異世界の大地に立つ
第一話スタートです。
本来行くはずだった円盤惑星型をした大陸、ジュピター大陸から外れ南西在る島に降り立つ事に成るが、本来出会う事もこの世界に転生する筈も無かった者が現れる、此れは高次元体女神アフロディーテの未来視から外れた物語の始まりである。
だが結局最後はアフロディーテの願いは叶うので、結果は余り変わらないのであるがとある者達の運命は大幅に変わり物語は動き出す、本来は他の創造の神の次元世界の一つで赤ちゃんから転生予定だった元女子高生が、死んだ年齢で女神と神から新たな人生を死んだ年齢から始まるのだった、そして………地球でも違う運命を辿った世界から迷い込む者も居るのだった。
そして送り出され大地に降り立った光は、ゆっくりと光の花の蕾から花開く様に、女神アフロディーテのコントロールミスを知らずにエルベアドは期待に目を輝かせ、異世界の光景が目の前にゆっくりと眩しい光と共に目の前に広がる、だが見えた物は予想を斜め上を遥か彼方にぶち破った光景でありケラトップス系の様な姿をした、三本角の頭に茶色の硬い外皮をした恐竜が草原を我が物顔で闊歩し、草系モンスターを捕食してるが蔦を巻き付かれ抵抗してるが馬力の差は判りきった事、花びらを散らしながら草系モンスターは恐竜にペロリと胃袋に入り、弱肉強食のモンスターの食物連鎖が繰り広げられてた、他には草系モンスターが蜂モンスターを捕食してたり変な犬の様なモンスターが、浮遊するスライムらしきのに捕食されてたりと中々地球では見ない光景をエルベアトは、予想外の光景と合わせて頭が追い付かずに見てたが、不意にミスティにとんでもない一撃のビンタの痛みに現実に戻るのだった。
「…………と………ボ…………ちょっと、ボォ~としてんじゃあないのよベアト!!」
ベシバシベシ
「・・・・・・痛い」
炸裂したビンタがエルベアトの頬に炸裂した、以外にミスティの腕力は脳筋レベルであり痛いでは普通は済まないのだったが、だが肉体が強化されたエルベアトには痛いで済むのだった………
「気が付いたかしら?」
「……結構痛いんだけど、ミスティさんや………」
涙目でヒリヒリする頬に水魔法の回復を使い癒す、地球だったらあり得ない魔法の回復は数少ない回復手段の一つだ、良く在る異世界物語の様に肉体が人体の自然治癒を超越する、超回復スキルや自己再生能力はモンスター以外はない、ヒーリング効果の在る武器やアクセサリーは在るらしいが………基本、ポーションか回復アイテムに魔法やプリーストが使う神の奇跡しか回復手段はない世界だけどね。
「結構痛かったんだけど、ミスティさんや」
「ボォ~としてたのが悪いのよ!」
確かにこのモンスター達の光景に、圧倒されて立ち尽くしてたがビンタしなくても良いのではないのだろうか?
「まったく、モンスターが近くに居たらもう食われてるわね」
怖い事をさらりと言うミスティ、確かにモンスターが居たら新しい肉体でも死んでたかも知れないが、まさか降り立った地で近くにモンスターが居る場所に送り届けないだろう普通。 だがプテラノサウルスみたいな姿のモンスターが、草原を我が物顔で歩き根を器用に脚のように操り走り逃げる、昔流行ってた花が音で動くオモチャの様なモンスターが必死に逃げて走り駆けている。
「恐竜が地球でまだ生きてたら、あんな光景が何処かの国で見えたのだろうかな?」
「そんな事、私は知らないわよ!」
興味無さそうに言うミスティは、ややイライラしてたががオレには心当たりはないので放置して、何もない空間に右手を入れ武器庫からまぁまぁ重厚な、大剣だが意外に軽く感じるダズルを手にして武器庫から出して腰に装備し、実際のモンスターとの経験をする為に辺りを見ながらゆっくりと歩きながら探す事にした、ミスティのこの地の主な話を聞くと。
「このルガウ島は、恐竜のタマゴを採取がお金に成るわよ………保々有精卵のタマゴだけど、たまに無精卵のタマゴでも珍しいらしいわね、そもそも無精卵のタマゴは放置されて暫くすると本人が踏み潰すわ、恐竜のタマゴは美味しくないらしいし踏まれて見る影も無いかしら、高い値が付くらしいわよ………珍しい物コレクター達に」
