少しおかしな判決
・・・
「そうか、死罪か・・・まあ、それに関しては仕方ない・・か」
死罪になる事に関しては覚悟していたし、王城であれだけ暴れまわったからまあ仕方ないと思う
「あら、意外と動揺しないのね」
姫さんがこっちを見て若干不思議そうな顔を見せつつ、感心した顔つきで話てきた。
「まあ、死罪になる事自体は予想の範疇だったしな・・・それに関しては仕方ないと思ってる・・」
・・・が、どうにも府に落ちない点が存在する。その事を考えて難しい顔をしていたら・・
「どうしたの?・・やっぱり死罪なのは不満?」
姫さんが不思議そうな顔で聞いてきた。
「死罪で不満じゃない奴がいたら会いたいものだなw。だけどそれに関してはさっきも言ったが仕方ないと思ってる。・・でも・・なぜ決行が明日なんだ?と思ってね。」
・・・正直昨日の夜不法侵入、今日の朝裁判、翌日死刑・・・いくらなんでも急ピッチすぎる
あとこの姫さんの判決とは思えない、昨日の裁判での姫さんの態度から慈悲深いものも感じた。
「死罪もだけど明日決行も大臣達が決めたことなのよ・・私は反対したんだけど」
姫さんは申し訳なさそうにしゃべってくれた。
「姫さんの反対ならそれが判決にならないのか?」
「私の国の大臣5人いるんだけどそのうち3名同じ意見ならそのまま通っちゃうのよ」
・・・・あらら、この国は王族はそこまで強い権力じゃないのね・・・と俺は持ってきてもらったサンドイッチを食べ終えた。これが最後の晩餐になるのかねぇ、姫さんにも同じもの食わせてしまって申し訳・・・ん?
・・・・・
・・・・
「なあ姫さん・・・なんで俺と同じ物たべてるんだ?もっといいもの王族なら食えるだろ」
ただの同情か?それとも・・
「あら・・・これはただの私の食事よ、普段から食べてるものだけど?」
姫さんの何気ない一言が不可解な判決の理由が解りつつあった。