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エリは言った。
「ねえ、メモを見せてもらってもいい?」
ユウタは言った。
「うん、いいよ」
エリは言った。
「一緒に見てもらってもいい?」
「うん」
二人は一緒にユウタのメモを見る。
ベースは○○だから
○○が変形する
鮟鱇の口
いささか
そこは要らなかったね
ひどいチームなのに
柑橘類に○○していく
そのゴマを
天使の輪の中に誰か居る
自分の中では○○でよかった
シマウマの位置を気にして
随分長い間
こっちの人は○○だから
つい真剣に見ちゃう
食パンに見られてる
二つ同時に蓋をして
下手なマッサージされて
真ん中に○○付けて揺れてる
コオロギの門
ご当地ジュース
こっちを見るように工夫する
いった方向
白いハチマキしてる
月まで○○で行く
○○の中の切ってあるりんご
ジャストミート
使い方忘れる
虫が棒で遊んでる
だって斜めになってる
すっと○○に入って行った
出来が悪くても
紫色が入る
変わりやすい
俺は見たことある
美学の
あちこちで出来る
一日で直せるのか
足早に去っていく
水の前では
段ボールに○○すればするほど
出て来ると必ず
ゼラチンで固めた物を
その時に近寄るなよ
秋鮭
ドアを開けるとそこは
窓を外れても
そういった○○はとても危険
ちゃんとしてるものが多い中にも○○なものは
いっぱい出す
緊張してる人の頭を
着物で○○出す
すっぽりと
弁当見てそういう顔
○○が○○な先輩
そこは近い
ファンチキン
クッキーの車
膨らまして
本当にあの時ぎりぎりまで粘ってくれた
投影されてる
上手になったの
ラウンジ
わざとやってるんだ
300人
棚田のところで見下ろしてる
過去に妬んだ
体重い家の近くの帰り道
父親が入院して見舞いに言った
農園での
普通のティーにする
タイ旅行中の後ろ姿
明るい色の服
置いてあるバイクの後ろで作業してる
止めても平気な顔して
昼ごはんいつも早めに食べる
まあそれでも仕方ない
掴めない速さ
先に漢字を嫌がる
谷底で密着
刑事が外でコーヒー飲んで
まつ毛が長い人を
どうもありがとうございます
ただ大きい声出してるだけ
予約してた○○に行く
それ以前のもの
平等な気持ちで見れない
シュークリーム突き破って出て来て
レンジでチンして
鶏を籠で捕まえる
○○に当たったりもする
日頃お世話になってる
エリは言った。
「日頃お世話になってる。日頃お世話になってるでなにか考えて」
ユウタは言った。
「こんなので考えるのか。なんだろう。日頃お世話になってる。なんだろう」
エリは言った。
「日頃お世話になってるでなにか考えて」
「日頃お世話になってる人。それでなんだろう」
「日頃お世話になってる人。それでなに?」
「日頃お世話になってる人の足」
「日頃お世話になってる人の足がなに?」
「足関係ないかな。日頃お世話になってる人がスフィンクスの置き物にまたがってなんだろう」
「日頃お世話になってる人がスフィンクスの置き物にまたがってなに?」
「日頃お世話になってる人がスフィンクスの置き物にまたがって縄跳びの縄持って、縄跳び上手くなりたくない?って聞いてくる。縄跳び上手くなりたくない?って言われた人は二十代で小学生以来縄跳びしてない」
「縄跳び上手くなりたくない?って言われた人は縄跳び始めるの?」
「いや、縄跳びはそんなに興味ないですねって言ったら、縄跳び上手くなったら対人関係のストレスが減るよ、人を許せるようになるからって言われる」
「それ言われて縄跳び始めるの?」
「なんで縄跳び上手くなったら人を許せるようになるんですかって聞く。地面をむかつく相手だと思って上手に縄跳びができると、むかつく相手に縄で攻撃出来たのと上手に縄跳び出来た喜びで人を許せるようになるって言われる」
「なんか嫌だな。それで縄跳び始めるの?」
「ちょっといいかもって思うけど、縄跳びするの考えさせて下さいって言う」
「ちょっといいかもって思うんだ?それで縄跳びするか考えて縄跳びする事にするの?」
「いや、縄跳び始めなかった」
「なんで縄跳び始めなかったの?」
「なんかお笑い見るのでいいやと思って、体動かすのがストレス」
「縄跳びじゃなくても、少し体動かしたらいいのに」
「でも地面をむかつく相手だと思うのはいいなと思って、枕をむかつく相手だと思ってお玉で叩いてる」
「枕を叩くの素手でよくない?」
「お玉がいい」