そうミスティは何故か金稼ぎネタを言う、まあ稼がないとアフロディーテ女神さんから旅に必要なお金を貰ったが、何時までも金が有る訳ではないし何かの目的を持っての装備や資金だろうし、それにことわざにも在るし…………『ただより高い物はない』と、それにその目的は何時かミスティが話す気がした…………何となく、そしてオレの肩に乗りながら更に話すミスティ。
「あとこの島は普通なら、大陸に部類されるけど街が二つだけで統治も大陸の一部だけね、そもそも国に属しては無いけど資源の国ルスルスと、龍の様な形をした大陸の国の日ノ本の中間にある中立地域ね」
日ノ本て…………昔の日本ではあるまいしと、この時は思ってたが後に行った時に驚かされる事に成る、ファンタジー世界だしどうせ戦国時代か江戸時代位と思ってたからだ、まあ………あらがち間違ってはなかったが………それは後に分かる話し。 そしてミスティの話は続き、この大陸はアイルランド島よりは在るらしい、やや島としての面積ではない広大な広さの大地が広がり火山により未だに成長中らしい。
「このルガウ島ははね、この人が保々住んで無い草原には恐竜の巣の洞窟や、財宝の深い洞窟や暑そうな洞窟とかも在るらしいわよ、西の港街に行けばさっきの日ノ本に東の港街に行けばルスルスに行くわよ、東の港街には中長距離のもう二つ他の大陸に行けるわよ」
船旅か…………酔いそうだな、山と湖しかない県出身の身としては………まあ、姉妹都市提携してる静岡の海沿いの街に小学生の交流会で、行ったり修学旅行で伊勢志摩行った位かな? 何故に小学生の修学旅行が、伊勢志摩だったのかは忘れたが赤福餅を食べたりや科学館やらトヨタの見学は、当時のオレには輝いて見えたな…………テレビも県の放送局と東海の大抵の局が見れてたし、遠くて近いご近所な感じだったな。 まあ船旅はこのルガウ島で暫く冒険してから考える事にして、ミスティの話しの続きを聞く。
「─────でね、港街は中規模な街だけど冒険者ギルドに、魔術師協会や商業ギルドに一応ルスルス国と日ノ本から任命されたルスルス側の領主が、二つの港街街に長く統治してるわよ………基本日ノ本は侵略する意思を持つ者には容赦は無いけど、敵対意思が無い者には寛容だし統治もルスルス側なのは、ある程度の譲歩をルスルスが飲んだ為ね………日ノ本はこの島の、怖い側面を薄々感じてるからかしら?」
何か、変なフラグが立った気がするので聞く。
「怖い側面て、何かヤバい物なのか? ミスティ」
少しミスティは考えてから、人差し指を立て何かを焦らす様にオレに言う。
「そこにベアトが行けば分かるわよ」
教える気は無いみたいだ、そして適当に歩いてると少し先にモンスターが居る。
「あら、向こうは気付いては無いけどモンスターね」
緊張感無く言うミスティ、刀を抜く動作でダズルを鞘からダズルを抜き構える、以外に軽く思えるが………肉体強化のおかげだろうか? それはさて置き、顔がイノシシの様で鹿の角を牙にしたような生き物………モンスターが歩いてるが、何かを感じたのか? 此方を向きじっと見た後に走って来る………何か微妙にマヌケなモンスターの様な、下半身は狼ぽい走りで地を駆ける後ろ足は狼ぽいがたぶんイノシシと同じく真っ直ぐにしか走れないだろう。
「雑魚モンスターのボルアウルフよ! まあ、あのデカイ牙以外は脅威じゃあ無いわね」
その雑魚モンスターの尻尾に、何かカラフルなボールみたいなのが付いてるがそれよりもだ、先にこのモンスターをどうにかしよう、真っ直ぐに走って来るので回避を試す………実戦でしか分からない事も在るが、本能的に回避タイミングは分からないのでトライアンドエラーは死を意味するし、防具が何処までの攻撃に耐えられるか? 地球で生きてた時よりも強化された肉体だがどんな状態か分からないし、たぶん肉体強化しても死ぬ時は死ぬと思うから、戦いで試すにも限度が在ると思う………どんなチートを貰っても、油断は死を招くだろうし…………簡単に死んだら、あの筋肉好き女神さんに『死ぬとは情けない』とか言われそうだしと考えてたら、ミスティに怒鳴られた。
