ですよねぇ。客観的に見て最低です。あーあ。イレーションのやつなんで僕なんか相棒に選んだんだろ。なんならそっからもう分かんなくなっちゃったんですよ。ね、コリンダーさん。なんで電脳ハンターのバディって男女ペアが多いか知ってます?」


「一応は。電脳ハンターの発足当初、今よりずっとエンダーの知見もなかった頃、事故が多く、事故後評価委員会では事故時詳細の確認のために音声復元での確認を行っておりました。

 端的に言うと、男女ペアの方が声調高低差が顕著で、復調作業が容易のためです」


「ですよねぇ。今は復元作業は個人識別子を使ったAI自動作業なので、ぶっちゃけどうでもいいじゃないですか。今も男女ペアが多いのはまぁ、慣習ですよね」


「はい、慣習。その程度の話です」

「僕以外にも候補はたくさんいました。

 電脳ハンターのバディはお互いがオッケーと言わなければ絶対に成立しません。

 ねぇなんで僕なんですかね。イレーションはなんで僕を選んだんですかね」


「彼女が何を考えているか、私には分かりません。別個体なので。渉さんにも分からない。…でも渉さんは今でも分かりたいと考えているのですね。イレーションのこと。

 それってすごいですね。」


「すごいですか?」


「すごいです」

ここで、コリンダー、ワタルは一旦終えて、次は本筋、イレーション、ヒロユキの任務の様子に変わります。


イレーションに「なんでワタルくんを選んだの?」って聞いたら、「はぁぁ?!そんなん、覚えとらんわ。適当や適当っ!(照れっ) 」ってなるかもしれません(笑)

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