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エリは言った。
「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」
ユウタは言った。
「うん、いいよ」
エリは言った。
「一緒に見てもらってもいい?」
「うん」
二人は一緒にユウタのメモを見る。
三角 野球選手
風呂桶 猫
草が生えてるところ○○で
ドラゴンからオファー
新しいフォルダ
携帯で上手く写真撮る
馴染みの
常連のトラ
帰れない
ボーカル
母親のでかい声
受け取る側
それを取り入れたなら
何回も考えるバッタ
擦る
すべての食事を放っとく
もう少しライブ
ちょっと無理っぽい
ショートの
あらかじめ組むことが決まってた
アヒルの○○相手にしない
そんな様子を見てた
腹巻から○○出す
旅で傷のついた○○
山のおむすび
ミルクキャンディ
焼きそばを買う時用
一号と取り替える
再評価された
しぶとい相手
○○があったから続けられた
作業しない人
マスクしてる人と
ちゃんと○○する人
○○の十分な相手は出来なかった
傘差してる足長い人
自分勝手な考え方
玉を対象に
出来上がったもの全部
座ってればいい所
するんと
ふりかけ譲らず
狙いを定める
うるさい奴がうるさい
りんごの仕事
洒落込んだ
立ちはだかる○○
出て行って
著作権が切れてから
もう一個やっちゃったから
二人で一つ作る
鋼の
望んでる腹具合
澄まして吸収
ざっと捉える
自分達で見つけるしかない
分かりましたよね
五十代も
タッパーの中から○○出して
エリは言った。
「タッパーの中から○○出して。タッパーの中からなにを出して?」
ユウタは言った。
「タッパーの中から○○出して。タッパーの中からなに出すんだろう。タッパーの中から出す」
エリは言った。
「タッパーの中からなにを出して?」
「タッパーの中から肉まん出してなんだろう」
「肉まんか。タッパーの中から肉まん出してなに?」
「雨が降ってきて、タッパーの中から冷えた肉まん一つ出して頭の上で持って雨を防ぐ」
「それ手で雨を防ぐのとあまりかわらなくない?」
「雨が強くなって、屋根の下で雨宿りする、そしたら先に雨宿りしてた人が肉まんを見てる。肉まん持ってる人は「肉まん食べます?」って聞く。肉まんを見てた人は「いえ、いらないです」って言う。肉まん持ってる人は「美味しいですよ」って言って肉まん食う。肉まんを見てた人は肉まん食ってるのを見てる。肉まん持ってる人は「やっぱり肉まん食べます?」って聞く。
肉まん見てた人「いらないです」
「だって私が肉まん食ってるの見てるじゃないですか、食べたいんでしょ?」
「いや、いらないです、雨で濡れた肉まん食べてるのに驚いてるだけです」
「雨で濡れた肉まんもおいしいですよ。肉まんあげますよ」
「雨で濡れた肉まんおいしくないでしょ。いらないですよ」
「本当にいらないんですか?」
「本当にいらないですよ」
「後悔してもしらないですよ」
「後悔しませんよ」
「多分後悔しますよ」
「あなたなに言ってるんですか、後悔しませんよ」
「いや後悔すると思いますよ」
「いや後悔しませんよ」
「あああ後悔するのに」
「誰が後悔するか。雨で濡れた肉まんなんて食べたくないよ」って肉まん見てた人が怒る」
「しつこいからね、怒ってもしかたないかもね」
「でも食べてもいいと思うけど」
「雨で濡れた肉まん食べないよ。しかも知らない人の持ってるやつ」
二人は一緒にユウタのメモを見る。
漁のように
そこが気に入って見てたんだから
フィクションの方がいい
高い花を
標高少し高いとこで食べさせられる
ゴムの具合
○○年間君臨した
喋ってる時の魚の口
甘みを足して
こだわりがないなら止めてみたらどうか
ツアー
その男の人が持ってる
油断出来ない
くるくるなの得意
頭の上に危ないのが
移動出来ないのか
忙しそうなイカ
いいものを見ると
クッキーでいっぱいになる
虫の羽 ざる
エリは言った。
「なにこれ、怖いやつ?」
ユウタは言った。
「虫の羽とざる別に怖いやつじゃないと思うけど」
エリは言った。
「ああそう、次行こう」
そんな近い未来には
なんか冷たいものを
生地にぺったんこのくっ付け
山本さんが見る方が
すでに親を呼んでる
もう出来ちまった
もう○○では埋まらない
参加国の中の
同じものを○○しちゃう
そこにそんなにあった
庭の中には
いっせーのーでで飛んで
大学時代の
これを出来る人は
しょうゆ限定
私達が○○を見ていますと
元気にしてる奴タバコ吸う
やっかいなのが残ってる
○○を目指して○○してる
今は扉を開けて
上手な美人
シカの頭蓋骨
弾んだ瞬間に
中で反応する
正当防衛
巨大マグロ
○○で小さいのがキャッチボールしてる
レモン少し絞る
この度は
帰路○○っぽいのも
お助けマン
枝豆弾かれ
年に一回梨を食べる
スイッチ押そうとしたら
クマのベスト
自分はそれくらいしないと人気が
ムームーみたいなの着て手に○○持って
はっきりと言ってみる
出来るんですか?ということです
箱の中にはいっぱい
ぱしっと入る
だから学校行って
本を読む時間
高校時代は無名
朝晩の
クッキーの缶で出来ました
家族と喋ってて
エリは言った。
「家族と喋ってて。家族と喋っててなに?」
ユウタは言った。
「これか、きついな」
エリは言った。
「なんでこれがきついの?」
「よく分からないけどきつそう」
「そうなんだ?でもまあ考えてね。家族と喋っててなに?」
「家族と喋っててなんだろう。家族と喋ってて。家族と喋ってて」
「家族と喋っててなに?」
「レンガ…」
「レンガがなに?」
「家族と喋っててフリーザーバッグにしょうゆ味の煎餅を一枚入れて、ぎりぎり煎餅割れないようにレンガで叩く」
「家族になにも言われないの?」
「家族になにも言われない。毎日やってるから」
「それは家でやってるの?」
「家のリビングでやってる」
「レンガで煎餅を叩いてるのは何歳の人?」
「レンガで煎餅を叩いてるのは高校生」
「高校生か。なんのためにやってるの?」
「スリルと言うほどではないスリル。小学生の頃からやってる」
「高校生になってるんだったらそろそろ止めたら?」
「まだ止められない」
「もう止められるといいね」
「まだ止められない」