「ビビって無いで、攻撃か避けるのよ! まあ、あの程度のモンスターの攻撃では死なないけどね」
ビビるなとか言われてもなぁ~
そもそも考えながら、今どうするか考えてたが先ずは避けるに徹する、何かのフラグを立てられた気がするがモンスターに集中する、結構接近されたが一応視界が狭く成らない様に周囲を確認後右に回避ステップし避けると、今居た場所を猛スピードで駆け抜けるモンスター…………ヒヤッとするな………車がスピード緩めずに、近くを通過する感覚に近いな………予想以上に怖いな。
この時のエルベアトは知らない、後にこの考えが意味を成さない事に、そしてボルアウルフはドリフトしスピードを余り落とさずに、エルベアトを視界から逃さぬ様に大回りしながらドリフトUターンを開始し、再びエルベアトに向け突進を再度仕掛ける。
「ドリフトしながらターンして、戻って来るのよ!」
「何処の走り屋だよ! モンスターが、ドリフトターンするなよ!」
『ヒポポポォー!!』とか変な声を出して、ターンしてやって来る………変なモンスターだ、剣道の基礎の構えをする………時代劇の構えを素人がしても意味は無いからだ、戦いに馴れてからするのが普通だろうね、ファンタジー世界で馴れない構えをして死んだら情けないから仕方ない。
中段の構えから走り来るモンスターを迎え討つ、以外に覚悟を固めれば向こうから無防備に突撃して来るので、牙に当たらなければ怪我はしない………無我夢中で大剣を振ればラッキーで倒せてしまってた、倒した実感無くどう倒したのかの記憶も無く。
「もう少しマトモな攻撃で、倒せないのかしら?」
呆れながらミスティは言うが、モンスターの居ない世界で生きて来た人間にそれはハードルが高いよ、オレはビギナーだよミスティよ………一応ミスティに言う。
「………… モンスターの居ない世界のビギナーに、それは難しいぞミスティさんや」
そう言ったがミスティは言う。
「アフロディーテ様から力を授かってるのだから、落ち着いてモンスターの動きを見れば楽勝なのよ」
鼻息荒く言うが楽勝ではないと思うよミスティさんや、こうして最初のモンスターとの戦いを終えボルアウルフの死体を見ると、近くに金貨が3枚と傷薬のビンが一本置いてあった………あとモンスターの死体はボロボロに近い、まあ初心者だから仕方ないよね? ミスティがドロップアイテムの説明をする、モンスターを倒すと出てくるらしい…………宝石に成ったら某超大作ゲームだな、あとモンスターには魔石は無いがコアクリスタルと言うモンスターの核が在るらしい、アルケミストや錬金術等の材料やエネルギー原らしいが、詳しくは後で説明するらしいよ……ミスティが。
「………てな訳で、モンスターを倒すと現れるドロップアイテムなのよ、傷薬はお金に換金出来るけど特定の商会の武器屋か道具屋で、お金に換金する事を推奨するのよ………たまに悪質な店も存在するからなのよ」
異世界だろうと人間変わらない人種も居るらしい、大抵の悪質な店は悪代官とか貴族や権力者に繋がってたりするよね、まあ水戸黄門や暴れん坊将軍や三匹がとかの世直し主人公でもあるまいし、特定の商会で換金するかな………傷薬売っても他に回復効率良いアイテム在るし。
液体傷薬とモンスターの死体を何もない場所に、自動で回収され倉庫に入って行きバックパックは戦闘中に邪魔に成るので、まだ背負わずに倉庫に眠らせて置き戦闘経験を積む為にミスティに案内を頼み、モンスター狩りをしながら戦闘に馴れる事にした。
「接近戦闘が苦手なら、魔法を使って先制攻撃すれば良いのよ」
ミスティに正論を言われてしまったが………
「まあ、魔法だけで戦える程、世の中甘くはないけどね」
ごもっともな事を言うミスティ、あと生前は長く無かった襟足が長い気がしたが気のせいにする、筋肉マッスルよりはマシだからだ…………少し憧れもあったし………マッスルには憧れはないが。
こうしてオレの異世界の旅は始まった、まあ旅より冒険て言っても過言ではないがミスティとの旅は始まったのだった。
??? 「オイラの出番は次回かな?」
ミスティ 「只の馬鹿かしら」
??? 「ミスティ殿酷い!」